歩くたんぽぽ

たんぽぽは根っこの太いたくましい花なんです。

みーつけた

2021年06月19日 | 日記
異世界への入り口は思わぬところに潜んでいる。

『不思議の国のアリス』『ナルニア国物語』『千と千尋の神隠し』『夜市』とあげたらきりがない。

いつだってそれは物語の始まる場所なのだ。



たまにハッとするような風景に遭遇することがある。

周りの風景から切り取られぽつんと置いてけぼりにされたような寂しくも懐かしい瞬間。

そこは決まって時間の流れが遅い。

まぎれもない主観的・精神的な体験だ。



場所や時間の条件が合わさって瞬間的に現れる異世界への入り口。

その特別な瞬間は天体に瞬く星のように四次元空間に刻まれた一点の座標として永遠にそこにあり続ける、

っていうようなセリフをなんかの映画で聞いたことがあるようなないような。

うん、ないな、たぶん湾曲してる。



そういう瞬間を見つけたときは、できるだけ写真を撮るようにしている。

ロマンってヤツですな。


都心のオフィス街の一角。


人っ子一人いない地下駐車場。


夜の多摩湖。


とあるビルの地下室。


雑居ビルの屋上。


無機質で狭い階段。


自転車道の暗いトンネル。
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支離滅裂な日々に万歳、そうして後悔を愛す。

2021年06月04日 | 日記
今日は朝から雨が降っている。

この後に及んで「私はいったい何者なんだろう」って考えてみる。

大人は忙しいからそんなくだらないことは考えないと誰かが言っていた。

本質を探るような哲学的な作業ではない。

ただ途方なくつきまとう後悔を振り払おうとして論点をすり替える。

「自分っていったい何なんだろう」



「ひとを傷つけてはいけない」と大人が子どもに言うけど、どうなんだろう。

それよりも「ひとを傷つけたことを知りなさい」の方がいいんじゃないかって最近は思う。

どっちにしろ難しいことには変わりない。

「良い人」ってワードが神格化してるような気がするけど、それってそんなに良いものかな?

人間の多面的でダメで面倒臭いところが面白くて豊かじゃん、ってこっちの方が優等生か。

傷つけたり傷ついたり、揺さぶられて感情が花開く。

最低最悪な気分になるけど、過ぎてみるとその体験は案外悪くない。



Netflixで話題の韓国ドラマ『ヴィンチェンツォ』の主人公は、「後悔はこの世で最も苦しい地獄だ」と繰り返す。

みんな後悔を抱えて生きているんだろうな。

己の倫理観や物事の経過と照らし合わせて、自分の行動を過ちや恥ずべき行為と認定する。

私なんかは過去の「痛い自分」を掘り起こしては毎回恥ずかしくて身悶えする。

自分はアクのない優等生だと思ってきたけど、本当はすっごい勘違い野郎なんじゃないかって思うのだ。

そうするとプププッて笑えてくる。

取り返しがつかないっていうのがいいじゃない。

うわー心配しなくても、ちゃんと自分を振りまいて生きてるわ。



最近人に会うことが多くて考えることも増えた。

意見が食い違おうと嫌な気分になろうと、真摯に向き合うことが大事なんだと立ち返る。

その上で溢れ出る人間性はきっとそう悪いもんじゃないと思う。

こうやっていちいち整理しとかないとズルズル引きずってしまうからね。

「真摯」って言葉、昨今政府が蹂躙してるから正当な意味をちゃんと取り戻そうぞ!

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