歩くたんぽぽ

たんぽぽは根っこの太いたくましい花なんです。

FUJI ROCK FESTIVAL'11

2011年07月31日 | 日記
さてフジロック開催地である新潟県南魚沼だが、連日続いた記録的な豪雨で大変な事になっている。
この私も7月29日のフジロック初日に参戦したわけだが、雨は一日中降りしきっていた。
と言いつつも、ひとたび会場に入ってしまえば雨など関係なくなる。



GREEN STAGEを背に相方は気合い注入、タオルを被る。



カラフルなカッパを着た人達。


毛皮のマリーズ、大橋トリオ、サニー・デイ・サービス、SHERBETSと前半戦も忙しい。
中でも初お目見えの浅井健一には感激。
今回はSHERBETSでの出演で、迫力のある異質な空気を放っていた。
大橋トリオと同じステージ(FIELD OF HEAVEN)とは到底思えない。



人が多すぎて入場につっかえるWHITE STAGE。


The Birthdayの前にアトミック・カフェトークに向かう。
なんと言っても、田中優さんの参加が注目すべき点である。
田中優さんとは、ap bankの監事など様々な肩書きを持つ反原発の活動家で、
3.11による福島原発事件後の説得力ある発言で注目を集めている。
私が3.11以降どうしても会いたかった人の一人である。

しかし、なんと会場を間違え最後の総括しか見ることができなかった。
会場に近づくにつれ、聞こえてくる田中優さんの声。
心が高鳴る。

やはり話は、情報格差の問題と情報の拡散をいかに行っていくかである。
ネットの情報を持ち合わせない人々には、紙を利用して伝えていかなければならない。
私たちは様々な方法を考えてウィングを広げていかなければならない。
「音楽が好きでもこういう話には興味ない人はたくさんいます。でも以前に小林武史さんが多くの機会をつくって様々な人と対談したところ、たくさんの人たちが聞いてくれました。つまり音楽に興味のある人は音楽と一緒にメッセージを伝えればいいんです。絵が好きな人には絵と一緒に伝えればいいんです。」

観客は100人ほどだったが、最後に拳をあげて「がんばろう」という優さんの言葉に皆も腕をあげた。
私にとって彼に会えた(一方的だが)ことは、今回のFUJIROCK各イベントの中でもかなりのビッグイベントだった。



間違えて向かった会場付近にてチェーンソーを使ったショー。


間違えた会場。こんな派手な会場で原発について語らんわな。



RED MARQUEEに向かう途中の橋。


橋の下の河原。


一休みする相方。


カッパに長靴というフジロックスタイル。


The Birthdayは屋内の会場。
まだ開始30分前だというのに、会場の熱気はすごい。
客層も暑苦しいぐらいの気合いで挑むのでしょう。

そしていよいよメンバー登場。
今年1月に加入したフジイケンジも堂々たるもの。
チバさんは少し短めの髪でいつもより顔がよく見えた。
『I'm just a dog』の曲がほとんどでどれも文句なしのかっこよさ。
「ホロスコープ」の疾走感、
「Buddy」のサビ”Go Go Buddy”のシャウトで一つになる会場
「BABY YOU CAN」がだめな自分を励ましてくれ、
「なぜか今日は」で興奮が最高潮に。
「2秒」の吐き捨てるようなサビ、
「爪痕」の哀愁、
「READY STEADY GO」で再燃焼。
もうたまらんね。

「カレンダーガール」は嬉しいサプライズだった。
新曲以外では一番聴きたかった曲といっても過言ではない。
首と口が独特のロックンロールな動きは「あぁチバさん」って感じでもうたまりません。
最後は「涙がこぼれそう」からの「I'm just a dog」で静かに締める。

会場の熱さは今日一番だった。
相方は2回も同じ人のダイブの手助けをしたらしい。
ダイブをした人は前の方にスタンバイしているキン肉マンに引きずり出されるが、
また会場に戻ってダイブを繰り返す。
さすがに3回目ともなるとキン肉マンもキレて手荒な対応になるんだとか。



