日が暮れるように年が暮れる。
昨日一昨日と家の大掃除をしていた。
まめな方ではないけれど、掃除は結構好きだ。
まめじゃないからこそ、
やる時は全部ひっくり返して全てを磨くところから始めたい。
しかしそんなことをしていては年内に掃除が終わらない。
何をするのでも妥協点というのがミソらしい。
基本的にそういう計算ができないから、
ひっくり返すだけひっくり返して収集がつかなくなる。
しかし今年は一人じゃない。
5、6年ぶりに夫と二人で年末年始を過ごすことになった。
毎年年末が近づくと夫は大型のカウントダウンフェスの仕事で1週間以上家を空ける。
帰ってくるのは1日の夜か2日の朝。
それがここにきてチームの人たちは皆いい年になり、
そろそろ家族とゆっくり年越ししたいという話になったらしい。
昨日、夫は昼過ぎに起きてきたかと思うと、
ソファーに沈み込んで借りてきた『キングダム』を読みはじめた。
隣で人が大掃除しているのによく他人事みたいな顔ができるものだと、
恨めしく思いながらもその無関心ぶりに感心してしまった。
実家の隣の寺は和尚さんを先頭に男勢が率先して掃除をしていたが、
私の生活圏においてあれは奇跡的な光景だったのかもしれないと今更思う。
しかし夫はきっとシンプルに何も考えていないだけだ。
目の前にある『キングダム』を読みたいという欲求だけで動いている。
そのため下手したら私が掃除をしていることすら気づいていないかもしれない。
そこでうまいこと言って参加させようと思い立った。
まず、試しに除湿機の埃まみれのフィルターを夫の前に置いて、
気が向いたら埃を取ってくれと言ってしばらく放置しておいた。
するとキリがいいのか漫画を切り上げ、
おもむろにマスクを装着したかと思うと手際よく埃を除去し始めた。
丁寧かつ効率的にあれよあれよと埃を落としていく。
ん?なんか想像と違う、というか確実に私よりデキる。
掃除の才能あるじゃーんと思いながら自分のゾーンに集中して一時、
夫の気配が消えていることに気づき居間を覗くと、
またソファーに沈み込んで漫画を読んでいた。
この人はいったい・・・。
頼めば文句を言わずやってくれるが自分では考えないようだ。
目の前にあることだけを無心にやるだけ。
突然松井棒をつくったり掃除の才能を見せつけたかと思えば、
またすぐ漫画に還っていく。
もしかして私の想像以上に『キングダム』を読みたいだけのか。
それから何度か同じようなことを繰り返して夕方頃、
「君はご飯食べないの?」と聞いてきた。
そういえば1日何も食べてない。
いつも何かに集中するとご飯のことが頭からすっぽり無くなってしまう。
夫は私が忙しないのでお腹の限界まで言わないでいたらしい。
いろいろひっくるめて天秤にかければそれなりにお互い様なのでしょうね。
いよいよ今日は大晦日。
夜はみかんでも食べながら、
若き日本の宝那須川天心とメイウェザーの世紀の対戦を見る予定。
何もなかったような、いろいろあったような2018年、さようなら。
皆様よいお年をお迎えください。
いつかの波状雲
今日の夕暮れ1
今日の夕暮れ2
昨日一昨日と家の大掃除をしていた。
まめな方ではないけれど、掃除は結構好きだ。
まめじゃないからこそ、
やる時は全部ひっくり返して全てを磨くところから始めたい。
しかしそんなことをしていては年内に掃除が終わらない。
何をするのでも妥協点というのがミソらしい。
基本的にそういう計算ができないから、
ひっくり返すだけひっくり返して収集がつかなくなる。
しかし今年は一人じゃない。
5、6年ぶりに夫と二人で年末年始を過ごすことになった。
毎年年末が近づくと夫は大型のカウントダウンフェスの仕事で1週間以上家を空ける。
帰ってくるのは1日の夜か2日の朝。
それがここにきてチームの人たちは皆いい年になり、
そろそろ家族とゆっくり年越ししたいという話になったらしい。
昨日、夫は昼過ぎに起きてきたかと思うと、
ソファーに沈み込んで借りてきた『キングダム』を読みはじめた。
隣で人が大掃除しているのによく他人事みたいな顔ができるものだと、
恨めしく思いながらもその無関心ぶりに感心してしまった。
実家の隣の寺は和尚さんを先頭に男勢が率先して掃除をしていたが、
私の生活圏においてあれは奇跡的な光景だったのかもしれないと今更思う。
しかし夫はきっとシンプルに何も考えていないだけだ。
目の前にある『キングダム』を読みたいという欲求だけで動いている。
そのため下手したら私が掃除をしていることすら気づいていないかもしれない。
そこでうまいこと言って参加させようと思い立った。
まず、試しに除湿機の埃まみれのフィルターを夫の前に置いて、
気が向いたら埃を取ってくれと言ってしばらく放置しておいた。
するとキリがいいのか漫画を切り上げ、
おもむろにマスクを装着したかと思うと手際よく埃を除去し始めた。
丁寧かつ効率的にあれよあれよと埃を落としていく。
ん?なんか想像と違う、というか確実に私よりデキる。
掃除の才能あるじゃーんと思いながら自分のゾーンに集中して一時、
夫の気配が消えていることに気づき居間を覗くと、
またソファーに沈み込んで漫画を読んでいた。
この人はいったい・・・。
頼めば文句を言わずやってくれるが自分では考えないようだ。
目の前にあることだけを無心にやるだけ。
突然松井棒をつくったり掃除の才能を見せつけたかと思えば、
またすぐ漫画に還っていく。
もしかして私の想像以上に『キングダム』を読みたいだけのか。
それから何度か同じようなことを繰り返して夕方頃、
「君はご飯食べないの?」と聞いてきた。
そういえば1日何も食べてない。
いつも何かに集中するとご飯のことが頭からすっぽり無くなってしまう。
夫は私が忙しないのでお腹の限界まで言わないでいたらしい。
いろいろひっくるめて天秤にかければそれなりにお互い様なのでしょうね。
いよいよ今日は大晦日。
夜はみかんでも食べながら、
若き日本の宝那須川天心とメイウェザーの世紀の対戦を見る予定。
何もなかったような、いろいろあったような2018年、さようなら。
皆様よいお年をお迎えください。
いつかの波状雲
今日の夕暮れ1
今日の夕暮れ2