我が家の樹木はなぜか果樹が多い。猫の額ほどの土地なので見栄え良い庭を諦めたためでもあるが、親父が少しでも役に立つようにと果樹ばかり植えていたのだ。10年前に改築した時に、ほとんどの植木を処分したが、親父の血を引く私が、同じように果樹だけを残したためでもある。植木の価値を知らないので、形良い松などもバッサリと捨ててしまったのだ。
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我が家の八朔はおいしいと評判が良い。4,5年前から収穫も多くなって、ご近所におすそ分けしていた。ところが一昨年、この八朔が一夜のうちに全部盗られてしまった。数十個の八朔が全部だ。楽しみにしていた妻ががっかりしたことは当然である。
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このため、昨年は泥棒から八朔を守るため、ネットを買ってきてぐるぐると巻き付けて取りにくいように対策を施した。おかげさまで、80個ほどの八朔を収穫できて満足だった。
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今年も八朔の出来は良く大きな実が例年以上に成っていたので、昨年末にネットを巻きつけて、いつ頃収穫しようかと話し合っていた矢先、妻が八朔の数が減っているという。見てみると確かに少なくなっている。せっかくネットをかぶせていたのに、ネットの隙間から手を入れたようだ。
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一昨年の二の舞はごめんだと翌日、全部収穫した。60数個あった。<o:p></o:p>
八朔農家のHPを見ると、八朔の収穫は2通りあると書いてあった。一つは12月末頃に収穫して熟すまで寝かせるというもので、もう一つは3月くらいまでそのままにして木で熟させるというものだった。どちらの方がおいしいのかは知らないが、やはり熟した八朔をもいで食べる方が私の性に合ってる。その方が自然だと思うのだ。 が、仕方ない。盗られてしまっては元も子もない。1個食べてみたが、少々酸っぱく、甘さもまだまだの感じだった。物置の中で熟成するのを待とう。
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