閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

台湾版カレンダー

2025-01-06 14:02:24 | お知らせ(海外版)


台湾の東方出版社さんの2025年カレンダーに、『ぐいーん!こうしょさぎょうしゃ』(『高空作業車大顯身手!』)の一場面を使っていただきました。6月なので、さくらんぼ。


数字の部分にも切り抜きイラストが散らしてあって、とても芸がこまかい。
「備忘録」(メモ)欄にも、高所作業車!
他の月も、半分以上が日本の絵本でした。

台湾といえば、ライチ、パイナップル、マンゴー、パパイヤなど南国のフルーツで有名だけれど、さくらんぼの木って、あるのかな?
さくらんぼを見たことがない子にも「いいなー、食べてみたい!」と思ってもらえたら嬉しいです。
(わたしも、そういえば、実のなっている桜の実物は見たことがない。よく聞く「さくらんぼ狩り」というのも、みんなハシゴにのぼって採るんだと、けっこう長いこと信じていました)

***
新年の初せりで、ハウス栽培のさくらんぼ1箱に150万円の値がついたとか。
景気つけのご祝儀相場はともかく、いつもその先が気になる閑猫。1粒2万2千円という高級さくらんぼ、どこでどなたが召し上がるのでしょう。
プリンアラモードに1粒のっけて2万円でお出しする、てわけにはいかないと思うけど。
(「億」のついた大間のクロマグロ…の話はしません。マグロと福袋には興味がないので・笑)
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タイのブックフェア

2024-12-18 21:12:11 | お知らせ(海外版)

タイの出版社 Amarin Kids さんが今年創業30周年とのことで、大規模な児童書フェアが開催された模様。日本の絵本がたくさん。
(画像はアマリンさんのFacebookからお借りしています)

 

この子もいました。

 

そうそう、これらもタイ語版になっていたんだった。

 

これは30周年のお祝いメッセージ動画。
日本でおなじみの作家さん画家さんたちが、おもにビデオメッセージを寄せられているのですが、わたくしは写真とお手紙で。下にタイ語の翻訳が出ています。

(上の画像はクリックしても動きません。動画をぜんぶ見たい方は、→こちらで見られると思います。たぶん…)

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「ぐいーん!こうしょさぎょうしゃ」台湾版

2024-09-04 12:13:12 | お知らせ(海外版)

『ぐいーん!こうしょさぎょうしゃ』(偕成社 2022年)の台湾(中国語繁体)版です。おなじみ東方出版社さんから。
これで乗り物絵本シリーズの台湾版は全巻そろいました。

タイトルの「大顯身手」は、グーグル翻訳で「あなたのスキルを披露してください」と出ますが(笑)…「うでまえみせて」ってところかな。
ブームに書いてある「緑繍眼工藝」は、原本の「メジロ工芸」をそのまま訳してくださったもの。

 

ひらがなが漢字になって、ちょっと重いかな? 平気平気。

 

商店街の違和感のなさ。お寺も完全に台湾のお寺に見えます。
倉庫で働く「ロボットカート」が「智慧推車」っていうの可愛い。

 


<おまけ>

8月の「祖父母節」のバナーに『はしれ!たくはいびん』の扉絵を使っていただきました!

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「なまえのないねこ」ポルトガル版

2024-08-11 11:38:21 | お知らせ(海外版)

『なまえのないねこ』(町田尚子・絵 小峰書店 2019年)のポルトガル語版ができました。
《GATO QUE QUERIA TER UM NOME》
直訳すると「なまえがほしかったねこ」かな。
リスボン旧市街にある Alma dos Livros という出版社から。

 


フランス語版につづいて、またまた表紙ががらっと変わりました。
この絵は、本文中で最も大事なシーンであり、最も人気の高い絵でもあるので、いきなり表紙で使っちゃっていいのかなあと思いましたが、そういうふうに感じること自体が日本的なのかもしれない。
きりっとした横顔にブルーグリーンの背景色、そこに白と黄色の文字を配したら、この子はすっかりポルトガルの猫になりました。

さて、例によって、猫たちの名前はどうなっているか、見てみましょう。

靴屋のレオは、そのまま Leão =ライオン。本にゃん「たてがみがあるから」と言ってます。
本屋のげんたは、Mestre =先生。たくさんの本囲まれているから賢いというイメージかな。この「先生」はあらたまった敬称というより、親しみをこめた愛称のようです。
八百屋のチビは…Piolho =シラミ。え~、たしかにシラミは「ちっちゃい」けど、それ猫につけるかね? うん、たぶんあちらではべつに悪い感じの言葉ではないんだろうな。

