Sさんが懸垂下降の練習をしたいと言う。当然自分もどこか行きたい。人が集う岩場はまだ避けたい。そして歩きたい。「滝沢いいかも」ということで行けるところまでののんびり滝沢。
F1を見つめ考える。「浮石うわさはあれだな。」「なんか滝口への乗越難しそう。」…、24年前に一度F9まで行ったはず。だが記憶がない。身体能力は落ちているが対応能力は上がっているはず。持っていなかったカムもあるし天気もいいしワクワクしてしょうがない。
最後の上がりはしばし思案した。最後の少しかぶった部分はボルトが2本並んでいるので安心。簡易アブミとバイルひっかけ作戦で突破。
でも懸垂の練習をしたいだけのSさんには苦労させてしまった。ファイト一発的に突破してすがすがしい。満足感に包まれてしばし休憩。
F2を眺める。
向かって右サイドが弱点。ゲジゲジさんたちがはい出してきそうなクラックやカバに躊躇なく手を入れるところが核心。Sさんも笑顔で登ってくれてありがたい。
F3、広い滝なのに、トイ状の滑り台部分を登る。
この滑り台ラバーソール沢靴のかっぱは安定。フェルトの方がつらそうな感じ。まあ、気象条件で変わるでしょうねえ。
F4まで来ると、奥にチョックストーンのF5が見える。ワクワクする風景の中、まずF4。
クラックに足をはめ込めて信じられれば特に問題なし。
F5は下から見るとわからないけど、近づくとチョックストーンの下に1人通れる隙間がある。
まっすぐ進んでから上に2m登る。狭い隙間を這い出てくる。
出てきたところ。かっこいい眺めですね。
この上に1枚岩地帯がある。その上の端からF6,7を眺めることができるので眺める。
のんびりしたいので、1枚岩地帯で眺めを堪能しながらお食事して終了。終了と言っても、そもそも目的が懸垂下降の練習だからある意味ここからが本番。
F5の懸垂は傾斜の緩いところから始まるので練習開始にちょうどいい。穴から出るところでロープから離れることができるので、次の人に横から説明もできる。
そんなことをくり返すうちにSさんの懸垂能力はぐんぐん上達し、F1滝口から体を出すところも自然とこなせるようになった。岩のでっぱりのせいで振られるところも安全にクリア。
眺めもいいし、練習メニューも充実していいところですね。
もうここからピークはいいやと思っていたけど、やっぱり行ってみたい。
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