先月28日、神奈川県川崎市の東急線の電車内で、女性の姿を動画に撮った男性が、県迷惑行為防止条例違反で逮捕された。
以下、facebookでシェアされた記事の引用。
「男はUSBメモリーの形をしたカメラで動画を撮影。気づいた女子大生が警察を呼び、県迷惑行為防止条例違反で逮捕されました。撮った映像は女性の顔から足までの全身で、パンティーやブラジャーは写っていなかった。警察によるとスマホやカメラで撮っても捕まるそうです」
「迷惑行為防止条例は女性の下着や身体を写して恥ずかしい思いをさせたり不安を抱かせた場合に適用されます。『身体』とは洋服を着た状態も指すので街で通行人の女性を撮り、警察を呼ばれたらアウト。カメラやスマホを向けただけ、シャッターを切らなくても捕まります」
過去にも類似の事件が起きている。08年には通行中の女性の後ろ姿を撮った自衛官の有罪が最高裁で確定。11年には千葉県で電車内の女性の寝顔を撮った男が逮捕。いずれも迷惑行為防止条例違反。ちなみに神奈川県の同条例違反の罰則は1年以下の懲役または100万円以下の罰金だ。
この男性の使ったカメラはUSBメモリーの形をしたものなので、これは完全に盗撮といわれても仕方がない。
まさかこんなカメラで写真表現もなにもないだろう。
捕まったこの変態オヤジは当然の報いとしても、わたしが気になったのは「カメラやスマホを向けただけ、シャッターを切らなくても捕まります」という部分だ。
街なかでカメラを人に向けただけで逮捕されたんじゃ、写真家はたまったものではない。
ブレッソンやアーウィットやキムラを持ち出すまでもなく、写真表現の神髄はスナップ撮影にあるわけだから、そんなことをなにも理解していない警察に逮捕されることがフツウになってしまうと、日本の写真文化は萎縮しつまらないものになるだろう。
折しもわたしはニューヨークとロサンゼルスでスナップ写真を山ほど撮ってきた。
先日の写真茶話会RRでそれを見せたら「マツノさんの写真ではないみたい」とおどろかれたが、わたしはもともとこういう写真を撮る人間なのだ。
街なかを闊歩する人(とくに女性に目がいきます)を、その街の風景とともに絡めとることは、単に街の建物を撮るだけの写真とは異なり、街そのものがもっているダイナミックな生命感を捉えることになる、とわたしは考えてシャッターを切るのである。
なのでそれがニューヨークやロサンゼルスだとよりフォトジェニックに見えるわけで、今回の旅行ではかなりきわどい盗撮まがいの写真もあったことは否めない。
しかしながらその撮った写真を今後どう処理(発表)するかによって、それが写真表現なのか盗撮写真なのかを問われるべきで、発表もしないハードディスク内のただの電気信号にまでとやかくいわれるスジ合いはないと思う。
わたしが尊敬する写真家の横木安良夫さんは、上の逮捕記事に対してつぎのようにコメントしている。
「覗き的、な盗撮と、町のスナップを一緒にすることは、ナンセンス。写真家は自分の、撮影意図など理論武装して、撮るなら戦うつもりで臨むしかない。
ところで、この弁護士、逃げたがほうがいいと、言ってるけど、それは盗撮者へのアドバイス。
写真家は、逃げてはいけない。逃げたら盗撮犯と同じ。そして自分が撮ったものを消してもいけない。証拠隠滅。何を撮ったかはっきりとさせておく。
また、撮ったことを知られ、盗撮呼ばわりされてもじたばたしない。警察までつれていかれても、自説、いわゆる覗きではないことを主張する。
当然、裁判になることも、おそれない。でも、サラリーマンには、無理かな。スナップは、それだけ覚悟がいる。」
ブルックリン橋で見かけた自転車ガール
MoMAでモネの「睡蓮」に魅入る女性
ハリウッドのハードロックカフェで
そう、スナップ撮影は覚悟がいるのだ。
以下、facebookでシェアされた記事の引用。
「男はUSBメモリーの形をしたカメラで動画を撮影。気づいた女子大生が警察を呼び、県迷惑行為防止条例違反で逮捕されました。撮った映像は女性の顔から足までの全身で、パンティーやブラジャーは写っていなかった。警察によるとスマホやカメラで撮っても捕まるそうです」