 


蕎麦屋のつきみは、Luna =月。パスタが好き、だそうです。そばもうどんも、パスタといえばパスタか。
パン屋のクララとハイジは、Côdea =パンの皮と Miolo =パンくずのコンビ。黒板の手書き文字もちゃんとポルトガル語に。

喫茶店のミミorしろまるは、Chá =お茶と Panqueca =パンケーキ。ストレートだね。店内で呼ぶとオーダーとまぎらわしいかも(笑)。
お寺のじゅげむは、Pérola =真珠。「特別な猫にぴったりの名前」とのことで、お寺が特別なのか、真っ白でオッドアイだからか、そこまでは書かれていませんが、良い名前をもらいました。
犬のタローは Bolinha =小さいボール。モコは Pompom =ポンポン。

…という感じで、このあたりは原文にこだわりすぎず、ポルトガルの子どもたちが絵を見て名前を聞いて楽しめるように訳していただいています。

さてさて、主人公のキジトラは、どんな名前をもらったでしょうか。
スペイン語のライム、フランス語のキウイにつづいて…
 «São verdes como uma ervilha!»
Erviha エルヴィーリャ=えんどう豆。なんと、グリンピースちゃん!になったのでした。


カバーなし。裏表紙にはAmazonのレビューをはじめ、宣伝文句がいっぱい。
結局、原本の表紙と裏表紙の絵はどこにも使われなかったわけで、そこはちょっと寂しいけれど、ポルトガルの人々に愛される絵本になりますように。そして、ポルトガルのストリートキャットたちも幸せに暮らせますように。

https://www.bertrand.pt/livro/o-gato-que-queria-ter-um-nome-fumiko-takeshita/29428360

↑↑↑
あちらの書店でも良い評をいただいています。(「マグニフィコ!」しかわからない・笑。あとはグーグル君で)

 

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「げんきになったよこりすのリッキ」韓国版

2024-07-10 15:56:58 | お知らせ(海外版)

『げんきになったよ こりすのリッキ』(とりごえまり絵・偕成社2022年)が韓国語版になりました。
タイトルは…「リッキが退院した日」のような感じかな。


本文、やさしい雰囲気のハングル文字になっています。
(ひらがなの日本語を韓国語に置き換えると、見た目の文字量がだいぶ少なくなります)

 

絵の中に出てくる手書き文字も、すべてかわいいハングルに!
リッキが元気になるまでのおはなしを、韓国の皆さまにも楽しんでいただけますように。

翻訳してくださったユウさんは、ソウル生まれの東京在住で、2022年から「ネコヤブックス」という猫本とグッズのお店を経営されています。2階ギャラリーでは絵本の原画展などもよく開催されていますので、お近くの方はぜひ。

 

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黒ねこサンゴロウ(中国版・その2)

2024-07-03 15:48:17 | お知らせ(海外版)

昨年冬に前半5巻が出た中国(簡体)版の、後半5巻ができました。

「旅のつづき 1~5」ではなく、「海猫的旅程 6~10」という扱いになっています。
(もともと日本で出たときは、6巻以上の長いシリーズは書店で置いてもらえないと言われたため、5巻ずつに分け、後半を新シリーズに見せかけるという苦肉の策でこういうことに…笑)

タイトルの意味は、6巻「ケンとミリ」→「声の波の中の再会」、7巻「青いジョーカー」→「真珠島から来た謎の客」、8巻「ほのおをこえて」→「難破船の過去」、のような感じ。9と10は原題と同じ。

校正の裏話は→こちら

5巻ぴっちりパックされて届きました。セット売りだけかと思っていたら、あちらの書店ではバラ売りもあるみたい。各巻35元。

前回も「おや?」と思ったのですが、6~7巻と8~10巻で訳者名が違います。つまり、10巻を3人の方が訳してくださったということ。
シリーズ物で訳者が交替するというのは、日本ではあまりないんじゃないかと思うのですが…文体の違いでキャラが微妙にぶれたりしそうな気がするけれど、中国語だとそれほど差が出ないのかな? (グーグル翻訳では、細かいニュアンスの違いまではわからないので…)

5冊で20項目くらい、訂正や質問を送りましたが、ひとつひとつていねいに対応していただき、感謝です。
いちいちめんどくさい作者やな~と思われてもかまいません。むしろそう思ってもらったほうが嬉しいくらい。
せっかくなので、この勢いでテール君の5巻まで行けたらいいな。なるべく校正をする元気のあるうちに、よろしくおねがいいたします。

