ある部屋があって、
そこには所狭しと棚や机が敷き詰められ、
開けっ放しの引き出しに埃っぽい本棚、
なんの書類だかわからない紙の束が散在し、
そこらじゅうに飲みかけのカップが置きっ放しになっている。
整理できない大学教授の部屋を連想するが、
この部屋の主はいったいどこにいるのだろうか。
確かにいるはずなのに、
霧のように霧散して長い間実態を持てないでいる。
主はいつも何かをしようとするのだけど、
主の粒子が部屋を移動しその濃度が変化するだけで、
結局は何も手につかないでいる。
何をするにもまずは実態を持たなければいけないのだが、
そのためにはシュウチュウリョクが不可欠なのだ。
シュウチュウして意識を一点に集めることができれば、
粒子同士がくっつきそれが少しずつ大きくなって、
いずれ何かをするに足る実態になることができる。
しかしそのシュウチュウリョクというやつがどこにあるのか見当もつかない。
結局主はその部屋を満たす霧のままぼんやりとそこに有り続けるのでしょう。
暖かくなって外に出した植物たち
そこには所狭しと棚や机が敷き詰められ、
開けっ放しの引き出しに埃っぽい本棚、
なんの書類だかわからない紙の束が散在し、
そこらじゅうに飲みかけのカップが置きっ放しになっている。
整理できない大学教授の部屋を連想するが、
この部屋の主はいったいどこにいるのだろうか。
確かにいるはずなのに、
霧のように霧散して長い間実態を持てないでいる。
主はいつも何かをしようとするのだけど、
主の粒子が部屋を移動しその濃度が変化するだけで、
結局は何も手につかないでいる。
何をするにもまずは実態を持たなければいけないのだが、
そのためにはシュウチュウリョクが不可欠なのだ。
シュウチュウして意識を一点に集めることができれば、
粒子同士がくっつきそれが少しずつ大きくなって、
いずれ何かをするに足る実態になることができる。
しかしそのシュウチュウリョクというやつがどこにあるのか見当もつかない。
結局主はその部屋を満たす霧のままぼんやりとそこに有り続けるのでしょう。
暖かくなって外に出した植物たち