17日間にわたった北京オリンピックが無事、閉幕した。テロや民族弾圧、或いは言論統制等の問題を抱えての開催だっただけに、「無事終わった」との印象が強い。勿論、各競技で世界最高水準の技術や勝負が展開されたし、日本選手団の活躍が感動を呼んだことも事実だ。
メダル獲得競技や選手に焦点をあてて繰り返し放送するメディア姿勢に辟易し、殆ど中継を見なかった。が、定時ニュースのダイジェスト版でも十分、その模様は伝わってきた。なかでも、ボルトの陸上三冠王やフェルプスの水泳8冠、或いは、北島の2大会連続2冠は、強烈な印象を与えたし、男子400mリレーの銅メダルのシーンは何度見ても嬉しかった。
ほかにも、女子ソフトの活躍や柔道・体操等、日本選手の活躍は随所にあった。メダル獲得はならなかったが、卓球やバドミントンでの頑張りは未来の可能性を感じさせた。その一方で、男子サッカーと野球の不甲斐なさは、結果だけを見て批判する気はないが、五輪選手団団長の指摘も道理だと思える。
いずれにせよ、4年に一度のオリンピック騒動が終わった。スポーツの祭典の陰に強化費用やトレーニング方法等の多くの問題点も露呈した。ロンドン大会の次を狙う東京開催に向けて、五輪のあり方や意義を国民レベルで考える時期に思える。