「迷惑行為防止条例は女性の下着や身体を写して恥ずかしい思いをさせたり不安を抱かせた場合に適用されます。『身体』とは洋服を着た状態も指すので街で通行人の女性を撮り、警察を呼ばれたらアウト。カメラやスマホを向けただけ、シャッターを切らなくても捕まります」
過去にも類似の事件が起きている。08年には通行中の女性の後ろ姿を撮った自衛官の有罪が最高裁で確定。11年には千葉県で電車内の女性の寝顔を撮った男が逮捕。いずれも迷惑行為防止条例違反。ちなみに神奈川県の同条例違反の罰則は1年以下の懲役または100万円以下の罰金だ。
この男性の使ったカメラはUSBメモリーの形をしたものなので、これは完全に盗撮といわれても仕方がない。
まさかこんなカメラで写真表現もなにもないだろう。
捕まったこの変態オヤジは当然の報いとしても、わたしが気になったのは「カメラやスマホを向けただけ、シャッターを切らなくても捕まります」という部分だ。
街なかでカメラを人に向けただけで逮捕されたんじゃ、写真家はたまったものではない。
ブレッソンやアーウィットやキムラを持ち出すまでもなく、写真表現の神髄はスナップ撮影にあるわけだから、そんなことをなにも理解していない警察に逮捕されることがフツウになってしまうと、日本の写真文化は萎縮しつまらないものになるだろう。
折しもわたしはニューヨークとロサンゼルスでスナップ写真を山ほど撮ってきた。
先日の写真茶話会RRでそれを見せたら「マツノさんの写真ではないみたい」とおどろかれたが、わたしはもともとこういう写真を撮る人間なのだ。
街なかを闊歩する人(とくに女性に目がいきます)を、その街の風景とともに絡めとることは、単に街の建物を撮るだけの写真とは異なり、街そのものがもっているダイナミックな生命感を捉えることになる、とわたしは考えてシャッターを切るのである。
なのでそれがニューヨークやロサンゼルスだとよりフォトジェニックに見えるわけで、今回の旅行ではかなりきわどい盗撮まがいの写真もあったことは否めない。
しかしながらその撮った写真を今後どう処理(発表)するかによって、それが写真表現なのか盗撮写真なのかを問われるべきで、発表もしないハードディスク内のただの電気信号にまでとやかくいわれるスジ合いはないと思う。
わたしが尊敬する写真家の横木安良夫さんは、上の逮捕記事に対してつぎのようにコメントしている。
「覗き的、な盗撮と、町のスナップを一緒にすることは、ナンセンス。写真家は自分の、撮影意図など理論武装して、撮るなら戦うつもりで臨むしかない。
ところで、この弁護士、逃げたがほうがいいと、言ってるけど、それは盗撮者へのアドバイス。
写真家は、逃げてはいけない。逃げたら盗撮犯と同じ。そして自分が撮ったものを消してもいけない。証拠隠滅。何を撮ったかはっきりとさせておく。
また、撮ったことを知られ、盗撮呼ばわりされてもじたばたしない。警察までつれていかれても、自説、いわゆる覗きではないことを主張する。
当然、裁判になることも、おそれない。でも、サラリーマンには、無理かな。スナップは、それだけ覚悟がいる。」
ブルックリン橋で見かけた自転車ガール
MoMAでモネの「睡蓮」に魅入る女性
ハリウッドのハードロックカフェで
そう、スナップ撮影は覚悟がいるのだ。
「わたしはもともとこういう写真を撮る人間なのだ。」
いいですね。私もヤフーニュースで見て、管理社会の現実味を味わいましたが、人間素直が一番
上に書いたことと逆の言い方をすれば、ヘンタイ写真が撮りたければ、文句を言われないような理論武装をすべし、ということなのですね。
まあ、どんな仕事にも表と裏があり、正義と不義があるということでしょうか。
AW-1の使い心地はいかがですか?
たのしく写真ライフを送られることをご期待します。
持ち歩きも楽なRX100も購入考えたのですが、防水だけでコスパ低い機種をあえて選択しました。
やはり先日警察庁の担当者が「パチンコで換金が行われているなど、まったく存じあげない」と回答したように
嘘つきは警察のはじまりという時代
突き詰めれば人類皆変態だと
きのうFBでシェアされていた「『死ぬ覚悟した』~福島原発の元運転員、初証言」というのを見ました。(25分)
https://www.youtube.com/watch?v=_VP26dmjHFU
嘘つきは東電のはじまりって、いまやジョーシキ?