「ないしょばなし」
ごはんがほしいとき だけじゃなくても
あのね・・・・って
おはなししたいこと あるよ
にわを とおっていった みつばちのこと
みずたまに ひかる にじのこと
あさはやく きこえた とりのこえ
かきねの ぬけみち みつけたことも
だれにも ないしょで
おしえてあげたいよ
あのね・・・・って いったら
なあに・・・・って きいてよ
そしたら ひげのさきで おはなしするから
あのね
この子は、あんず(1983-1992)
「みけねこレストラン」(偕成社)のすみれちゃんのモデル。
とてもきれいで、とても頭のよい三毛猫でした。
480×420 板にアクリルガッシュ
Mの絵の中では一番大きい絵かも。
「ぱたぱた」
かぜが せなかを そうっと なでていくので
せなかに はねが あるような きがする
かぜに ふかれて とりを みていると
わたしも とりの なかまのような きがする
からだ かるくなる かるくなる
もうすぐ とべる とべる
だから
おもいっきり はばたいてみた つもり
なのに
うしろ ふりむいたら
しっぽが ぱたぱた していただけ
はい、こちらもトマちゃん(1983-2002)
シッポ短いです。
ひさしぶりに写真を見たら、
きなこにちょっと雰囲気が似ていました。
思い込みの一途なところも似ているかも。
板にアクリルガッシュ 430×300
「まちぶせ」
みみは アンテナ
ぴん
ひげも アンテナ
ぴぴん
わたし ねむってない
めをつぶって まっている
はにかみやの うたが
やってくるのを まっている
いつか どこかで きいた うた
なつかしい あのうた
しーっ しずかに
ほら くるよ
ちかづいてくるよ
かどをまがって
かきねをくぐって
もうすぐ もうすぐ
ひげのさきに
そおっと さわるよ
Mの絵です。
画用紙に水彩。340×300mm
たぶん25年くらい前のものかと。
モデルさんは、元祖おてつだいねこのトマト。
文は、これもかなり昔に書いた「猫詩集」の中の1篇。
えーと、ブログのネタ切れというわけではありませんが、
うちのあっちこっちにあるM作の猫の絵を
1枚ずつご紹介していこうかと思います。
こういうのは原画展にも出したことがなく、
なかなか見ていただく機会がないので・・
しばらくおつきあいください。