北ドイツの旅は、全員無事、帰国出来たのが何よりだったが、リピーターが多いわりには、首をかしげる場面が多々あった。
例えば、自称、”ビール通”男性が、どこに行っても、「べックス」一辺倒で、美味い!を連発していた。たしかに、べックスは輸出量NO1を誇る代表格だが、日本でもの寝る。
ドイツでは、その土地でしか飲めないビールが一番美味しい。仮に、本場の味とくらべるのなら、1回で十分だし、地ビールとダブルで注文してもよい。日頃、あまり飲まない私でさえ、昼も夜も地ビールを飲んで、その微妙な味の違いを楽しんだというのに。
また、ある女性は、「バイスブルストが何故、出てこないの?」と言ったが、あれは南バイエルン地方の伝統的な白いソーセージ。北ドイツでも食べることはできるが、ビール同様、その土地毎に名物料理が異なることを知っていれば、愚問と心得たい。
極めつけは、「ザワークラフト=酢キャベツ」と思いこんでいる人や、食事にパンが付いていないと文句を言う人まで。
ザワークラフトは、キャベツの漬け物であって、酢のような酸味は、乳酸発酵によるもので、酢漬けではない。また、ドイツでは、ジャガイモが主食なので、料理にジャガイモが添えてある場合、パンを付けない。
カッセルの現地ガイドが、「日本の旅行番組は、本当のドイツを正確に伝えていない」と嘆いたが、何度も海外旅行に出掛けるなら、それなりの備えは自分でするものと思うのだが。