☆明日からの三連休は
今日はむぎの月命日。あっという間の3か月だった。
朝の散歩のときに浴びる陽がすっかり秋の色に染まった。写真のように、黄色がずいぶん濃くなって気持ちはアウトドアへと向かうはずなのだが、むぎのいない今年は鎮まり返ったままである。
だからというわけではないが、明日の土曜日からの三連休を今年は家で過ごすことになった。この30年来、おそらく欠かすことなくこの時期はキャンプに出かけていたはずである。シェラとの16年間、秋の紅葉キャンプを楽しんできた。
まだ幼いルイがきたばかりなので、今年、どうしようかと迷いつつ、近場の静岡あたりならいいのではないかとなかば出かける気でいた。だが、一昨昨日のシェラの異変に、ぼくたちはすっかり震え上がってしまった。
お医者さんの診断を聞いてはいたが、もし、出先で同じようなことが起こったらと思うと遠出は怖くてできない。
ルイの三回目のワクチンも終わっていないのにアウトドアに連れ出すのはやっぱり無謀であろうという理由もある。それに、近場とはいえ、二時間、三時間のいきなりのドライブはさらに無謀である。
同じくらいの仔犬のころ、シェラを連れて湘南の海岸へ連れ出して、激しい車酔いで苦しめてしまった。以後、シェラは停車しているクルマなのに、乗せただけでダラダラとよだれを垂らしていたものだが、なんとか早い時期に車酔いから解放された。
その点、むぎはまったく動じない子だった。車酔いひとつとっても手のかからない子だった。
さて、ルイがクルマに強いか弱いかとなると、まだなんともわからない。ショップでの情報によると、ブリーダーさんの茨城の家から東京までが最初のドライブであり、少し酔ったということだったが、ショップからわが家までのドライブでは異常なかった。
しかし、行楽シーズン真っ盛りの連休のドライブとなると渋滞も覚悟しなくてはならない。やっぱり長丁場のドライブは避けておくべきだろう。そういうわけでキャンプは中止となった。
☆ルイのデビューはあるのだろうか?
ここ数年の例だと、さらも11月に休暇をとってでも二泊くらいの予定で清里へキャンプに出かけてきた。今年はぼくの仕事上の都合でとても休暇を取っている状況にない。
11月の清里は晩秋の陽気というより、すでに冬の様相が濃厚である。まして夜は正真正銘の冬となる。そんな陽気のキャンプがぼくはいちばん好きだ。若いころのシェラと、ぼくは何度かふたりだけで紅葉キャンプに出かけている。まだ家人がアウトドアに参加していないころであり、奥日光あたりで楽しんできた。
この季節、寒ければ寒いほど元気になるシェラは大喜びでも部屋の中で育っているルイには、テントの中での夜は厳しい試練になってしまいかねない。同じコーギーのむぎは寒さに対してシェラよりは苦手としていて、冬のキャンプというとぼくの寝袋に潜り込んできてくれてふたりで互いに暖め合って寝たものである。それを思い出すと悲しい。
今年の11月は、シェラの体調を考えると、いきなり真冬の環境への移動が、慣れているとはいえ、果たして悪い影響を与えないかとやはり不安である。
そして、この10年ほど、恒例となった年末年始の年越しキャンプだが、どうやら今年は出かけるのを見送る公算が大きい。シェラの疲れを考慮したらやっぱり避けることになりそうだ。
年末年始の次のキャンプとなると、来年5月、ゴールデンウィークになるが、実現できるかどうかはシェラの老化がどれほど進行してしまうかにかかっている。もしかすると、この9月にいった清里のキャンプがシェラにとっての最後のキャンプだったかもしれない。
そうなると、ルイのキャンプ・デビューはまだ少し先になる。
ルイが晴れて「キャンプ犬」としてデビューするとき、もうシェラはいないのだろうか。それを考えると、ぼくの唯一の楽しみだったキャンプそのものが色褪せてくる。もしかしたら、もうキャンプになんかいきたくなくなるかもしれない。むぎがいない、シェラもいない、そんなキャンプは考えられないからだ。
ぼくたちがそうならないためにルイを迎えているのではあるけど……。
そして、むぎ、きみのお父さんとお母さんは、先週からきみに似た子を迎えている。たぶん、もう大丈夫だから、きみも安心して虹の橋のたもとで待っていておくれ。いずれ、シェラがいくだろう。そして、ぼくたちがそこへいくまで待っているんだよ。