歩くたんぽぽ

たんぽぽは根っこの太いたくましい花なんです。

松之丞の万両婿

2019年11月29日 | 演芸
最近テレビでもよく見る講談師の神田松之丞は、

来年2月に真打に昇進して神田伯山を襲名する。





1、2年前にテレビでちょっとだけ講談を見て、

それからラジオ『問わず語りの松之丞』にはまり、

最近は「太田・松之丞」とか「松之丞・カレン」とかテレビ番組もよく見る。

すっかり松之丞ファンの私だけどまだ彼の講談を生で聞いていない。

「松之丞」を好きになったわけだから伯山になる前にどうにか生で聞いておきたい。

そこまで名前にこだわらなくていいような気もするけれど、

これからもずっとファンでいる予感があるから記念にね。

だけど、すごい人気があるからとりあえずチケットが取れないらしい。



そして時間だけが過ぎていき、襲名まであと約3ヶ月、

新宿に行く予定があったので、

なんとな〜く最近の新宿末廣亭は誰がやっているのかなぁってチェックしてみたら、

なんと最近人間国宝になった神田松鯉をトリに神田一家が興行しているではないか!

そこに「神田松之丞」の名前を発見して飛び上がった。

そうか松之丞は寄席で見れるじゃん!ということで早速見に行った。



「神田松鯉」に「神田松之丞」という二大看板で相当混むだろうと思い、

開演30分前に行くとちょうど昼の部の観客がぞろぞろと出てくるところだった。







少しだけ並んで入ると思ったよりたくさん客がいた。

昼夜続けて見る人たちなんだろう。

私は前から4列目の椅子の席にしてもらった、近い!

中入りに身動きするつもりもないので、

まるまる4時間の座りっぱなしを考えると座敷席はちょっときつい。



前日一睡もしていなかったので途中寝ちゃうかもと思っていたけどみんな面白くて眠気が飛んだ。

やんややんやと前半が終わり、中入り後のトップバッターが松之丞。

昨日の末廣亭は満席で、松之丞が顔を出した瞬間会場がわっと花開いた。

会場の雰囲気が変わり、あぁこの人はやっぱりスターなんだとしみじみ思った。

それまで寝ていた斜め前の女性も目を輝かせていたし、私もそうなっていたんだと思う。

今日は何を話すの?ってみんなが松之丞の言葉を待っている。

バラエティやラジオとはまた違う、講談師・松之丞。

だいぶ痩せたのか、ほっそりしていて、テレビで見るより男前だった。

松之丞の一挙手一投足にこっちはもう夢中で、笑いどころでは会場が揺れていた。

面白いところは素直に面白い、この安心感がすごい。

面白くないところも面白い。



いや、講談ってこんな笑えるの?

まぁ、私は講談には詳しくないしこういうのもあるのかな、

ってこれ落語ジャーーーーーン!!!

