内容的には史上最低の支持率の総理大臣が頭に石をなげつけられた事により、記憶喪失になり、今までの言動とは180度変わってしまう。という話です。
何作か三谷作品観て来ましたが、どこか釈然としない気持ちのまま映画館を後にした作品は初めてです。
登場人物のキャラは皆さん立っていて、流石三谷作品と思いました。キャスティングは主人公は中井貴一さんであるのは大正解で、中井貴一さんだから成立する話なのだと思います。中井貴一さん以外では考えられないストーリーかと。回りもとぼけたようなベテランが支え、この喜劇を盛り上げてくれている。中でも「これ誰?」と思ったのかニュースキャスターです。クレジットを見て「有働由美子さんか」と。驚きです。ただ脚本が…。「この脚本本当に三谷さんが書いたのかな?」そう思ってしまうような内容です。
例えば官邸の隣にスーパー銭湯付きの第2官邸の建設を進めるというK2プラン。これは、中井貴一さん演じる総理大臣の同級生の経営する建設会社との裏取引によるものなのですが、タクシーの中で中井さん演じる黒田総理とディーン・フジオカさん演じる秘書と梶原善さん演じる同級生がタクシーの中で、この計画を無かった事にしてしまう。事。
黒田総理の妻役の石田ゆり子さんと、秘書役のディーン・フジオカさんの不倫スキャンダルがあるのですが、秘書が辞職をして首相官邸を去ろうとするが、総理が「全て私の責任です。君の力が必要です」と言って頭を下げます。それで一件落着。
総理に石を投げた犯人が見つかります。寺島進さん演じる大工の南条。生活保護費の引き下げで棟梁の心配をする南条なのですが、官邸にまで来てしまう。
あくまで演劇ならありえる設定だと思いますが、あくまで映画な訳なので、いくらコメディ、喜劇とは言え、少し国会の内情を軽く扱い過ぎなんじゃないのかな?ありえない脚本かな?と思ってしまいました。
もっと脚本の妙というか、練られた脚本で笑わせてくれるのが三谷映画だと思っていました。想像した展開を裏切ってくる面白さと言うか。今作はただ「総理の記憶がなくなったらこうなるだろうな~」と簡単に想像つくような展開ばかりで、新しい三谷作品に触れたって言う満足感が。映画を観る前は三谷節の利いた政治ドラマとしても観られるコメディだと思っていましたが、素人目に観ても「そんな簡単じゃない」とツッコみたくなるご都合展開なコメディだと感じました。
もっと『ラヂオの時間』とか『13人の優しい日本人』のように会話会話で笑いを取り、スッキリした気持ちで劇場を後に出来る映画が観たかったです。
プロデューサーがこの脚本で良し。としたのが不思議でなりません。
(chidu)
監督ː三谷幸喜
脚本ː三谷幸喜
撮影ː山本英生
プロデューサーː前田久閑 和田倉和利
出演ː中井貴一ディーンフジオカ,石田ゆり子、草刈り機、佐藤浩市、小池栄子、斉藤由貴、木村佳乃、吉田羊他
何作か三谷作品観て来ましたが、どこか釈然としない気持ちのまま映画館を後にした作品は初めてです。
登場人物のキャラは皆さん立っていて、流石三谷作品と思いました。キャスティングは主人公は中井貴一さんであるのは大正解で、中井貴一さんだから成立する話なのだと思います。中井貴一さん以外では考えられないストーリーかと。回りもとぼけたようなベテランが支え、この喜劇を盛り上げてくれている。中でも「これ誰?」と思ったのかニュースキャスターです。クレジットを見て「有働由美子さんか」と。驚きです。ただ脚本が…。「この脚本本当に三谷さんが書いたのかな?」そう思ってしまうような内容です。
例えば官邸の隣にスーパー銭湯付きの第2官邸の建設を進めるというK2プラン。これは、中井貴一さん演じる総理大臣の同級生の経営する建設会社との裏取引によるものなのですが、タクシーの中で中井さん演じる黒田総理とディーン・フジオカさん演じる秘書と梶原善さん演じる同級生がタクシーの中で、この計画を無かった事にしてしまう。事。
黒田総理の妻役の石田ゆり子さんと、秘書役のディーン・フジオカさんの不倫スキャンダルがあるのですが、秘書が辞職をして首相官邸を去ろうとするが、総理が「全て私の責任です。君の力が必要です」と言って頭を下げます。それで一件落着。
総理に石を投げた犯人が見つかります。寺島進さん演じる大工の南条。生活保護費の引き下げで棟梁の心配をする南条なのですが、官邸にまで来てしまう。
あくまで演劇ならありえる設定だと思いますが、あくまで映画な訳なので、いくらコメディ、喜劇とは言え、少し国会の内情を軽く扱い過ぎなんじゃないのかな?ありえない脚本かな?と思ってしまいました。
もっと脚本の妙というか、練られた脚本で笑わせてくれるのが三谷映画だと思っていました。想像した展開を裏切ってくる面白さと言うか。今作はただ「総理の記憶がなくなったらこうなるだろうな~」と簡単に想像つくような展開ばかりで、新しい三谷作品に触れたって言う満足感が。映画を観る前は三谷節の利いた政治ドラマとしても観られるコメディだと思っていましたが、素人目に観ても「そんな簡単じゃない」とツッコみたくなるご都合展開なコメディだと感じました。
もっと『ラヂオの時間』とか『13人の優しい日本人』のように会話会話で笑いを取り、スッキリした気持ちで劇場を後に出来る映画が観たかったです。
プロデューサーがこの脚本で良し。としたのが不思議でなりません。
(chidu)
監督ː三谷幸喜
脚本ː三谷幸喜
撮影ː山本英生
プロデューサーː前田久閑 和田倉和利
出演ː中井貴一ディーンフジオカ,石田ゆり子、草刈り機、佐藤浩市、小池栄子、斉藤由貴、木村佳乃、吉田羊他