猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

偉大な生涯の物語

2017-08-09 00:49:45 | 日記
1965年のアメリカ映画「偉大な生涯の物語」。
東方の3博士が星に導かれ、ベツレヘムの馬小屋に現れる。処女マリア(ドロシー・
マクガイア)が神の子イエスを生んだのであった。黄金、乳香、没薬を捧げ、救世主
の降誕を祝う。残忍なヘロデ王(ホセ・フェラー)は予言されていたメシア(救世主)
の誕生を知り、2歳以下の幼児を皆殺しにするよう命じるが、危険を感じたマリア
の夫ヨセフは皆でエジプトに逃れ、故郷のナザレに帰る。イエス(マックス・フォン
・シドー)30歳の頃、「悔い改めよ」と叫んでいたヨハネ(チャールトン・ヘストン)
はローマの圧政に苦しむ民衆にイエスこそメシアだとして、天国の到来を告げる。
伝道を始めてガリラヤに向かうイエスには12人の使徒が生まれる。

イエス・キリストの生涯を描いた壮大な物語である。イエスの誕生を知ったヘロデ
王が2歳以下の幼児を皆殺しにさせたのは有名な話である。しかしイエスの一家は
エジプトに脱出し、難を逃れた。ヘロデ王役のホセ・フェラーという俳優、何の映
画で見たかは思い出せないが、よく見た気がする、特徴的な顔である。
イエスが30歳になった頃には、イエスの説く倫理観、道徳観、人生観などに賛同す
る人はどんどん増えていった。姦淫の罪で石打ちをされようとしていたマグダラの
マリアを救った話もまた有名である。民衆の心をとらえていくイエスの存在は、ヘ
ロデ王にとっては脅威でしかなかった。イエスの12人の使徒のうちの1人であるユ
ダの裏切り、そしてその後の経緯は多くの人が知っているだろう。
それにしてもマックス・フォン・シドーほどイエスの役が似合う俳優はいないので
はないだろうか。中世の絵画などから抜け出てきたみたいにイエスそのものである。
チャールトン・ヘストンでも悪くはないが、ちょっとたくましすぎる感じ。もしこ
の映画をリメイクするとしても、今時の俳優でイエス役にふさわしい人っていない
んじゃないの?と思う。
キリスト教に興味がない人でも、歴史大作として楽しめる映画ではないかと思った。
この映画、オリジナルは260分らしいのだが、日本のDVDでは199分版しか出てい
ない。何故そんなにカットされたのか…オリジナルを観たかったなあ。ラストのイ
エスの復活のシーンと音楽が感動的だった。



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