というより落語として何度か聴いたこのある演目「小間物屋政談(別名:万両婿)」。

落語も講談も関係ないのかな。



時は江戸、櫛、簪を売り歩く小間物屋の相生屋小四郎が、女房のおときに留守を任せしばし行商の旅に出る。

小四郎は旅の途中、追い剥ぎにあった襦袢一枚姿の男、若狭屋仁兵衛に助けを求められる。

仁兵衛は江戸・芝で大きな小間物屋を営んでおり、湯治のため一人箱根へ行く際災難にあった。

小四郎は仁兵衛に着替えと路銀、自分の身元を書いた紙を渡し二人は別れたのだが、

仁兵衛は泊まった宿でそのまま亡くなってしまう。

服装や身元の書かれた紙によって亡くなったのは相生屋小四郎だということになり、妻へ報らされた。

葬式後もずっと元気のない妻を見かねた大家は小四郎の従兄弟佐吉を後見人につけ、二人で小間物屋をさせた。

二人は馬が合いそのまま夫婦となったわけだが、そこに何も知らない小四郎が帰ってきて一騒動起きるという話だ。



これが笑う笑う、もう声を出して笑った。

松之丞の「万両婿」は多分老若男女みんな笑ってしまうと思う。

自由自在な松之丞ワールド、「空間を支配」というと怖いけれど、

実際会場は松之丞の手の上でコロコロ転がされていたのだと思う。

独特なお辞儀も話す時の鋭利な目もみんな見入ってしまう。

短い時間だったけれど濃密だった。



トリの神田松鯉師匠は講談の有名な演目らしい「赤垣源蔵徳利の別れ」をやった。

討ち入り前日の一人の赤穂浪士の兄との別れを演じている。

淡々としていたけれど気づいたらじんわりきていた。

何より松鯉師匠は顔がいい。

ごつい見た目なのに穏やかな雰囲気がまたなんかいい。



いや〜寝不足だったけど思いつきで行ってきて本当よかった。

全体的に面白くて大満足。

3000円がすごく安く感じる4時間だった。



受ける側も講談とか落語とか、テレビとかラジオとか形とか肩書きにこだわってしまいがちだけど、

何をもってしても神田松之丞は聞かせる力がずば抜けていて、とにかく面白い。

シリアスな講談も聞いてみたかったけれどそれはまた今度。

伯山になってもっともっと大きくなっていくんだろうなと肌で感じた昨日の寄席でした。
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ジョーカー

2019年11月20日 | 映画
数ヶ月前、映画館で『ジョーカー』の広告を見た時、

『ダークナイト』の人気にあやかって次はジョーカーか、と思った。

でも主演がホアキン・フェニックスと聞いてわかりやすい手のひら返し。

こりゃ本気だな、と。

公開したらぜーーったいに観に行こう!

それで、先日遅くなったけどやっと観に行くことができた。





『ジョーカー』

監督:トッド・フィリップス
脚本:トッド・フィリップス
   スコット・シルヴァー
原作:ボブ・ケイン(キャラクター創作)
   ビル・フィンガー(キャラクター創作)
   ジェリー・ロビンソン(キャラクター創作)
製作:トッド・フィリップス
   ブラッドリー・クーパー
   エマ・ティリンガー・コスコフ
製作総指揮:マイケル・E・ウスラン
      ウォルター・ハマダ 他
出演者:ホアキン・フェニックス
    ロバート・デ・ニーロ
    ザジー・ビーツ
音楽:ヒドゥル・グドナドッティル



「どんな時も笑顔で人々を楽しませなさい」という母の言葉を胸にコメディアンを夢見る、孤独だが心優しいアーサー。
都会の片隅でピエロメイクの大道芸人をしながら母を助け、同じアパートに住むソフィーに秘かな好意を抱いている。
笑いのある人生は素晴らしいと信じ、ドン底から抜け出そうともがくアーサーはなぜ、狂気あふれる<悪のカリスマ>ジョーカーに変貌したのか?
切なくも衝撃の真実が明かされる!(https://www.banger.jp/movie/19053/引用)



