神宮外苑の再開発に反対する声は後を絶たないが、決まってセンチメンタルだ。
朝刊に掲載された一文も、「明治神宮外苑の銀杏並木」が黄葉の見頃を迎えたとの描写から始まり、「外苑の緑が危機にさらされている」と続く。
あたかも、あの銀杏並木が危機にあると言う誤認へ誘導するかのように。
筆者は最後に「銀杏並木が伐採対象外」であると明記してはいるが、連日テレビで映し出される美しい風景を引き合いに出して、世論を誘導するような論理展開は如何なものか。
現存する森を守りたいという人々の気持ちは理解するが、所詮は作られた森。
いつ倒れるかも知れない老木の存在を思えば、植え替えて新たな森を作る計画に反対する理由はない。
反対派は今の森を大事にしているようだが、百年後、二百年後の人々の為に森を再生させる発想が欠けているのではないか。
山を保全するために山を焼くことはよくあることだが、あれは反対しないのだろうか?
再開発では野球場やラグビー場などを新しく建て直す。
結構なことではないか。
ただ一つ、無粋な高層ビルを建てる計画には反対だが、明治神宮の懐事情を考えれば、仕方がないのかとも思う。
野球場にもラグビー場にも行かず、初詣でお賽銭に5円しか入れないような連中が、明治神宮の方針にとやかく言うのもおかしな話だ。
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