チェコ・イギリス・フランス合作映画「ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺
作戦」を観にいった。
1941年冬、ナチス統治下のチェコ。イギリス政府とチェコスロバキア亡命政府の
指令を受け、2人の軍人、ヨゼフ・ガブチーク(キリアン・マーフィ)とヤン・クビ
シュ(ジェイミー・ドーナン)がパラシュートでプラハに潜入した。彼らの目的は、
ナチス親衛隊大将ラインハルト・ハイドリヒの暗殺、コードネーム「エンスラポ
イド(類人猿)作戦」だった。国内に潜むレジスタンスの案内で、ヨゼフとヤンは
隠れ家に向かう。滞在先となるモラヴェツ家の夫人(アレナ・ミフロヴァー)と息
子のアタ(ビル・ミルナー)はレジスタンスの一員だった。夫は何も気づいていな
いが、家政婦のマリー(シャルロット・ルボン)は事情を知っているらしい。ヨゼ
フとヤンは愛する祖国の未来と平和のために、無謀ともとれる作戦に臨む。
実際の事件に基づいた戦争サスペンス映画である。ハイドリヒ暗殺事件は第二次
世界大戦中、最も凄惨な史実の1つと言われているらしいのだが、こんなことがあ
ったなんて知らなかった。ラインハルト・ハイドリヒはチェコを統治していたナ
チスの大将だが、あまりに残忍なために「金髪の野獣」「プラハの死刑執行人」
などとチェコ国民に言われ恐れられた。そのハイドリヒが、レジスタンスの若者
たちによって暗殺された。作戦は成功したに見えたが、想像を絶するようなナチ
スの報復が待ち受けていた。
リアルな緊迫感と迫力に満ちていて、とてもおもしろかった。ヨゼフとヤンの隠
れ家になったモラヴェツ家、善良な家族だが、妻と息子がレジスタンスで夫は何
も知らないなんてことあるのだろうか。そういう時代だったのだろうが、ちょっ
と驚いた。ヤンが木で小さな人形を彫っていて、作戦決行の前にそれをモラヴェ
ツ夫人に手渡し、夫人がポケットに入れるシーンがあって、私は何の意味がある
のかわからなかったのだが、あんな残酷な展開が待っていようとは…ショックだ
った。
終盤のクライマックスの教会での戦闘シーンは長く、本当に観ていて辛かった。
映画はかなり事実に忠実に作られているらしく、ヨゼフとヤンも実在の人物であ
る。ハイドリヒ暗殺後のチェコの被害や犠牲を考えると、暗殺は正しかったのか、
考えさせられる。それでも彼らは戦いたかった。ヨゼフの「俺はチェコ人だ」と
いうセリフが印象に残る。ナチス・ドイツの、そして戦争の恐ろしさを改めて思
い知らされる映画だった。
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作戦」を観にいった。
1941年冬、ナチス統治下のチェコ。イギリス政府とチェコスロバキア亡命政府の
指令を受け、2人の軍人、ヨゼフ・ガブチーク(キリアン・マーフィ)とヤン・クビ
シュ(ジェイミー・ドーナン)がパラシュートでプラハに潜入した。彼らの目的は、
ナチス親衛隊大将ラインハルト・ハイドリヒの暗殺、コードネーム「エンスラポ
イド(類人猿)作戦」だった。国内に潜むレジスタンスの案内で、ヨゼフとヤンは
隠れ家に向かう。滞在先となるモラヴェツ家の夫人(アレナ・ミフロヴァー)と息
子のアタ(ビル・ミルナー)はレジスタンスの一員だった。夫は何も気づいていな
いが、家政婦のマリー(シャルロット・ルボン)は事情を知っているらしい。ヨゼ
フとヤンは愛する祖国の未来と平和のために、無謀ともとれる作戦に臨む。
実際の事件に基づいた戦争サスペンス映画である。ハイドリヒ暗殺事件は第二次
世界大戦中、最も凄惨な史実の1つと言われているらしいのだが、こんなことがあ
ったなんて知らなかった。ラインハルト・ハイドリヒはチェコを統治していたナ
チスの大将だが、あまりに残忍なために「金髪の野獣」「プラハの死刑執行人」
などとチェコ国民に言われ恐れられた。そのハイドリヒが、レジスタンスの若者
たちによって暗殺された。作戦は成功したに見えたが、想像を絶するようなナチ
スの報復が待ち受けていた。
リアルな緊迫感と迫力に満ちていて、とてもおもしろかった。ヨゼフとヤンの隠
れ家になったモラヴェツ家、善良な家族だが、妻と息子がレジスタンスで夫は何
も知らないなんてことあるのだろうか。そういう時代だったのだろうが、ちょっ
と驚いた。ヤンが木で小さな人形を彫っていて、作戦決行の前にそれをモラヴェ
ツ夫人に手渡し、夫人がポケットに入れるシーンがあって、私は何の意味がある
のかわからなかったのだが、あんな残酷な展開が待っていようとは…ショックだ
った。
終盤のクライマックスの教会での戦闘シーンは長く、本当に観ていて辛かった。
映画はかなり事実に忠実に作られているらしく、ヨゼフとヤンも実在の人物であ
る。ハイドリヒ暗殺後のチェコの被害や犠牲を考えると、暗殺は正しかったのか、
考えさせられる。それでも彼らは戦いたかった。ヨゼフの「俺はチェコ人だ」と
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