昨日だか一昨日だかの記事に、

「『ジョーカー』世界興行収入が10億ドル突破!」と書かれていた。

R指定されている映画では快挙らしい。

ファミリー向けでもなく、世界最大の映画市場中国で公開されていない、

にもかかわらずそれだけ人を魅了するのはなぜだろう。

本当に暗いんだから。



私はその日体調が悪くて夫には、

「映画やめとくか」「すごい落ち込むらしいぞ」と何度も念を押されたのに観に行った。

だから言いづらいのだけど、前半あんまり苦しいもんだから本気で後悔した。

「今日じゃなかった、、、」

これほど観る側のコンディションが重要視される映画他にあるかな。



物語の舞台は言わずと知れたゴッサムシティ。

そこで社会に虐げられた一人の男がジョーカーになっていく姿を描いている。

宣伝ではジョーカー誕生の秘話とか言っていたけど、

映画を観てまずジョーカーが何なのかわからなくなった。

この映画を経ていったい何が誕生したというんだろう。

ジョーカーといわれてパッと最初に出てくるのは、

今は亡きヒースレジャー演じる『ダークナイト』版ジョーカー。

しかし89年のティムバートン監督作『バットマン』に登場する、

ジャックニコルソン版ジョーカーこそが本物だという人も多い。

永遠のダークヒーローとしてダースベイダーと肩を並べるほどの知名度を誇るジョーカーだが、

もはやその実態はなく名優たちが演じたジョーカーがそれぞれの偶像のような機能を果たしているのだろう。

そしてそのどれとも違う今回のホアキン版ジョーカー、素晴らしいというほかない。



ホアキンはこの映画のために1日りんご1個ダイエットをして23キロ減量したらしい。

背骨が浮き上がった後ろ姿が今も目に焼き付いている。

ハリウッド俳優の映画に対する向き合い方ってちょっと尋常じゃない。

アーサーは笑いが止まらなくなる発作のような症状を抱えており、

その耳障りな笑い声が鑑賞後も耳の中でざわざわとこだまし続ける。

そのヴィジュアル面が醸し出すアーサーの繊細さや危うさこそがこの映画の核なんじゃないかとすら思う。



この映画を観て強く感じたのはアーサーが『タクシードライバー』のトラビスによく似ているということ。

社会と自分との希薄な関係性や、少しずつ暴力的になっていく姿がうっすらと重なり、

銃を手に入れて自分の部屋でその銃を弄ぶ場面なんかはもはやトラビスそのものだった。

後から聞いた話によるとやはりこの映画はマーティンスコセッシ監督の、

『タクシードライバー』と『キングオブコメディ』から強い影響を受けているらしい。

ロバートデニーロも出ているしね。

『タクシードライバー』のトラビスのモヒカンは画面の外の人間にとって何かしらの象徴となった訳だが、

『ジョーカー』のアーサーは画面の中の人々の反体制の象徴、カリスマになったという感じかな。

『キングオブコメディ』は観たことがないので、近いうちに観てみようと思う。



一番好きな場面はアーサーが人気番組「マレー・フランクリン・ショー」に向かう道すがら、

ピエロメイクに真っ赤なスーツでキメて階段を一段一段くだりながら踊る場面だ。

映画冒頭から登場する何かの暗喩のような長い長い階段と、タバコの煙、細い体に真っ赤なスーツ。

これは何かを吹っ切った喜びの舞なのか、悲しみの舞なのか、それとももうそこには何もないのか。

あんまりかっこよくて美しくて悲しくて涙が出そうになった。









それからラスト、

やたら明るいBGMにやたら真っ白な病棟、

そこに刻まれる真っ赤な足跡とコミカルな逃走シーンを観て、

その無垢さ加減にまた胸を打たれた。



アーサーに共感したり同情した訳でもない、前半の苦しみはもう耐え難いものだった、

ずーーっと暗い、なのになぜかじんわりまた観たくなる。

こんなダークでシリアスな映画が興行収入10億ドル超えって本当すごいな。

ある意味この時代に合っていたのかもしれないね。

でも間違えて欲しくないのはそこにあるのは共感とか比較できるような凡庸さではないということ。

圧倒的ジョーカーがそこにあるということ。

ぶっちぎりのオリジナリティだ(オマージュは別の話)。

だから「あれはジョーカーになるわ」とか「アーサーがかわいそう」だとかいう雑な共感はあまり聞きたくない。

今回の『ジョーカー』はもっと捻れて絡まった先にあるガラスのように繊細な存在であり映画だ。

私ってこんな押し付けがましかったっけ?てへへ。

まぁいいか、観る前にそう言われて個人的に思うところがあっただけということにしとこう。

なんにせよ面白かった。



もうすっかりやられましたよ。

まさか監督があの最高コメディ映画『ハングオーバー』のトッド・フィリップスだったとはね。

とても意外だったのでインタビュー記事をチェーック!

以下監督インタビュー↓

「実は、もともとはドキュメンタリー映画出身で、
それからコメディ映画を手がけるようになったから、
こうした方向に進むのは自然な流れだったんだ。
『ハングオーバー』シリーズなんて、実はとてもダークな作品で、
すでにその頃からこっちの方向に向かっていたんだよ。
みんな、よくレッテルを貼るよね。
「あいつはコメディ監督だ」とか「彼はドラマ専門だ」とか。
でも、僕にとっては映画作りでは同じ筋肉を使っているし、
他人が思うほど大きな挑戦ってわけではないんだ。」
https://www.banger.jp/movie/19053/引用)


