和音君の兜
エイプリルフールの日曜日、懸案だった五月人形を求めに八女へ出かけた。当初は私たち夫婦だけで行く予定だったのが、いつのまにか娘たち家族も同行となっていた。まぁ、自分たちの家に飾るのだから、一緒に行ったほうが面倒がないのでいいのだけど。<o:p></o:p>
最近は、我が愛車も目いっぱい活用する機会が多くなって、今回も満員で出発。低気圧が来ているとかで、昼からは雨の予報だった。今にも泣きそうな空の下、九州道を下って、八女へ。目的地まで1時間半。孫たちもいつのまにか眠りこけて、11時過ぎに八女人形会館に到着。<o:p></o:p>
さすがに日本最大級の展示数を誇るだけあって、武者人形や兜、鯉のぼりなどが並んでいる。お客も多い。我々と同じように3世代が揃っての買い物だ。<o:p></o:p>
ピンからキリまでと云いたいが、特ピンからピンまでの価格帯であり、選ぶのに時間がかかった。鎧かぶとを纏った武者人形は手が出ないので、兜で良い品物を思っていたのだが、娘たちとの意見が合わない。親としては、やはりそれなりの品物を、と考えていたのだが飾り場所などの問題があるし、これにお金をかけるのなら、他のを買ってというのだ・・・。 結局、あれこれ悩んだ末に、二人とも屏風付きで、長女がクワガタ兜、次女が伊達政宗の三日月兜となった。妻の知人の紹介だったので、安くしてもらった上に、二人の孫に陣羽織までおまけしてもらった。遠くまでわざわざ来た甲斐があったというものだ。<o:p></o:p>
買い終わったのが1時前。お腹がすいたので昼食を柳川で食べることにした。北原白秋の生誕の地、水郷柳川である。観光川下りもあって、女性に人気のスポットでもある。名物料理はうなぎ。妻の大好物だ。
柳川のウナギ屋とせいろ蒸し
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途中、八女茶を買ったりして道草したので柳川に着いたのが2時過ぎだった。みんなお腹ぺこぺこだ。孫二人は元気だが。堀は濁ってはいたが、汚れてはいない。時々水面に雨粒が広がっていた。ビニール合羽を着た川下りの船が行き交うのを窓越しに見ながら、私はせいろ蒸しを食べた。婿殿が帰りの運転を担当する、とのありがたい言葉でビールや冷酒を頂いた。美味かった。<o:p></o:p>
帰りの車の中で、和音君はしきりにおしゃべりする。よほどご機嫌さんなのだろう。物を言う口調なのだ。話し始めるのが早いかもしれない。奏汰君は、相変わらずよく眠る。だからよく育つ。頬がまるまるして金太郎さんだ。二人の成長が楽しみだ。<o:p></o:p>