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かもめ食堂のある町へ

2015年07月27日 | Photography
19世紀のはじめにカメラが発明されて以来、それまで人の手によって行なわれていた仕事を、カメラが代わってするようになった。すなわち、肖像をはじめ風景や建造物などもカメラを通して正確かつ精密に、しかも素早く描写できるようになったのである。
さらに冒険家・探検家とよばれる人たちもカメラを携えて旅をし、異郷の地を写真に収めて帰り、大きな成果をあげるようになる。
フランスのマキシム・デュ・カンがエジプトなどを冒険して撮影し、世界ではじめての紀行写真集が出版された。1852年のことである。

このようにカメラは旅行先ではじめて見る風景や民俗・文化を記録して、それをまだ見ぬ人々に紹介するために使われてきた。
180年近くたったいま、ダゲレオタイプやカロタイプのカメラがデジタルカメラになったけれど、人々はやはり旅の写真を撮りつづけている。そしてそれを家族や友だちに見せたり、SNSで共有しているわけで、カメラが生まれたころと同じことをいまもわたしたちはやっている。



さて、今年の夏は日本から直線距離でもっとも近いヨーロッパ、フィンランドへ行く。関西空港からヘルシンキまで約10時間の距離だ。
フィンランドへ行くことに決めた理由はとても単純で、たまたま時間つぶしに入った本屋で手にした雑誌にフィンランドの特集が載っていて、それを見てビビッときたのである。
森と湖の国といわれるフィンランドにはとりたてて有名な景勝地はないが、自然こそが一番の財産だと考えてみんなが生活しているというのだ。一般的な日本人の価値観とはまったくちがう人間の住むところに強く魅かれるのは、わたしだけではないと思う。



首都ヘルシンキはフィンランド湾を臨む港町だが、その町を舞台に和食のレストランを営むという話で、10年ほどまえに話題になった「かもめ食堂」という映画がある。
遅ればせながら、今回の旅のためにはじめてその映画を観た。これがじつにステキな作品で、自分のやりたいことだけを毎日淡々とやっている主人公サチエの生き方にとても共感した。サチエの日本でのいきさつはわからないが、食堂を構えたその場所がヘルシンキだというのがなにか腑に落ちる感じで、その映像のなかに自分も立ってみたいという気持ちがむくむくと湧いてきた。
じっさいにロケに使われた食堂は「カハヴィラ・スオミ」という現存するカフェで、投宿するホテルから近いのでぜひ行ってみようと思う。

デュ・カンのように世界中がはじめて見る風景というのはないかもしれないが、すくなくともわたしにとっては初見であるから、きっとすばらしい光景が待っているにちがいない。その感動をdp2クワトロで余すところなく撮ってきたいと思っている。

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2 コメント

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わお (スミレ)
2015-07-29 20:48:25
偶然ですね。私達夫婦のハネムーンもフィンランドです。この夏行きますよ。
仕事の記録と持ち運びやすさを考えて、SONYのRX-100も購入しました。
ツアーではありますが、旅先で出会うものを素直な気持ちで撮ってきたいです。
ラッキーさんの写真、楽しみにしてます!
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さむっ (ラッキー)
2015-07-31 00:45:44
無事にヘルシンキに着きました。
きょうはくもり空でなんか寒いくらいです。
革ジャン着てる人や厚手のフリース着てる人もいるので、ジャケットは必ず持っていった方がいいですよ。
RX100はよく写るので、いい写真を撮ってきてくださいね。
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