本格的に暑くなる前に…
と思ったら、もう本格的に暑かったですが。
以下、覚え書き。
できあがった絵本原画を持っていくMに同行して出版社へ。
会議室に絵をずらーっと一列に並べて見ていただく。
寝癖の髪を直すひまなく出てきたのに、ついでにって写真撮られた。
それ使っちゃだめですからね、0さん。
コーヒーの高い喫茶店(笑)にて、
招き猫柄アロハシャツの似合う画家さんと次作の打ち合わせ。
主人公を「おじさん」から「女の子」に変えてしまおう、
という斬新な案が飛び出し、急に視界がひらける。
マンドリンの楽譜を探しに行くが適当なものがみつからず。
初心者向きは曲がつまらないし、
弾きたい曲が入っているのは難しすぎる。って当然だけど。
新宿のコタニ楽器がなくなってしまったのが残念だ。
通りすがりに目についた、わりと小ぎれいな居酒屋に入ったら、
「じつは明日で閉店するので」という。
「メニューにあっても、ないものがあるんですが…」。
実際は、ないものが「ある」のではなく、「ない」ものがかなりあるのだった。
閉店売りつくしセールに全面協力したような晩御飯となる。
そのつづき、ホテルのバーにて。
MとOさんはモスコミュール、わたしはレモンスカッシュ。
このレモンスカッシュが甘くなくて非常に美味しかった。
見た目にも気分的にもちょっとお酒飲んでるようだし。
バーなんてところは生まれて初めて入ったけれど、
そうか、こういうものを頼めばいいのだな。
(そして千鳥足のOさんは無事におうちに帰れたのでしょうか?)
暑いのでお昼はあっさりすませたく、和食を探したら、
2日連続で妙な店に入ってしまった。
その1。
某駅前の、夜は赤提灯を出すらしい、すごく古そうな店。
おもてに出ているサンプルがシュールな色だったので一瞬たじろぐ。
なぜかニューヨークっぽいジャズをBGMに、冷やしたぬきそば。
その2。
階段を下りてみたら、地下に展開するやたらと広い和風ファミレス。
茹でて冷凍して解凍したようなざるうどんをよく噛んで食べていると、
「お食後にコーヒーはいかがですか」とすすめに来る。
まさかねえ、と思いつつも、時間つぶしに頼んでみたら、
上に書いた喫茶店のブレンド800円より美味しくてびっくり。
乗換駅のドトールコーヒーにて。
80くらいに見えるおばあさんが杖をついて入ってきて、
よっこらしょと椅子に落ち着き、
「冷たいカフェオレひとつちょうだいよォ」と
当然のようにカウンターに声をかける。
常連客なのか、店員さんは席まで運んであげている。
別のおばあさんは、アイスティー(たぶん)が
4分の1くらい残ったグラスに自分で水を入れてきて、
ガムシロップをたっぷり増量してちゅうちゅうと飲んでいた。
街で、元気のある遠慮のないおばあさんを見るのは楽しい。
そういう人になれそうな気は全然しませんが。
「ターミネーター4」の映画を観にいったら、
そこにもかなり高齢の人がたくさん来ていた。
75歳以上は無料だったりするのかな?
この劇場は椅子が上等で、音響も上等だから、
こういう重低音の効いた派手な映画を観ると、
マッサージチェアみたいに健康に良いかもしれない。
都会を歩くと、宅配便がよく目につく。
トラックが入りにくい道を、台車を押して回っている。
配達を終え、からになった台車にひょいと乗り、
わずかな下り勾配をすーっとすべってくる人に会った。
あ、楽しそう。
思わず振り向く。
テール君なら、きっとやりそう。
帰りのローカル電車にて。
Mと、向こうの席に座っているボストンバッグを持ったおじさんの
職業あてごっこをする。
「トラベルミステリー作家が取材を兼ねて温泉に行くところ」などと。
わたしは、あの人どこかで見たなあ、どこだったかなあ、と
ずーっと考えていて、丸一日たってから「そうだ!」と思い出した。
「リエギエンダ」に出てくる「タムおじいさん」(の若いとき)。