9月17日、「旅立ちは 今も昔も 日本橋」で始まった北ドイツの旅は、23日、「良き旅は 行きも帰りも 日本橋」で終わりを告げた。
今回の旅行でも色々な事を学んだが、日本でも見習ったらどうかと思った事例を幾つか紹介したい。
まずは、トイレの有料化。ヨーロッパでは、ホテルやレストランを除けば、「トイレは有料」が常識だが、あるドライブ・インの例は、興味深かった。
それは、トイレに入る際、自動支払機に50セントを投入すると、ハンドル・ゲートが開き、同時に領収書を兼ねたレシートが発券される。そのレシートには、30セントのクーポンが付いていて、店内で買い物をすると、レジで割引して貰える仕組み。
日本では、公園のトイレまで拡大すると、抵抗感があるだろうが、高速道路なら、まさに、受益者負担の最たるもので、清掃費用の一助になるし、お店の売り上げにも寄与する筈。
つぎは、現地ガイド制度。日本では、ボランティア・ガイド等が、サービスとして案内役を務めるケースが多いが、ヨーロッパには、ガイド資格を持つ者の同行を義務付ける都市が多い。当然、雇用が生まれ、地域活性化につながる寸法だ。
更には、休日営業店課税制度。ヨーロッパでも、最近、日曜に営業する店が増えているが、それは、大抵の場合、トルコ人が経営する店で、休日営業税を払っている。
競争店が少なければ、稼げるので、税金を上乗せするのが理に叶っている。これはヨーロッパに限らず、キリスト教圏の文化だ。
最後に、レストランでの水の有料化。外国人の中には、お湯を希望する人もいるので、一律に「水でおもてなし」は、有難迷惑になりかねない。ちなみに、ドイツのレストランでは、ビールと水の値段が、ほぼイコールだった。
外国人観光客のアップを目論むなら、日本人の「おもてなし」とする価値観が、彼らに奇異に映る場合があることを忘れたくない。