2005年3月2日朝、窓を開けた妻が「ちょっと、ちょっと見て!」とすっとんきょうな声をあげた。自宅裏の駐車場に雪が花模様を描いていた。いつも見慣れた雪景色とは全く異なった風情だ。道路には積雪は無く、ごく限られたスペースに自然が演出した造形美のようだ。二人であれこれ原因を思索するがいずれも当て推量でしかなかった。
常識では計り知れない事象が起きても、専門家の説明を聞くと半信半疑ながらにでも納得させられるものだが、不幸なことに今回の珍現象を目撃したのは我々夫婦二人きりだった。朝食をとりながら、「面白いね」「不思議だな」と、平和な老夫婦の凡人閑話で終始した。春を待ちわびる雪のいたずらとしておく方が夢があって楽しいと考えることにした。
常識では計り知れない事象が起きても、専門家の説明を聞くと半信半疑ながらにでも納得させられるものだが、不幸なことに今回の珍現象を目撃したのは我々夫婦二人きりだった。朝食をとりながら、「面白いね」「不思議だな」と、平和な老夫婦の凡人閑話で終始した。春を待ちわびる雪のいたずらとしておく方が夢があって楽しいと考えることにした。