盆礼という風習をご存知でしょうか。
『盆』と付くのでお寺さんへのお礼という意味もあるのですが、ここでは親戚同士が行う慣習のことです。
お盆の期間中に、一家の主はお盆礼(=お中元)の品を持って親戚宅を訪問し、仏壇(または盆棚)に線香をあげます。
訪問を受けた家では御馳走を準備してもてなすというものです。
まあ、親戚付合いの一つと捉えて良いと思います。
お互いに行ったり来たりするのですから、結構大変です。
もちろんお酒も出すので、酒好きな人はどうしても長っ尻になってしまいます。
それにお盆の期間と言っても晦日盆(8月末)あたりまで訪問すればよく、いつ来客があるか分からないので、うっかり留守にも出来ないという始末。
何の準備もしていない時に訪問を受けるとお料理を拵えなくてはいけなかったので、主婦は大変だったと思います。
そんな時、母はよく天ぷらをあげていました。昼時なら、おじいちゃん直伝の冷し麺。これなら、家族の分も作れますから。
昔々はこういう時でもなければ御馳走が食べられなかったから、出来た慣習なのかもしれません。
昭和50年代に入り、その頃になると食べ物も豊かになって、この行事が煩わしく感じられるようになったのか、お互い様だからと話し合って盆礼を止めることが多くなりました。
虚礼廃止などもあって、だんだんに行われなくなっていきました。
どうでしょうか? 広い全国なので、まだこの風習が続いている地域もあるかもしれませんね。
コメントありがとうございます。
田舎はお付き合いがいろいろと面倒です。
だからこそ地域の関係が密なのかもしれませんけどね。
私は気を遣うので、どちらかといえば煩わしいお付き合いは遠慮したい方です。^^;
私の父は浅草生まれでしたが、祖父母(父の親)故郷である福島に疎開してきました。(このブログにも書いています)
戦争が無ければ、ずっと東京で暮らしていたかもしれませんね。
ああ、やっぱり、山形にもこの風習はありましたね。
2~3年前といったら、つい最近じゃないですか。
ということは、今でもやっている所がありそうですね。
世の中便利になりましたが、人と人との関りが減ってきているように思います。
コメントありがとうございました。
我が家は親戚が少ない上に皆遠方に住んでいるので、年賀はがきのやり取り、お中元、お歳暮を送るくらいで、ほぼ交流が無いです。
私の菩提寺は浅草ですが、地元ではないので付き合いが無いし、夫は現住所で育っていますが、やや特殊な地域で幼馴染が住んでいません。
年を重ねて来ると、煩わしいお付き合いも羨ましい気がします。
友人とはちょっと違うお付き合いですよね。
いとこ同士でお盆令しても仕方がないって感じでなんか自然消滅しました。