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今年もやってるやってる~

名王者八重樫が引退

2020年09月08日 18時11分09秒 | 世界ボクシング

ミニマム級、ライトフライ級、そしてフライ級の3階級で世界王座を獲得した八重樫 東(大橋)が現役からの引退を発表しました。

2005年3月にプロデビューを果たした八重樫は、プロ僅か5戦目でOPBF王座を獲得。7戦目にWBCミニマム級王者イーグル 京和(角海老宝石)に挑戦するも、キャリア不足が露呈し、顎を割られるなどして完敗。その後キャリア作りに励み、2009年には現OPBFライトフライ級王者堀川 謙一(三迫)に競り勝ち日本王座を奪取。2011年11月には、2度目の世界挑戦でWBAミニマム級王者プーンサワン ポープラムック(タイ)との大激戦を制し、念願の世界のベルトを腰に巻くことに成功しました。

2012年6月には、WBCミニマム級王者だった井岡 一翔との王座統一戦に臨み、ここでも大激戦を演じましたが僅差の判定負け。しかし敗れたものの、その評価は落ちる事はありませんでした。

翌年4月、八重樫は一気に2階級上げ、WBC王座を保持していたアマチュア時代のライバル五十嵐 俊幸(帝拳)に挑戦し、見事に2階級制覇達成に成功。そのベルトはライトフライ級で一時代を築いたエドガル ソーサ(メキシコ)を破るなどして3度の防衛に成功しています。

2014年9月、八重樫のキャリア史上最強の相手を迎え防衛戦に臨みました。軽量級史上最強の一人と言っても過言ではないローマン ゴンザレス(ニカラグア/帝拳)を相手に真っ向から勝負に挑んだ八重樫。しかしロマゴンの牙城は高く、八重樫は9回で散ることになりました。しかしここでも八重樫の評価は落ちることなく、偉大なる敗者として称えられることに。

(*一翔、ロマゴンと激闘を演じた八重樫)

八重樫が獲得した王座(獲得した順):
OPBF(東洋太平洋)ミニマム級:2006年4月3日獲得(防衛回数1)
日本ミニマム級:2009年6月21日(3)
WBAミニマム級:2011年10月24日(0)
WBCフライ級:2013年4月8日(3)
IBFライトフライ級:2015年12月29(2)

ロマゴン戦後、2度目の挑戦でライトフライ級王座を獲得し、念願の世界3階級制覇を達成した激戦王。その王座は3度目の防衛戦で、ミラン メリンド(比)にまさかの初回TKO負けを喫してしまい。手放してしまいました。数々の激戦を潜り抜けてきた八重樫ですが、ダメージが蓄積されていたんでしょうな。結局は、昨年師走にIBFフライ級王者モルティ ムザラネ(南ア)に挑戦した試合が、現役最後の試合となりました。

八重樫の終身戦績は28勝(16KO)7敗(4KO負け)。勝ちに徹するボクシングを演じていれば、もっと防衛記録を伸ばせたでしょうし、4階級制覇も夢ではなかったはず。それでもあえて打ち合いを演じ、強豪たちとの激闘を繰り返してきた八重樫。それでもこれだけの好戦績を残すとは。まったく持って恐れ入ります。そしてお疲れ様でした。

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