『ハングオーバー』も超名作だし、今度は『ジョーカー』作っちゃうなんてすごい人だ。

キャスティングもとてもよかった。

実は最初のころはマーティンスコセッシも参加予定だったのだとか。

でも時間の関係で一緒に作ることは叶わなかったらしい。



余談だけど、10月の最後の方で映画を観に行くことになって、

『ジョーカー』かダニーボイルの『イエスタデイ』かで迷いその時は『イエスタデイ』を選んだ。

『イエスタデイ』は歌手を目指す青年がある日ビートルズが存在しない世界に迷い込み、

ビートルズの曲を歌ってスターダムに上がっていくという話だ。

最初からストーリーを知っていたわけだが、見事にそのままのストーリーで全く想像を越えないいい映画だった。

いやむしろ想像より平和でぬるくて最高にほっこりした。

反して、『ジョーカー』もだいたいのストーリーはわかっていた訳だけど、想像以上にダークで悩ましくて最高だった。

この白と黒のコントラスト、なかなか味わい深いです。

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植物とたわむれる日

2019年11月18日 | 日記
家で干していたドライなフラワーや。

人からもらった何かの実、

結婚式の時にもらってとっておいた松ぼっくり、

こんな物が役に立つ日が来るとはね。



何か作りたくてとっておいた物だけど、

それが何になるのかまでは考えていなかった。

これが植物屋で破格の特大ユーカリを見つけた時ピンときたのだ。

リースだわ。





一応申し訳程度にリースの由来を調べてみたら、

始まりは古代エジプトで作られた神や死者に供える装飾ガーランドまで遡るのだとか。

それがギリシャ・ローマ時代になると、

生きた人間のために祭りや宴会に使われるようになったらしい。



想定外、、、てっきりハーベスト的なやつだと思っていた。

秋に収穫した作物を飾って来年の実りを願うみたいなやつ。

ミイラの首飾りって、、、。

と言いつつそれが一番昔というだけで、

植物の輪っかなんてどこでも誰でも作るだろうから軽く考えとこう。



早速リース作り。

よく知らないけれど、

とりあえず丸くすればいいんだろっとユーカリを巻き巻き。

麻紐で結んで形を整えてみた。





家にある物だけではスカッスカのリースになることは目に見えていたので、

外国の何かしらの針葉樹の枝も買っておいた。

田舎なら何も買わずに作れるなぁと一瞬よぎる、ふはは。

干していたやつも出してきて、さっそく飾り付け。

接着にはダイソーのグルーガンを使った。





気づいたらいつの間にか日が暮れていた。

夢中になると本当に時間感覚がなくなる。

同じような素材しかないのでパターンが限られるけど、最終的に3つ作った。

ブルーファンタジアの小さな花がポロポロ落ちるので、

絵用のニススプレーを吹きかけて固めておいた。

うん、初めてにしてはなかなかいいじゃない。

何も考えず3つも作ってあれだけど、友達がもらってくれるらしい。





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CYCLE MODE2019 後編

2019年11月08日 | 自転車
14時15分新城幸也さんが参加するイベント会場へ。


サインボトルとは別に、二人だけ新城さんの隣で一緒に走れるとかで、それも同じく抽選だった。

こちらとしてはサインボトルのことしか頭になかったので、

夫なんかは「もし俺が当たったらいないことにしてくれ。」と弱気。

まぁ当たるなんてラッキーなことは起きるわけもなく、若そうな青年二人が当たった。



14時半前に新城幸也さん登場!!


↑左から新城さんと解説の人、抽選に当たった青年二人。

◆イベントについて
「ZWIFT e-Sportイベント」
ZWIFT(ズイフト)というバーチャルサイクリングの人気サービスがあり、
新城幸也さんにはZWIFT内で開催されるバーチャルレースに参加してもらい、
ZWIFTそのものと、ZWIFTに対応しているホームトレーナーを宣伝するというイベントのようだ。
(詳しくはCYCLE MODE2019ホームページ



◆ZWIFTについて
バイクの各種センサーや、トレーナーの情報をインターネットに接続された端末に送り、
バーチャル空間でのサイクリングが可能となった。
ペダルを漕ぐと画面のなかの自分自身の分身「アバター」が同じく脚を回しコースを走行。
オンラインを活用し室内でありながら世界中の仲間とリアルタイムでライドができることが最大の特徴となっている。
https://cyclist.sanspo.com/381979より)



面白いのはZWIFTのアカウントを持っている人は誰でもそのレースに参加できるということ。

現役プロレーサーと一緒に走れるということでイギリスやアメリカから参加する人もいた。

またZWIFTのコースに合わせてホームトレーナーに負荷がかかるので、

家にいながら本当にコースを走っているような実践的な練習ができるらしい。

また、転倒することもないので安全なのだが、プロからすると逆にホームが崩れやすく難しい面もあるのだとか。


↑ZWIFTの画面のイメージ。


↑イベントでコラボしていたホームトレーナー。



いざ、ライド!



