本当は稲倉石山789mまで足を伸ばすつもりだった3週間前。
ピークと、その時滑れなかった822m横の広大な斜面への心残り。
それを果たしに行く。
3週前の下山時に周回案を考えた。

樹林ウロウロと稜線歩き、楽しそうな滑り斜面を取り入れた贅沢コース。
車止めからすぐに林間に入る。
少し歩くと地図の池が出てくる。

池の脇を進み、緩やかな沢型から余計なポコを回避してラインを取る。
この時点では強めの風に雪が舞い、不穏な空気を醸す。
だが、時間とともに高気圧の端に覆われるはず。
余市ダムを眼下にチラチラ見ながら支尾根を進む。
聞いていた通り、この尾根の雑木は歩くのに気にならない。
2時間ほどで稲倉石ピークを視界にとらえた。

ほどほどの重さの一人ラッセルが、じわじわ効いてくる。
「このくらいの時間でこんなに疲れていたか。」と考える。
「歳のせいかあ。」と、広がっていく青空を眺めながら疲労苦笑い。
青空が広がると、シジュウカラの歌声とキツツキのドラミングが響く。
静寂に広がる自然の音に幸せを感じる。
主稜線が近づくと余市天狗まで見渡せた。

主稜線は広い。
708mを越えるまで、細めの樺帯だった。
樺枝に湿った雪が着き、それが風で落とされているため、見た目にザクザクした、何ともやりにくい急斜面ラッセルが続く。
そして、稲倉石山直前で木がなくなると、陽に照らされた雪が、シールにベタベタと付きだす。
ここに来てじわじわと体をいじめてくるなんて、もう…。
稲倉石山ピーク。

積丹方面が輝いている。

よい眺めだ。
ピークはそこそこ風が強いので、822mとのコルまで下る。
この下りは楽しめる斜面だった。
コルで昼食。

体が疲れているときは、エネルギー補給が一番。
気を取り直して、822mへの登り。
振り返ると、稲倉石山からの滑り跡が見通せた。

822m峰は存在感がある。
雪庇の発達もかっこいい。

三角点もあるのだから、名があってもよさそうなものだ。
写真の一番高いところが822m峰。
見ての通り、美しい斜面が広がっているので、下降地点を物色する。
よし、ここから。

華麗なターンを連続で続けることは技術的にできないが、標高差300mで、どこもストレスなく滑れそうな急斜面にワクワクする。

もう少し早い時期なら、まっすぐダムからの沢に滑ってもいいかもしれない。
今回は、斜面が緩くなってから林道の末端に向かった。
斜めに移動すると、地図で見るよりは小さな沢型地形が深い。
ウロウロ板なので、下りのギャップは問題ない。
この頃には雪がザクザクになり、重い。
雪が板に乗るのを嫌って、歩くのが嫌になったので、沢沿いに滑ってみた。
だが、3週前より沢が口を開けているのは当然。
途中から、危なっかしい徒渉を繰り返すより、林道の方がいいと考え、林道復帰。
すると、当然照らされた雪を歩くことになり、板自体にも雪が着き出す。
最後の最後まで体を使うことをじわじわ要求された。

おかげで、日常内での達成感としては、満足度が高い1日だった。
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