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「黒ねこサンゴロウ」中国語版

2023-12-29 15:39:02 | お知らせ(海外版)

「黒ねこサンゴロウ」1~5の中国簡体字版ができました。
北京科学技術出版社というところです。
シリーズ名が「海猫的旅程」(海ねこの旅)となっていて、各巻タイトルは『海ねこ族の宝の地図』『キララの海をこえて』『貝がら島の奇妙な一族のおきて』『風と魚の知恵』『灯台島の十六人め』…のような感じ。

 

ペーパーバックなので薄いです。各巻35元。

 

セット販売なのか、こういう形でぴっちり包装されている。
帯の文字は…
「ヒーローがあなたを救ってくれるのを待つ必要はありません。あなたはあなた自身のヒーローなのです!」
「一世代の日本人に影響を与えた児童文学には、嵐の中でも敗北を認めない勇気と強さが伝わってきます」
(グーグルカメラ直訳!・笑)

校正中の裏話はこちら →「イカ玉」2023.7.29

1巻と2~5巻で翻訳者が違うのが謎なんですが…
1巻だけ脚注が入っているところがあって、それは「春休み」と「ねこに小判」と「浦島太郎」と「サヨリ」。サヨリって魚、中国では食べないのかな。日本の子どもだってあんまり知らないかもしれない。浦島太郎は5行にわたってあらすじが書かれていました。そういうところを見るのが面白い。

それと、校正中に「あれ?」と思ったこと。

『旅のはじまり』75ページ。

 

こちらが中国版。
ドアの「関係者以外立ち入り禁止」の文字が消えております。

なるほど。つまり、「立ち入り禁止」の場所に「おれたちは関係者だ」なんて言って入ってしまうのは、教育上よろしくない、と、そういうことですね。(当然そのせりふも削除されている)
他にも、最後のほうでケンがお父さんに「もう二度としません」なんて言うところが勝手に追加されているなど、むむむ、ですが、これも「外部からの指摘」とのことで、まあしかたありません。
(中国の出版社がすべてこうではないけれど、ここはわりと「教育的」な社風なんだと思います)
6巻以降は、どうなるでしょうか。校正が、たのしみ。

 

これは販促物のポストカード。左が裏、右がおもて(宛名面)。
おもての左下に並んでいる四角は郵便番号枠だそうで、上には「宝さがしにたいせつなのは、中身じゃない、ロマンだ」というカゼノスケじいさんの言葉が入っております。
実際には一度も登場しないカゼノスケ(どういう人なんだか作者もよく知らない)がなぜか人気という謎(笑)。

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「なまえのないねこ」フランス版

2023-11-07 15:48:31 | お知らせ(海外版)

『なまえのないねこ』(町田尚子・絵 小峰書店 2019年)のフランス語版ができました。
表紙、がらっと変わってびっくりだけど、おとなっぽい素敵なデザインですね。
"Le chat sans nom" はそのままのタイトル。  Le Cosmographe という出版社から。

 

じつは日本版のとびらの絵(左)が、フランス版の表紙になったのです。
そしてとびらは、シンプルに真っ白。

 

表紙のねこさんは? ちゃんと裏表紙にいました!

本文の猫たちの名前はどんなふうになっているかというと…

靴屋のレオ(そのまま)
本屋のカブリオール(=ぴょんぴょん跳ねる、かな? バレエ用語にもあり)
八百屋のミニ(意味そのまま)
そば屋のヌイユ(=ヌードル)
パン屋のハイジとクララ(そのまま)
喫茶店のミミ(そのまま。幼児語で猫の意味も)とクレーム(=クリーム)
お寺のグリグリ(これは何だかわからなかったけど、招福長寿の名前だと書いてある)
犬のタロー(そのまま)とペルーシュ(=ぬいぐるみ・笑)

そして、主人公のメロンですが、なんと「キウイ」に!
というのも、スペイン同様、フランスでもメロンはオレンジ色が主流とのことで、緑の目と結びつきにくい。スペイン版では「リモン」(=ライム)になったのだけど、フランスでは「キウイグリーン」ということで落ちついたのでした。
予期せぬことで、最初に校正で見たときは「は…?」と目をぱちくりしちゃったのですが、最後に「おいで、キウイ」と呼ばれて嬉しそうについて行く姿が、妙にしっくりなじんでいて、そういえばキジトラの茶色や体型そのものがなんとなく果物のキウイのようでもあるし、鳥のキウイ(こっちが名前の元ね)っぽくもあり、なるほど~、と深く納得したのでありました。

