数日前の日経新聞に、W杯サッカーに派遣された記者の現地レポートが載っていた。
記者の趣味は、ジョギング。日本では、どれだけ忙しくてもランニングを欠かさず、走ることでストレスを発散させ、仕事のエネルギーを充填する生活を送ることが出来た。
ところが、アフリカでは治安が悪く、取材時以外は外出できずに早くも3週間を過ごした。ホテル内でスクァットや筋トレで気を紛らせていても、あと2週間近く滞在するので、脚力が衰えると真剣に悩んでいる様子を綴っていた。
帰国後、一から鍛え直そうと気持ちを切り替え、今まで以上に負荷の高いトレーニング・プランを思い描いても、失った時間が恨めしいと結んでいた。たかか趣味のこととはいえ、「俺の脚力かえせー」と叫ぶ記者に同情しつつ、社会活動の表と裏舞台を見るようで、複雑な思いがした。