「たてしな薫風」夏の夕食です。時間の少し前に部屋にコールがあり、食事処に降りていきます。
食前酒。上諏訪 舞姫酒造のかりん酒。ほんのりかりんの風味で、それほどアルコール度も高くなく、飲みやすいです。
前菜。夏らしい涼しげな盛り付けです。
つぶ貝 煮凍り。
見ての通り、つぶ貝以外にもメニューに書かれていないみょうが、きゅうり等の食材が使用されていてつぶ貝が見えないようになっています。そして、味付けも奥が深く、相変わらず絶妙です。最初の一品目で、思わず顔がほころんでしまいます。
信州サーモン 握り寿司、枝豆、川えびの唐揚げ。
お皿の色の関係で、きれいな色に撮れませんでした。
桜肉燻製。
燻製というよりもタタキに近い感じです。わずかにする燻香が上品で、燻製といわれなければわからないかも。
ピーマン 焼きびたし。
通常、ピーマンは好んで食べないのですが、これは完食しました。これも汁の味付けが絶妙です。どうやったらこの味が出せるのでしょうか。
明日の宿がワインになる予定なので、今日は日本酒にします。
諏訪の夏酒 3種飲み比べセットです。
長野の日本酒も、ずいぶんレベルが上がった、と思います。一昔前は、旧御湖鶴以外は、個人的にはあまり好んで飲みたいと思わなかったですが、最近では他県の有名どころと比べても遜色ありません。
この3種の中では本金が一番好みですかね。「雨上がりの空と」は白麹を使用しているとのことですが、酸味も適度に抑えられていて、酸と香りが突出したゲテモノになっていないのがすごいところです。
旧御湖鶴亡き後、諏訪地区では本金が、個人的には一番好みです。
スープ。 とうもろこしと八ヶ岳ミルクのポタージュ。
すりつぶしたとうもろこしと、芯も一緒に煮込んでいるとのことで、とうもろこし以上に濃厚な味わいです。
サラダ。プチトマトと高原野菜のプレート。
これが今回の夕食のメインといってもよいくらいの一品です。
プチトマトはそれ自体が非常においしいですが、ひと手間加えてあります。
そのほかの野菜もおいしく、中央のバーニャガウダ風バジルソースの味付けも素晴らしいです。この宿の味付けは、どのような作り方をしているのか、想像ができません。
造り。 信州大岩魚。結構脂がのっています。付け合わせはアルファルファとおかひじき。醤油またはおろしポン酢で。
先ほどの日本酒飲み比べセットのうち、本金の「雨上がりの空と」を単独で追加注文します。
焼物。鮎の塩焼き。ひれが全く焦げずにきれいに焼けています。
箸休。 尊菜そうめん。
普通の麺つゆではなく、出汁とじゅんさいがすだちの酸味とよく合います。
強肴。 信州プレミアム牛 夏野菜 鱸 三種のフライ。
揚げ物なのに全然しつこくありません。牛は薄切りにした肉を巻いてあるので、重くありません。
そして、鱸は魚の味がしっかり残っていて、しそと梅肉との相性がばっちりです。
山の中なのに海のものがよりおいしいという、海辺の宿には見習ってほしい現象です。
そして大鹿村の塩とレモン。
食事。 信州黄金シャモ 美味三 白飯 スープ。
見てわかる通り、そぼろと鶏ガラスープでお茶漬けにして食べることもできます。
これも見た目よりもあっさりしています。
「たてしな薫風」の夏メニューは、さっぱりした感じの健康志向のメニューのように感じました。
さて、デザートはラウンジに移動して、なのですが、この時期はテラスに出ることができます。
夜になると、かなり涼しいです。
桃のコンポート。高くて買えないシャインマスカットとブルーベリー、抹茶寒天にジュレがかかっています。
「たてしな薫風」の食事は、やはり期待を裏切りません。
この時間くらいまでは星もよく見えていたのですが、徐々に雲が多くなり、また16齢の明るい月が出てきたため、星は見えなくなりました。
<2日目に続く>