先週末27日、米国ニューヨーク州で行われた試合結果です。
3団体ライト級戦:
挑戦者ジョージ カンボソス(豪)判定2対1(115-111、115-112、113-114)テオフィモ ロペス(米)
*昨年10月にロペスがワシル ロマチェンコ(ウクライナ)に番狂わせの判定勝利を収め統一王座獲得に成功。同月、カンボソスがリー シェルビー(英)に勝利を収め、IBF王座への挑戦権を獲得。その時点から両者の対戦話が進んでいました。その後一年余り、10回ほど試合決定、延期を繰り返しましたがようやく今回実現しました。まったくもってやれやれです。
試合の方は、年間最高試合の候補に挙がってもおかしくない素晴らしいものでした。この数ヵ月、罵り合いを続けた両者ですが、実際の試合でも開始ゴング直後から強打のロペスが攻めこみ、それを巧者のカンボソスが恐れることなく受け止める。そんな火の出るような打ち合いが終始展開されました。
試合が動いたのは初回間際。挑戦者の右クロスで王者がダウン。試合前の掛け率ではロペスが大きくリードしていただけに、波乱含みの幕開けとなりました。一進一退の攻防が続く中、左ジャブを起点に試合巧者ぶりを発揮した豪州人がポイントをリードしていきます。しかし9回、ロペスがその強打で挑戦者の動きを止めると、続く10回に右でカンボソスからダウンを奪う事に成功。残り2ラウンドを残し、試合がどう転がっていくかは全く分からなくなりました。
10回にダウンを奪い、このままロペスが逆転するかと思いきや、カンボソスが見事に蘇生。11回、12回と王者を突き放しゲームセット。出された判定は分かれましたが、豪州人が明白な勝利を収め3つのベルトを南半球に持ち帰る事に成功しています。
両者の今後ですが、カンボソスは初防衛戦を地元豪州で行う事を希望。以前からスーパーライト級への転向を口にしていたロペスは、2月か3月に転級第一戦を行い、その後は統一王者ジョシュ テーラー(英)への挑戦を目指していく方針のようです。
新たな3冠王が誕生したライト級。下記が2021年12月2日現在の同級の王者たちの顔ぶれとなります。
WBA(スーパー):ジョージ カンボソス(豪/防衛回数0)
WBA(レギュラー):ジャルボンテ デービス(米/1)
WBC:デビン ヘイニー(米/3)
WBC(暫定):ジョセフ ディアス(米/0)
IBF:ジョージ カンボソス(豪/0)
WBO:ジョージ カンボソス(豪/0)
OPBF(東洋太平洋):吉野 修一郎(三迫/1)
WBOアジア太平洋:吉野 修一郎(三迫/1)
日本:吉野 修一郎(三迫/7)
*今週末4日にヘイニーとディアスがWBCの王座統一戦を行い、その翌日にデービスが防衛戦を予定。そして現在は無冠ながらも、まだまだ同級最強の呼び声高いロマチェンコが来週末11日に登場。そして年末には吉野も防衛戦を控えています。今年も残り一ヵ月を切りましたが、最後まで話題の尽きない階級ですね!