The Birthdayの演奏前のRED MARQUEE。


そのまま走って向かった先はGREEN STAGE。
本日唯一Tシャツを買ったアーティスト、Arctic Monkeys!
若干25歳の世界的ロックスター。
ボーカルのアレックスがステージ上で放つカリスマ性。
外はもう暗くなっており、スモークとライトが彼らのシルエットを映し出す。
格好良すぎ。
それ以上いうことが思いつかない。
私がいたのは結構後ろの方だったけど、周りの盛り上がりは前も後ろも関係ないくらい凄かった。
その人気には本当驚かされる。
スケールが違う。
最後に歌った「When The Sun Goes Down」で皆のテンションは最高潮に。
走って前の方に向かう人がたくさんいたほど。
見終わった後次のアーティストに備え前の方に向う道すがら、相方がぼそっと「もっと聴こう。」と言っていた。


NEXTアーティスト、私たちは彼らを観るために今回フジロックに来たといっても過言ではない。
COLDPLAY。
メンバーがステージ上に現れた時、クリス・マーティンが目の前に現れた時、彼がピアノに手をかけた時、全てに感激していた。
日本人にとってそれほどまでに遠く手の届かないバンドである(あくまで個人的な意見)。
ましてや解散するかもしれないなんて話があったものだから(結構前だけど)、目の前に現れた感動はひとしきり大きいものである。
演出も凄かった。
しょっぱなから花火に花吹雪、LEDパネルの映像もまるでPV。

始めの方で歌った「Yellow」はやっぱたまらんね。
確実に「In My Place」、「Viva La Vida」など名曲に名曲を重ね、
ステージ上を自由に飛び回るクリス・マーティンの姿に感動。
アンコールでは新曲「Every Teardrop Is A Waterfall」も聴けたし、
彼らのアンセム的神曲「Fix You」では会場が一体となって大合唱。

終っても言葉が出てこない。
安っぽい言葉で深い感動を汚したくなかった。



COLDPLAY演奏前のGREEN STAGE。



まだまだフジロックの夜は長いのだけど、朝から全力で突っ走りすぎた。
COLDPLAYが終ったあたりで疲れがどっと押し寄せてきた。
それまで気づかなかったけど、雨に打たれ続けた体は冷えきっており、
体調的にもこれ以上は31日の仕事に響くということで帰ることに。
しかし、フジロック会場は広い。
車に着くまでにどれだけ時間をようしたことか。
車に入ると一気に眠気が。
朝まで車のなかで寝ることに。

そして30日なんと新潟から高崎まで初心者の私が運転することに。
でこぼこ運転だったけど、なんとか高崎に着いた。
運転てこんなにも疲れることだったのね。
今まで運転してくれた人たちありがとう。


フジロックは今まで行っていたフェスに比べ、自由で楽しかった。
年齢層も幅広いし、ダイブする人もいるし、皆いろんな所で勝手に椅子広げるし、会場でタバコ吸うし。
かっこ良く大げさにいえばカオス。
みんな好きにやっているのだ。
規制がそれほど厳しくないけど、それが逆にフェス全体の雰囲気をいいものにしている。

あぁ楽しかった。


コメント (2)
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eiga.『ぼくのエリ 200歳の少女』

2011年07月31日 | 映画
たんぽぽのわがまま映画批評No.17
『ぼくのエリ 200歳の少女』スウェーデン/2008
監督:トーマス・アルフレッドソン
脚本:ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト
音楽:ヨハン・セーデルクヴィスト

キャスト:コーレ・ヘーデブラント(オスカー)、リーナ・レアンデション(エリ)、ペール・ラグナー


恐ろしく、哀しい、美しい12歳の初恋。


オスカーはいじめられっこ。
友達もいない。

そんなオスカーの目の前に現れた不思議な少女エリ。
彼女を前にオスカーは心を開いていく。
そして恋をする。

丁度その頃、町では殺人や失踪などの珍事件が発生するようになる。
そして、少しずつオスカーの恋と町での事件が交差し始めたとき、オスカーは真実を知る事に。


スウェーデンに降り注ぐ真っ白の雪と夜の漆黒は美しくも切なさを助長する。
これ以上ないというほどピュアなラブストーリー。

描かれる赤い血が映画全体の色にアクセントを与える。
見終わった後、しばらくは何も考えられなかった。

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eiga.『ナイト・トーキョー・デイ』

2011年07月21日 | 映画
たんぽぽのわがまま映画批評No.17
『ナイト・トーキョー・デイ』スペイン/2009
監督:イザベル・コイシェ
脚本:イザベル・コイシェ
美術:杉本亮

