愛する犬と暮らす

この子たちに出逢えてよかった。

ルイの一大事とシェラの豹変ぶり

2011-10-08 23:55:07 | シェラとルイの日々


☆ルイ用のリードを求めて 

 三連休の初日、ランチを兼ねて世田谷・二子玉川にあるドッググッズのお店へ向かった。目的は屋内用のルイのリードを買うためである。
 ルイをケージから出すと、すぐにシェラのところへいってしまう。シェラは嫌がり、吠えついて追い払おうとする。ルイにしてみるとそれが遊びになるらしく、喜んで全力疾走で走り回るのでヒヤヒヤする。
 
 昨日、ジュリーさんからのコメントで、貴重なアドバイスをいただいた。わが家にしてみると目からウロコのアドバイスである。
 ケージから出すときはリードをつけ、老犬にしつこくなりそうなときは飼主がリードで制御しなくてはならないというなんとも適切なご助言である。まだ、本格的な散歩は、三回目のワクチンの投与が完了する11月からと思っていたので、ルイ用のリードを用意していなかった。
 
 ほかにもクルマで移動するときにルイを入れておくクレートも必要だった。むぎのように、シェラのお尻を枕にして寝ることができほど、シェラがルイを受け容れてくれるとはかぎらないし、一緒にリアシートに乗っていることを認めてもらうには相応の時間がかかるだろうからドライブ用の何らかのアイテムが必要だった。

☆ルイを落として拾い上げたら 

 玉川高島屋S・Cガーデンアイランドには、二軒のドッググッズのショップがある。ルイのためのグッズの買物を「JOKER」ですませたあと、もう一軒の「DOG DEPT」へ移動した。ここにはドッグカフェが併設されている。

 シェラは、クルマに積んだままになっているわんこカートへ乗せ、ルイは抱いていったのだが、DOG DEPTで異変が起きた。
 ルイを膝に乗せて水を飲ませているとき、誤ってルイを床に落としてしまった。背中から落ちたルイを慌てて抱き上げたとき、木製テーブルの裏側でルイの頭をぶつけてしまった。 
 ようやくぼくの膝に乗せたルイの目が虚ろである。半眼で、意識がホワ~ンとしているのがわかる。
 家人が慌てた。
 「ルイが変よ!」
 ぼくもルイの異変には気がついていた。どうなっているかもわかる。脳震盪を起こしているのだ。ぼくも中学生のとき、柔道部で経験していた。
 朦朧とした意識の中で、それでもルイは少し水を飲んだ。見上げた根性である。
 
 帰りのクルマの中で、ルイは簡易型のクレートに入ってリアシートのシェラの横に置いてあった。ホームセンターやスーパーマーケットで買物をしている間の時間を含めると、けっこうな時間をシェラとルイは隣同士でいたことになる。
 その成果が帰宅して顕著になった。リビングルームに寄りつかなかったシェラが、迷いながらもリビングへ入ってくるようなった。
 ジュリーさんの助言に従って買ったリードをして遊ばせていたからだろうか、空のケージに二度ばかり近づき、においを嗅いでいた。

☆シェラにもぼくらにも必要な刺激 

 むぎがわが家にやってきたときもそうだったが、最初の一週間がシェラの惑いの日々であるらしい。むぎのときはここから心を開き、二匹は急速に距離を縮め、すぐに母と子の関係になってしまった。
 17歳にならんとするシェラにむぎのときの再現を望むのは酷だろう。おとなしかったむぎと違ってルイはすぐにシェラに跳びついていく。だから、ジュリーさんのアドバイスにもあったとおり飼主が制御してやらなくてはならないわけだ。
 
 これから二匹がどんな関係を築いていくのか、シェラを極力怒らせないよう、また、ストレスを与えないよう細心の注意を払いながらじっくり見つめていきたい。
 ジュリーさんのコメントによれば、若いわんこがそばにいるだけで、老犬も寝てばかりいるよりはいい刺激になるという。
 ぼくたち老夫婦も、常に緊張感を強いられるわけだからやっぱりシェラ同様に少しは老いの速度が鈍ってくれる効果を期待できるかもしれない。



 シェラとむぎを送ったら、もう二度とわんこは飼うまいと心に決めていたというのに、むぎのシェラよりも早い死によって、ぼくたちは狼狽し、哀しみから脱け出せず、ルイを迎えている。ルイは、いわばむぎからの贈物ですらある。そのルイがいてくれるおかげでぼくたちの老化防止に役立っていると心から思えるそんな日がやがてやってくるのを信じていきたい。
 
 それにしても、脳震盪を起こして虚ろになったルイの顔をぼくはずっと忘れずにいることだろう。かわいそうなことをしてしまったけど、いじらしいほど可愛かった。