ここのところ気分がいい。
言語化するのは難しいけれど、
誰かの一言で世界が変わる、
そういう場所に私は住んでいる。
誰かの言葉の意味を知るためにどこまでも想像し抜く。
偉そうに無知を気取るのはやめようと思う。
「想像力」って言葉を知っていたから使っていたけど、
その言葉の意味を半分も理解していなかったかもしれない。
これを突き詰めると、どこまでも、どこまでもいける。
想像力を片手に自分の内を覗くと、なぜだか外の世界が見えてくる。
うわわあ、繋がってるやん。
街行く人々がしっかり人に見えてくる。
誰かに出会うたび、人が増えていく。
人が人であるというだけで、なんて豊かな世界なんだと感動してしまう。
ある人に言われた。
「この世界にはいろんな人が住んでいる。
僕みたいな視覚障害者もいれば、車椅子の人とかね。
多くの人には見えていないんだけど、同じ世界に暮らしているんだよ。
それを知ってほしいんだ。」
ぼやけていた世界がクリアになっていく。
彼は私の描いた絵を見て誰よりも楽しんでくれた。
彼の見た絵には際限がない。
二人で話しているとどこまでも、どこまでも行ってしまう。
額に収められていた世界が動き出す。
情報を入れすぎてきゅうきゅうになるのは一旦やめよう。
スマホやテレビがなくても、面白いことがいっぱいあるわ。
今日はコーヒー屋の帰りに、かっこいいおじいさんにナンパされた。
青いクラシックカーの運転席から右肘を窓にひっかけて、
「その自転車いいね、タイヤ太いけど乗りやすい?」って。
暇なのかなんなのか。
話の導入が面白かったから、しばしお付き合いして楽しませてもらった。
80歳超えたから免許返納しろと子供から言われているらしい。
遠くの病院に妻が入院しているから悩ましい云々。
外で吹いてる柔らかい風が私の内も通り過ぎていく。
ほんと気分がいい。