数日前にテレビで見た人を、まさかこんな間近で見れるとは思いもしなかった。

全身が自転車のための筋肉なのか。

詳しいことはわからないけれど、スリムな体にパワーが詰まっている感じ。

新城さんの背中を飽きることなく見続けて30分、やっとさゴール!

もちろん1位は余裕で新城さんだ。


↑ゴール後の新城さん。



すごい体験しちゃったな〜と浮かれていると、夫が大真面目な顔で「ZWIFTいいな」とか言い出した。

どうやらロードバイクよりもそっちに興味が沸いたらしい。

しまいには欲しいとか言い出す始末、本当わけわからん。

でも企業的には宣伝効果が多少なりともあったということだね。

イベントが終わったのがなんだかんだ16時前くらい。

サイン入りボトルも当たらず、早々に人だかりから離脱して遅めのお昼ご飯を食べた。


↑ビーフケバブ。



最後にもう一周回って帰ることに。

外に出ると綺麗な夕日。







その足で海浜幕張駅まで行き、ミラーボーラーの新しいオブジェを見てから帰った。

家に着いた頃にはクタクタだったけど、これでまた少しイメージがつかめてきたのだから大満足。

何しろミーハーなもので新城幸也さんを間近で見れたのはかなりの儲け物。

またスポーツ自転車事情(e-bike、ZWIFT含め)が想像以上に進んでいて、

スポーツ自転車、競技バイクの広がりと可能性の最先端を見れたのも刺激的だった。

ロードバイク乗るぞー!






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CYCLE MODE2019 中編

2019年11月06日 | 自転車
3日間幕張メッセで開催されたCYCLE MODE2019最終日、晴天、

レインボーブリッジを渡る際、空には飛行機、海には貨物船が見えた。

わざとらしほど爽やかな朝。

今回ダメ元で夫に声をかけたら、意外にも一緒に来てくれた。





首都高突っ切って会場とうちゃーっく!

今回の主な目的はロードバイクの試乗とヘルメットなど必需品の情報収集だ。


Y's Roadでもらったチケット。


幕張メッセ9、10、11ホールを使った広い会場。


かっこよすぎる特大パネル。



ガイドを見ながらフラフラしてるとスタッフの人が声をかけてきた。

「抽選会に参加していただけると新城幸也選手のサイン入りボトルが当たるかもしれないですよ。
イベントに新城選手もいらっしゃるので是非ご参加ください。」とかなんとか。

ぬぁ〜にぃ〜!!

新城幸也といえば日本で最も有名なロードレーサーだ。

日本人ではじめてツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリアの2大グランツールを完走し、

2012年のツール・ド・フランス第4ステージで敢闘賞を獲得したことで、

これまた日本人ではじめてグランツールの表彰台に上がった選手なのだ。

先日のさいたまクリテリウムでは世界の猛者を相手に優勝し、その姿もテレビで見ていた。

その新・城・幸・也が間近で見れる!ということですかさず抽選用紙に名前を書いた。

運がいいというか無知というかなんというか、とにかくラッキーなのである。

イベントは午後2時過ぎからなので、その時間をめどに会場を回ることに。



あっちへ行ってはテールライトの重要さを知り、

こっちへ行ってはヘルメットを手当たり次第試着して、

そっちへ行ってはかっこいいウェアを物色。


↑カブトというヘルメットメーカーのお気に入り。SF?

