元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「デイ・シフト」

2025-01-11 06:19:11 | 映画の感想(た行)

 (原題:DAY SHIIFT)2022年8月よりNetflixから配信されたホラー・コメディ。他愛の無いシャシンなのだが、手を抜かずに真面目に仕上げられているので、けっこう楽しめる。まあ、一応この手の映画には付きもののゴア描写は満載であり、それが苦手な向きには奨められないが、ホラーにある程度の耐性があれば鑑賞後の満足度も低くはないと思われる。

 カリフォルニア州でプール清掃業を営むバド・ヤブロンスキーには、別居中の妻子も知らない裏の顔があった。それは、密かに数を増やしつつあるヴァンパイアどもを駆除するハンター稼業である。だが、勤務態度は万全とは言えず、一度はハンター組合から追放されてしまう。それでも娘の学費を工面するため組合に頼み込んで復職するが、規則に詳しい現場未経験の事務員セスが監視役として同行することを承知するハメになる。

 当初、陽光まぶしいカリフォルニアでヴァンパイア連中がどうやって増殖しているのかと思っていたら、何と彼らは特殊な“日焼け止めクリーム”を使用しているらしい(大笑)。さらにはハンターたちの“報酬”を決めるに当たっては、片付けたヴァンパイアどもの牙を引き抜いて組合に持参することが必須条件とのことで、いわゆる年代物の古参連中のものが高く評価されるというのは、呆れつつも納得してしまう。

 今回バドの前に立ち塞がるのは女ボスのヘザーで、彼女は大手不動産の社長であり、ヴァンパイアに相応しい物件を手広く扱っているというのも、悪くない設定だ。これが初監督作になるJ・J・ペリーはスタントマン出身とのことで、さすがに活劇場面(特に乱闘シーン)は優れている。また、木の杭とか銀の弾丸とかいったヴァンパイア映画に付き物のグッズの扱いも効果的だ。そして随所に散りばめられたギャグは精度が高く、何度か爆笑させられた。

 主演のジェイミー・フォックスは“いつも通り”であり、新味は無いが安定したパフォーマンスを披露。デイブ・フランコにナターシャ・リュー・ボルディッゾ、ミーガン・グッド、ピーター・ストーメア、ザイオン・ブロードナックスといった脇のキャストも良い。また、大物ヴァンパイア・ハンターに扮するスヌープ・ドッグが儲け役。さすがに劇中でラップを実演する場面は無いが、その存在感は作品のカラーによく合っていた。

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