キャスト:菊地凛子(リュウ)、セルジ・ロペス(ダビ)、田中泯(録音技師)、中原丈雄(長良)、榊英雄(石田)


スマートな映画であった。

官能的なシーンはいくつもあったけどそれが生々しくないのは、
菊池凛子の存在自体があまり生身であることを感じさせないから。
不思議な存在感である。

そのためかリアリティがあるのかないのかよくわからない。

想像していたより攻撃的なストーリーではなかったが、曖昧で人間らしかったと捉えたい。
それでもって、今まで見てきた日本の空気感と違うわけだから少しだけ違和感を感じるのだ。

ある意味ではそれが新鮮なのだろう。


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eiga.『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』

2011年07月20日 | 映画
たんぽぽのわがまま映画批評No.16
『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』日本/2010
監督、脚本:大森立嗣
音楽 大友良英

キャスト:松田翔太(ケンタ)、高良健吾(ジュン)、安藤サクラ(カヨちゃん)、新井浩文、柄本佑、小林薫


生きることってこんなにも苦しくて難しい。

親もいない。
居場所もない。
はじめから選ぶ権利なんて与えられなかった。

変え様のない現実、逃げることのできない現実。
彼らを囲い込む何重にも折り重なった社会の壁。
そこから抜け出すためには、もうぶち壊すしかなかった。
壊して壊して壊しまくったその先には、何があっただろうか。

狭い世界で生きるしかなかった。
限界まで膨らんだ閉塞感。

でも「三人なら、生きられる。」気がした。


日本の徹底した管理社会には、はみ出し者の居場所なんかほとんどない。
ルールをつくって社会の隙間をなくしていく、それが日本。
アンダーグラウンドを認めない。
多様性を訴えながら、一元的な社会を目指す矛盾。
無意識の排他性とでもいおうか。

息苦しい。


正直カヨちゃん演じる安藤サクラに全部持っていかれた。
男2人じゃ心もとない。

またしてもエンディングテーマは阿部芙蓉美。
曲は岡林信康の「私たちの望むものは」。
その歌詞と、ラストシーンがシンクロして私の体に浸透していく。

(略)
私たちの望むものは くりかえすことではなく
私たちの望むものは たえず変ってゆくことなのだ

私たちの望むものは 決して私たちではなく
私たちの望むものは 私でありつづけることなのだ

今ある不幸にとどまってはならない
まだ見ぬ幸せに今跳び立つのだ!

私たちの望むものは 生きる喜びではなく
私たちの望むものは 生きる苦しみなのだ

私たちの望むものは あなたと生きることではなく
私たちの望むものは あなたを殺すことなのだ


文句なく私の好みかと聞かれれば、NOである。
この映画は少し語り過ぎなのだ。
しかし、テーマは近いといえるかもしれない。
突き刺さる様な日本の青春。

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ミーハー心に火がついた

2011年07月18日 | 日記
本日、早朝サッカー女子W杯決勝戦が中継された。

つい先日までサッカー女子W杯が開催されていることなどすらつゆ知らず。
「ついにこの日が来たか」なんて思うのはミーハーだから。

今日も朝早くから仕事だったものだから、寝るか観るかで悩みに悩み中途半端に5時起床。
相方は始めから観ていたので、隣の部屋からうっすらと聞こえるTVの歓声と解説でアメリカの先制がわかった。
もう後半、日本もこれまでかと夢現つ、早々に諦めかけた時、相方の雄叫びが。
完全に目が覚めた。

隣の部屋に赴き本気で観戦。
ミーハー心に火がついた。

相方曰く前半日本は粘りにねばる苦しい戦いだったとか。
私が観始めたのは後半15分くらいで、試合も佳境。
内容も派手になってきて観る側としては丁度面白い所。

それでもって優勝なんていうものだから、出勤時のなんと足の軽い事。

なんと言っても澤のゴール。
なんだか感動して涙が出そうだった。
PK前の円陣の笑顔も忘れ難い。
最高の勝ち方だ。

どっちがうまいかより、どっちが勝つかが重要だったんだな。
元気が出る勝利だった。


澤ゴール後
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