このヘルメットを普段使いしてもいいスポーツってある意味すごい。

良いロードバイクは盗まれやすいので家の中に置くのが普通だが、

その際に使用するポールやその他備品などもチェーック。

4、5万するのかと思ったけど細かい備品も含めて2万円弱くらいでも買えるらしい。

工夫すればもっと削れそうだ。



20分の初心者講習会も受けてみたかったけど待ち時間が1時間半もあったので、

行儀が悪いけど枠の外からいくつかの操作方法や心得について聞いておいた。

最近はスポーツバイクの事故も多いと聞く、心してかからねば。

その後特に何も考えず試乗しにいくことにした。



私たちが最初に向かったのは一番大きな試乗ブースを作っていたイタリアのメーカー、ピナレロ社。



ピナレロでは最新のドグマシリーズに乗れるという。

試乗用車両だけど、多分新品は70万円以上する高級車、うはは。

その中でもリムブレーキとディスクブレーキを選べたので、そこは注目のディスクブレーキにした。

能天気に試乗待ちの列に並ぶこと数十分、列が全然進まないではないか!

列は階段の下から上の方に伸びていて、広めの踊り場まで行き着くとそこにはみっちり人が並んでいた。

下から見た予想のはるか5倍はいたね。

私がぶつくさ言っていると、夫が「こんなん10分でいけるよ」とわかりやすく嘘をつく。

もっと軽く考えろということらしい。

結局背の高い夫は需要の少ない大型車試乗なのでさっさと早抜けしてしまった。

1時間半くらい並んだんじゃないかな、スタッフの女の子がわざわざ私にサイズを聞きに来てくれた。

そうしてやっとこさ手元に来たドグマにまたがると、あんまり待たされたせいか少し緊張した。

それでもひと漕ぎしてみればスウィーーーーっと軽ーく進むではないか。

なんだこの軽さ、滑らかさ、高揚感、これが70万円の力か。

注目のディスクブレーキは女性の力でも軽くブレーキをかけられると聞いていたが、確かにしっかり止まる。

なんだかすっかりスポーツマンの気分だ。

スタッフには「混んでいるのでコースは一周でお願いします」と言われていたけど、

1時間以上並んだんだからともう一周だけして試乗を終えた。





新城幸也さんのイベントまでまだ時間があったので他も回ってみることに。



↓注目していたアメリカのメーカー、キャノンデールはオフロード用しか置いてなかった。

それに私が行った時点ですでに試乗が終了していたのは残念だった。





CYCLE MODE2019ではロードバイク以外にも様々な自転車が出展されている。


後輪がすごいことになってる。


スポール型のタンデム自転車。


荷物を運ぶ三輪車。前が二輪なのは初めて見た。


コンパクトな折りたたみ自転車。



CYCLE MODE2019の大きな目玉の一つがe-bike(Electric Assisted Bicycle)と呼ばれる電動自転車だ。

日本ではまだ馴染みがないが欧米では大流行しているらしい。

日本のお母さんたちが乗っているようなものではなく、スポーツに特化した電動自転車だ。

ちなみにe-bike発祥のドイツにはママチャリ型の電動自転車はないらしい。

e-bikeについてわかりやすい記事があったのでよかったら↓
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/free-labo/1135759.html


↑見えづらいけど右列が全てe-bike。

↓実際に乗ったのはこれじゃないけど、イメージとしてはこんな感じ。


せっかくなのでこちらも試乗してみることに。

本体はとても重いけれど、乗ってしまえばぐんぐん進む。

電動もここまで来たかという感じ。

スポーツバイクなのに電動?という不思議もあるが、気軽に長距離を走れるわけで、

普通の自転車に比べてぐんと、しかも気軽に移動範囲が広がると思えば需要が多いのもうなづける。

最近自転車に乗って思うのが、自分の体を使うってとても気持ちが良いということ。

本当爽快なのだ。

原チャリほど「移動」を割り切らず、かといってバリバリトレーニングしなくても遠くまで行ける。

こりゃ楽しいわ。

でも原チャリより高いけどね、ふふふ。



といったわけで当初の目的であった試乗は、ロードバイクの試乗1台、e-bikeの試乗1台のみとなった。

こちらの誤算としては試乗のためには基本的に並ばなければならないということ。

それでもピナレロのロードバイクに乗れたのは良い経験だった。



して、待ちに待った新城幸也さんの参加するイベントに向かったのだった ー続く
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