夫は非常識な人間だ。
よく言えばマイペース。
先日法事で夫方の地元へ帰ったとき、5分ほど遅刻した話だ。
夫主導で動いて親戚の集まりに間に合ったことがない。
いつも2〜5分ほど遅れる。
余裕を持って出ても、だ。
私が主導すればいいのだが、口を出すとどうしても嫌な空気になる。
それでも二人して非常識な夫婦になるよりは口喧嘩したほうがマシかもしれない。
私は時間にうるさい方だと思う。
よく言えば常識的だけど悪く言えば小心者だ。
でもよく考えて欲しい、一般的に夫方の親戚の集まりに遅れるということがどういうことなのか。
夫はお父さんやおばさんに「ごめんごめん」といえば済むかもしれないが、
私の場合は「遅れて本当に申し訳ありません」と頭を下げなければいけない。
非常識な嫁を持ったと陰口を叩かれるかもしれないし、社会的な信用を失うかもしれない。
そんなことを考えると憂鬱な気持ちになる。
だからもう間に合わないと気づいた時どうしても夫を責める気持ちになる。
なんでいつもこうなるんだろう。
ほんと嫌だ。
悠長に口笛を吹く横っ面に思いっきり蹴りをかましたくなる。
なんでこんな初歩的なことができないんだろう、、、。
あれ、そもそも私は常識的な人間なんだっけ。
変な奴とずっと一緒にいるおかげですっかり常識的な人間だと思い込んでいたけれど、
よく考えると私の育った環境は街の人が目ん玉を落とすくらい非常識だったような。
一生懸命常識の鋳型に体をはめ込もうと頑張っている。
その型はとても小さくてどうしても体がはみ出てしまう。
だいたいその鋳型はどこ由来で誰が管理しているのだろう、ふとそう思った時とても変な気持ちになった。
なんでそんな得体の知れない窮屈な型に体を押し込めているのだろう。
「そういえば私もともと非常識な奴だったわ、お手上げ。
なんでいちいちヤキモキしなきゃいけないんだ。
二人して非常識なんだよ、認めるよ。」
肩をすくめ両手をあげてそう言うと夫は笑っていた。
もうヤケだ。
もしかしたら夫と言い合いもしたくない、自分も責めたくないってところからくる自己防衛なのかもしれない。
こんな態度にずっと身を委ねられたらきっと楽だろうなと思うけど案外そうでもないらしい。
夫が自分のマイペースさにおける周りとの軋轢に何も感じていないというわけではないからだ。
結局みんな自分の地平で周囲との摩擦に悩んだり苦しんだりしている。
驚くほど見えている世界が違うのだということを知りたいしわかりたい。
私が追いかけている「常識」は厳格なものではないしやすやすと逃げていく。
ちょうど5分ほど遅れて本堂に入るとお坊さんが説法していた。
どうやら待ってくれていたらしい。
お義父さんはじめ夫方の親戚は驚くほどあたたかく迎えてくれた。
遅れてきたことに心配すらしてくれたのだ。
そうすると不思議なもので、やはり遅刻はよくないなと猛反省。
開き直るのは違う、この優しさに甘えてはいけないぞ、と。
私は結婚相手の親戚に恵まれた。
本当にありがたい話だ。
なぜそこに座る。
よく言えばマイペース。
先日法事で夫方の地元へ帰ったとき、5分ほど遅刻した話だ。
夫主導で動いて親戚の集まりに間に合ったことがない。
いつも2〜5分ほど遅れる。
余裕を持って出ても、だ。
私が主導すればいいのだが、口を出すとどうしても嫌な空気になる。
それでも二人して非常識な夫婦になるよりは口喧嘩したほうがマシかもしれない。
私は時間にうるさい方だと思う。
よく言えば常識的だけど悪く言えば小心者だ。
でもよく考えて欲しい、一般的に夫方の親戚の集まりに遅れるということがどういうことなのか。
夫はお父さんやおばさんに「ごめんごめん」といえば済むかもしれないが、
私の場合は「遅れて本当に申し訳ありません」と頭を下げなければいけない。
非常識な嫁を持ったと陰口を叩かれるかもしれないし、社会的な信用を失うかもしれない。
そんなことを考えると憂鬱な気持ちになる。
だからもう間に合わないと気づいた時どうしても夫を責める気持ちになる。
なんでいつもこうなるんだろう。
ほんと嫌だ。
悠長に口笛を吹く横っ面に思いっきり蹴りをかましたくなる。
なんでこんな初歩的なことができないんだろう、、、。
あれ、そもそも私は常識的な人間なんだっけ。
変な奴とずっと一緒にいるおかげですっかり常識的な人間だと思い込んでいたけれど、
よく考えると私の育った環境は街の人が目ん玉を落とすくらい非常識だったような。
一生懸命常識の鋳型に体をはめ込もうと頑張っている。
その型はとても小さくてどうしても体がはみ出てしまう。
だいたいその鋳型はどこ由来で誰が管理しているのだろう、ふとそう思った時とても変な気持ちになった。
なんでそんな得体の知れない窮屈な型に体を押し込めているのだろう。
「そういえば私もともと非常識な奴だったわ、お手上げ。
なんでいちいちヤキモキしなきゃいけないんだ。
二人して非常識なんだよ、認めるよ。」
肩をすくめ両手をあげてそう言うと夫は笑っていた。
もうヤケだ。
もしかしたら夫と言い合いもしたくない、自分も責めたくないってところからくる自己防衛なのかもしれない。
こんな態度にずっと身を委ねられたらきっと楽だろうなと思うけど案外そうでもないらしい。
夫が自分のマイペースさにおける周りとの軋轢に何も感じていないというわけではないからだ。
結局みんな自分の地平で周囲との摩擦に悩んだり苦しんだりしている。
驚くほど見えている世界が違うのだということを知りたいしわかりたい。
私が追いかけている「常識」は厳格なものではないしやすやすと逃げていく。
ちょうど5分ほど遅れて本堂に入るとお坊さんが説法していた。
どうやら待ってくれていたらしい。
お義父さんはじめ夫方の親戚は驚くほどあたたかく迎えてくれた。
遅れてきたことに心配すらしてくれたのだ。
そうすると不思議なもので、やはり遅刻はよくないなと猛反省。
開き直るのは違う、この優しさに甘えてはいけないぞ、と。
私は結婚相手の親戚に恵まれた。
本当にありがたい話だ。
なぜそこに座る。