「太陽に吠えろ」でマカロニ刑事(ショーケン)が殉職する際に、「カッコ悪く殺して」とショーケンが希望したと伝わっている。
結果、事件解決後に立ちションをしていて暴漢に刺されて呆気なく死ぬ。
かっこ悪いことが、かっこ良いというワンランク上の美学。
凡庸な第三者は、ヒーローは死ぬ時も「カッコ良く」と思いがちだが、それは生き残った者たちの勝手な願望に過ぎない。
昨日も書いたが、安倍晋三の死を「政治的な暗殺」「民主主義の危機」などと表現したがるメディアが滑稽で仕方がない。
今日の地元の朝刊がわかりやすい。
一面トップで「逆恨み」と書きながら、社説ではあたかも民主主義の危機かのように興奮気味に論じる。
容疑者は政治的主張は一切していないのに、何故こんな論調になるのか?
「民主主義の危機」って言いたいだけではないのか。
安倍晋三の無念はこんな美辞麗句では語り尽くせない。
マカロニも安倍晋三も全くの犬死だが、その不条理こそが現在の実相で、そちらの方が百倍怖いし的を射ている。