さて、次はポルトガル版です。これがまた意外な名前になってますので、おたのしみに。

*****

関係ない話ですが、「アストリッドとラファエル」というフランスのTVドラマが面白い。
内気なパズル好きの文書係と、姉御肌で行動派の刑事、対照的なふたりの女性が協力して犯罪捜査をしていく話。
たまたまNHKでシーズン3から見始め、いまBS11でシーズン1の最初から見ているのだけど、NHKは吹き替えで、今回は字幕。
わたしはフランスの映画もドラマもほとんど見てこなかったので、めちゃくちゃ早口のフランス語会話が飛び交うのが、耳にとても新鮮です。
せりふの量から察するに、字幕では半分くらいしか拾えてないのではと思うけど、聞いてひとこともわからなくても、「音」を感じられるので字幕のほうが好き。
フランス版のメロン(キウイ)ちゃんも、ああいう「音」の中にいるのだな。

絵本というものは、音が出ない。文字で書かれている以外、背後にどんな声が聞こえ、どんな音が鳴っているか、読む人にはわからない。でも、書かれていないからといって「し~ん」と静まり返っているわけではなく、お店の中、道路、雨の公園、背景にはそれぞれいろんな音があるはずだと思う。
きっとおなじ絵の中から、日本の子どもは日本の音を、フランスの子どもはフランスの音を、無意識のうちに感じとっているのではないかしら。
そんなことを考えました。

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「ならんでる ならんでる」中国版

2023-09-14 16:07:03 | お知らせ(海外版)



絵本『ならんでる ならんでる』(鈴木まもる/絵 偕成社 2014年刊)の中国語(簡体)版ができました。
上製本、カバーなし。サイズは天地10ミリくらいずつ小さくなっています。
北京联合出版公司。

じつは、中国版は2017年に出ていたのですが、手違いで見本が届いていなかったそうで…。
翻訳物はオファーが来てから1年2年かかることもあるため、こちらもすっかり忘れておりました。
今回、契約更新を機に、ようやく手にすることができ、奥付を見たらすでに10刷! たくさんの子どもたちに読んでもらえているようで嬉しいです。

 

文章はシンプルなので、そのままストレートに訳してくださっています。
子どもたちが遠足で登る「おにぎり山」の看板は「馒头山」となっていました。
これは饅頭(マントウ)、つまり餡や具の入らない中華の蒸しパンのことですね。
あらためて絵を見ると、おにぎりのように三角にとんがっていない、文明堂の三笠山というか、奈良の若草山というか…ふっくらなだらかな形をしているので、饅頭山でぴったりなのでした。

 

この絵本は、小さい子たちがわちゃわちゃしている様子が可愛いので、「ならんでる」の次は「かくれてる」とか、「はしってる」とか、バリエーションも考えていたんだけど、結局できないままだったな…。

<関連記事>

「ならんでる  ならんでる」(2014.3.24)

 

Amazon

 

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恐竜絵本・中国版

2023-07-22 16:02:52 | お知らせ(海外版)

『ティラノサウルスのはらぺこないちにち』『トリケラトプスのなんでもないいちにち』(偕成社)の中国簡体字版ができました。
『霸王龙肚子饿得咕咕叫都一天』と『三角龙什么事也没发生的一天』…日本語のタイトルも長いけど、中国語タイトルも長~い!
のりもの絵本シリーズなどたくさん出していただいている北京の接力出版社です。

 

昨年、台湾繁体字版も出ていますが、恐竜の名前など、同じのもあり、違うのもあり。
ぱらぱら見ていたら、「蛇髪女怪龍」というのが出てきてギョッとする。
ゴルゴサウルスは、ギリシア語で「恐ろしいトカゲ」の意味だそうで、ギリシア神話でゴルゴンといえば髪の毛が蛇になってる三姉妹の妖怪だから、うーん、そうなるのか…。

裏表紙のQRコードから、版元サイトの解説ページに飛べるようになっていて、これが本文の10倍くらい詳しいので、興味ある方はどうぞ。

ティラノ篇

トリケラ篇

 

Amazon.co.jp

 

今年秋ごろには、シリーズ3冊目が出る予定です。こんどは翼竜プテラノドン。おたのしみに。

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