チェックインの時に決めた時間に、本館二階のレストランに向かいます。
ナイフ、フォーク類はテーブル下の引き出しに収納されています。テーブルの上が広く使え、なかなか便利です。
ディナーは全4品、プリフィックスメニューとなっていますが、一部は追加料金が必要となります。二人で別々のメニューを選択も可能です。
最初は、季節のアミューズ。
一番左は桜海老のブルスケッタ、かなり海老の味が濃厚で、意外性がありました。
隣は豚肉のテリーヌ、豚足や耳等、いろいろな部位を使っているということで、良い食感です。
一番右はトマトのゼリーとムースの間に蟹が入っているとのことでしたが、あまり蟹の風味はありません。
パンは自家製。バターは無塩のカルピスバター。イタリア産オリーブオイルと、ハムのペースト。要すればテーブルの塩、こしょうで味を調整できます。
オリーブオイルかバターだけではないので、飽きることなく食べることができます。
オードブルは4品の中から選びます。
こちらは「ほの温かい厚切りトロサーモンのスモーク フランス ニース風サラダを添えて ~半熟卵、アスパラガス、ナスタチウム、ムスクランサラダ」。
こちらは正統派のフレンチといった感じです。それぞれの素材がしっかりと量があるため、なかなかボリュームがあります。
こちらは「Renの定番 キャベツで巻いた旬の海の幸 11種類の箱根西麓野菜のガトー仕立て ムースリーヌソース」。
こちらは見た目がきれいです。魚介はもちろんですが、野菜もおいしいです。
続いて魚料理。
「沼津港より シェフおまかせ本日の鮮魚料理」。
甘鯛のポアレです。若狭ぐじの塩焼きはうろこごと香ばしく焼きますが、このポアレもうろこ付のまま、見事に調理されています。
そしてこのソース、いかすみをベースにしたソースで、魚介のうまみが凝縮されています。
なかなか斬新な料理だと思います。
続いて口直しの一皿。
みかんのグラニテか、カンパリオレンジのグラニテ。
みかんは、そのままみかんです。カンパリオレンジは、アルコールが抜けている分、オレンジジュースのようです。
メインディッシュ、肉料理です。5品から選びます。
「北海道 白糠産 蝦夷鹿ロース肉の低温ポワレ 赤ワインソース、根セロリのピュレ ~ スモークしたナッツ、赤キャベツのシュークルート、むかご」。
牛の赤身、といわれてもわからないくらい上品な、印象を覆す鹿肉です。
「フランス産 ルージェ鴨肉、山麓豚、フォアグラのパイ包み焼き ~ トリュフ、マイクロプランツのサラダ、カブ、下仁田ネギのブレゼ」。
フォアグラが入っているため結構濃厚です。
デザートは二皿、それぞれ3品の中から1品を選びます。
まずは一皿目。
「ヌガーグラッセ エスプレッソソース」。
「ピンクグレープフルーツのほろにがなめらかプリン」。
続いて二皿目。
「ラム酒香る和栗のモンブラン 洋梨のアイスクリーム 軽いサクサクのメレンゲにのせて」。
「紅玉の焼きたてショーソン・ポム カルヴァドスのアイスクリーム」。
りんごのパイですが、よくあるアップルパイというよりも、りんごのパイ包み焼きといったほうが妥当かと思います。
デザートのコーヒーの砂糖は箱根寄木細工をモチーフにしているのでしょうか。
デザートは非常においしいです。今までの経験上、デザートと野菜のおいしい宿に間違いはありません。
夕食の出てくるペースは比較的ゆっくりで、デザートまで2時間半でした。食事にも体力が必要です。ここは食事を楽しむための宿であり、観光して疲れ切ってやってくる宿ではありません。
品数は少ないように見えますが、一品一品は手が込んでおり、素材の数、量ともに結構充実しているので、十分満腹になりました。
最後にこのような小菓子詰め合わせが出されますが、当然食べきれないので部屋に持って帰ります。
オーベルジュの名の通り、非常においしい夕食でした。
<その4に続く>
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