絵本「ピン・ポン・バス」(1996 偕成社刊)の台湾版。
バスは「公車」というんですね。
(ちなみに「小汽車」というのが普通乗用車で、
「水泥攪拌車」はコンクリミキサー車のことらしい)
このごろ台湾版(中国語)になる本が多いのですが、
これはその中でもとびきり楽しめた1冊。
なにしろ、この絵本は、絵の中に手書き文字が多いのです。
それを例によって丹念に「翻訳」してくれている。
たとえば、バスを前から見たところ。
「ワンマン」は「単人服務」に。
「前のり」は「前門上車」に。
横から見ると「非常口」が「安全門」に。
そういう調子で、ほんのちっちゃな看板とか
広告の文字まで、ひとつ残らず書き換えてあります。
こだわりの職人芸です。楽しいです。
パソにない漢字が多いため、ここで紹介できなくて残念。
もしも台湾に行かれる機会があったら、
ぜひ書店でごらんください。
ところで、
日本語版のほうの「ピン・ポン・バス」ですが、
9ページの文章に「じてんしゃ。オートバイ」とあるのに、
絵には自転車とオートバイが描かれていません。
読むたびにお子さんに「じてんしゃ、どこ?」と言われて
困るお母さんがいらっしゃるそうです。
大変もうしわけありません。
画家は「バスの向こう側に描いた」と言っておりますので、
そのつもりでよーく見ていただけるとうれしいです。