猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

黒い家(韓国映画)

2021-12-25 22:34:08 | 日記
2007年の韓国映画「黒い家」。

保険会社の調査員チョン・ジュノ(ファン・ジョンミン)は、「自殺の場合でも
保険金は支払われるのか」という女性からの電話を受ける。その女性が自殺を
考えているのだと思ったジュノは、マニュアルを無視して思いとどまるように
説得する。数日後、全く面識のない顧客パク・チュンべ(カン・シニル)の家に
名指しで呼び出されたジュノは、チュンべの妻シン・イファ(ユソン)の連れ子
が首吊り自殺しているのを発見する。チュンべによる保険金殺人を疑ったジュ
ノは警察に通報し、会社に保険金の支払いを保留するよう報告するが、チュン
べは毎日会社の窓口を訪れ、保険金を支払うよう要求する。

貴志祐介氏の小説「黒い家」の映画化で、日本映画のリメイクである。昔日本
版も観たのでどうしても比べてしまうが、私は韓国版の方がおもしろかった。
保険会社の調査員ジュノはある日、面識のない顧客チュンべから名指しで呼び
出され、保険の相談に訪れるが、彼はその家でチュンべの妻イファの連れ子で
7歳の少年が首吊り自殺しているのを発見してしまう。腰を抜かすジュノだっ
たが、その時のチュンべの様子がおかしかったことから、チュンべによる自殺
に見せかけた保険金殺人を疑う。ジュノは会社に保険金の支払いを保留するよ
う言うが、支払いを要求するチュンべの矢のような催促が始まり、会社の者た
ちは皆気味悪く思う。
韓国版の方が原作に忠実に作られている。もちろん映画なので変えているとこ
ろもあるが、原作の不気味な世界観はこちらの方が近いと思う。チュンべとイ
ファ夫婦は日本版では西村雅彦と大竹しのぶで、この2人の個性がとても強烈
で印象的だった。それに比べるとチュンべとイファはおとなしい感じだが、
「いかにも」な感じの夫婦より地味な夫婦が悪事を企んでいる方が怖い、とい
う見方もできると思う。大竹しのぶの演技はすさまじかったのだが、私には少
し大仰な感じもした。イファ役のユソンは無口で儚げな美人で、大竹しのぶと
はまるで違うのだが、このおとなしく美しい女性のサイコパスな面を思うと、
底知れぬ恐怖を感じる。
やがてイファにも多額の生命保険がかけられていることを知ったジュノは、次
はイファが殺されてしまうと思い、イファを助けたいと考えるのだが、真実は
とんでもない方向へ向かっていく。ジュノはお人好しであるがために、大変な
事件に巻き込まれていくのである。ジュノ役は日本版では内野聖陽だったが、
この人は良かったと思う。ちょっと気が弱すぎだったけど。チュンべとイファ
は情緒欠如というか、人間らしい感情に乏しい。他者に危害を加えることを何
とも思っていない。こういうモンスターのような人間は映画でよく描かれるが、
実際にいるのだと思う。
日本版はレイティングがなかったが、韓国版はR15指定で、グロテスクさはさ
すが韓国映画といった感じ。ファン・ジョンミンは相変わらず演技がうまいし、
ユソンの静かな雰囲気での熱演もいい。どちらの映画もそれなりの良さがある
のだが、何と言っても1番怖くて1番おもしろいのは原作小説である。どちら
かの映画を観た人も両方観た人も、是非小説を読んで頂きたいと思う。本当に
怖い。私の大好きな小説だ。


クリスマスに居酒屋さんに行きました。私はお酒が飲めないのでコーラで


この手羽先は塩味でとてもおいしかったです





こちらはスパイシーで、おいしいけどすごく辛かったです




コメント (8)
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