坐忘は、夕食の時間の少し前になると、係の人が部屋まで迎えに来ます。
本館離れの部屋からだと広大な敷地の端から端まで歩くので、移動に5分以上かかります。
食事処につくと、個室に案内されます。外見は古民家ですが、内部はきれいに改装されていて、新しい木の香りがします。夕食は茶懐石、ということで、黄金の茶室風の内装なのでしょうか。
そして、部屋の両側に廊下があります。客が通る廊下と、食事を運ぶ廊下が分けられており、客と配膳がかち合うことがなく、なかなか工夫されています。
メニューです。これから出てくる食事への期待が高まります。なお、一部解読できない部分があるため、説明が不正確になることがあることをご了承ください。
坐忘の系列にまるき葡萄酒がありますが、他にもグループにはいくつかワイナリーがあります。ということで、飲み物は当然ワインが充実しています。
料理もワインもどのような感じか分からないので、ここは3種ペアリングを注文することにしました。
最初のワインはロゼのスパークリング。コリエ・ドゥ・ペルル アッサンブラ―ジュ ロゼ まるき葡萄酒。
最初の料理は一汁三菜です。
軽い食事で、胃腸を活性化するのだそうです。
ご飯は武川48米、蒸らしていない柔らかい状態で出されます。
汁は八丁味噌仕立て 身延湯葉。
向付は麦藁鯛 昆布〆。醤油ではなく煎り酒です。麦藁鯛は麦が収穫される頃、つまり夏に獲れる産卵後の真鯛とのことです。
黒のお盆はこのあとずっと使用しますが、写真は撮りにくいのが難点です。
二品目は煮物椀。
鰊 茄子と素麺 法蓮草 しめじ 針葱 振り柚子。これであっているでしょうか。
出汁の味付けは素晴らしいですが、結構大人の味付けと思います。
焼もの。
乾徳山天子 炭焼き。丸十 アスパラ 山椒みそ。
山椒みそは甘めで、アマゴの塩とのバランスがいい感じです。
ここで2種目のワイン。魚料理には白ワイン、いろグラン 甲州 まるき葡萄酒。
つづいて陶板。甲州味めぐり。 甲州牛 ワイン豚 信玄鶏 クレソン 柚子こしょう。
肉はすでに熱が通っているので、そのままでも食べることができますが、陶板で焼くことによって脂が適度に落ちて、よりおいしく食べることができます。
この柚子こしょうが、柚子が効いていておいしかったので、聞いてみると、売店に売っているとのことなので買って帰りました。
強肴。うざく。
白焼うなぎ 胡瓜 香菜 生姜酢。
ここにもシャインマスカットが入っています。
箸洗い。素敵な器で出てきました。
松の実と菊の花びらが入っており、これを箸でとることで箸を洗うということらしいです。
ここで3種目のワイン。本来は肉料理のタイミングで赤ワインなのですが、結構量が多く、ワインの進みが遅かったので、八寸のタイミングで白ワインに変更してもらいました。
今日、担当してくれた係の人は若い女性ですが、ものすごく気のきく方で、気分よく食事をすることができmした。
Faucon 樽熟シャルドネ。これは米沢の浜田という酒蔵が手掛けるワインです。浜田のワイン、日本酒は米沢に行ったときに買ったことがありますが、ここもグループに入っていたのは知りませんでした。
八寸。蓮の葉盛り。
鮑煮貝 海老 たら子落雁 甘長唐辛子 白花豆 大黒シメジ 大徳寺納豆。
湯斗。
秋刀魚ごはんと焦がし湯。
香のもの。秋茄子 大根。
干菓子と抹茶。
茶懐石なので、この抹茶をおいしく飲むことが本来の目的、ということになります。
水菓子。信玄あいす 桃と巨峰。
坐忘は、食事も文句なくおいしいです。茶懐石にワインという組み合わせも違和感なく、むしろよく合っていると思います。
今回、初めてなので、料理の傾向とかペースがわからず、少しついていけないところもあったので、ぜひまた来て、じっくり味わってみたいと思います。
最後、夜食用にお持たせのお稲荷さんです。
結構夕食をたっぷり食べたのですが、メニューが健康的で胃にもたれないからでしょうか、部屋に戻ってからおいしくいただきました。
<3日目に続く>