「アドベンチャーワールド」を出て、まずは食事に向かいます。今日は朝、紀ノ川SAでうどんを食べて以来何も食べていません。そして、本日の宿の夕食が19時30分のため、この辺で何か食べておかないと夕食まで持ちません。
いつの間にか、雨はほとんど上がっています。
移動中、白浜駅南側の留置線で、予想通りこの車両を見かけたので撮影しておきました。
2015年10月30日での引退が発表された、381系「くろしお」です。
曲線の多い区間の切り札として投入された振り子式381系は、国鉄が送り出した車両の中でも、581/583系と並んで、個性的な技術の車両だと思います。
最初に中央西線「しなの」に投入され、ついでこの紀勢本線の「くろしお」、最後に伯備線の「やくも」に投入されましたが、「しなの」からはだいぶ前に撤退し、「くろしお」からも今秋で引退することになりました。
後継は北陸新幹線開業で余剰となった683系を直流専用に改造し、289系として投入されますが、振り子式ではないため所要時間は延びるようです。
一度も乗る機会はありませんでしたが、最後にその姿を撮影で来てよかったです。
さて、食事ですが、最初、「とれとれ市場」というところに行ったのですが、ものすごい混雑で、広い駐車場にもかかわらず車を停めることができなかったのであきらめ、「フィッシャーマンズワーフ白浜」というところに向かいます。
ここは地元漁協が経営する最近できた施設で、白浜のほぼ中心にあるにもかかわらずあまり人はいませんでした。この荒天で海水浴をあきらめた人が周辺施設に流れたのかも知れません。
ここの市場食堂でやっと昼食をとることができました。
市場食堂は好きなものを選ぶ形式ですが、その場で売っている魚介類を調理してもらうこともできます。
写真は二人分ですが、白い御飯200円、鯛めし450円、味噌汁100円x2、本クエの刺身1000円、サバのマリネ250円、名前は忘れましたがイタリアンの魚の切り身250円x2、合計2700円。
値段は安くはないですが、味は間違いありません。
やっと念願の昼食をとることができたので、本日の宿に向かいます。本日の宿は「コガノイベイホテル」、白浜の中心部からは少しはなれた小高い丘の上にあります。
このホテルはバブル時代に高級リゾートホテルとして建設されましたが、バブル崩壊により建設費が夫妻となり倒産、今では北海道に地盤を持つ会社が運営しています。
そのような経緯のあるホテルなので、建物は立派で、ロビーや廊下も広くてゆったりしています。築20年経過しているので多少汚れが目立つ部分もありますが、比較的良くメンテナンスされていると思います。
このホテルの特徴は全室オーシャンビューであること、今回は少し高級なスーペリアツインの部屋にしました。9階にあるため眺望は抜群です。
下に見える屋外プールのほか、屋内にもプールがあります。その分、家族連れ、子供が多いのは仕方ないところです。
ところで、対岸に見えるオレンジの屋根の宮殿のような建物は、ホテル川久です。この建物はなんちゃっての張りぼてではなく、世界各地から集めた高級な建築材料を惜しげもなく使って建てられています。
ここは元は有名な和風旅館だったらしいですが、なにを考えたのかバブル時に超高級会員制リゾートホテルとして現在の建物に建て替えたとのこと。
で、結果としてはバブル崩壊で倒産、現在ではこのコガノイベイホテルと同じ会社がふつうのホテルとして運営しています。
この建物は一見の価値ありと思うので、そのうち宿泊してみたいと思います。
大浴場は結構広めで、洗い場も使いやすく、快適でした。お湯は消毒はしているようですが、少し緑がかったお湯は少し塩気と甘味があり、ぬるっとっした感じで、さすが白浜、非常に良いお湯でした。
徐々に日が暮れてきました。「ホテル川久」が怪しく光っています。
このホテルはイルミネーションに力を入れているようで、夕食に行く前に見に行きました。
屋外プールの周辺が、夜になるとイルミネーションで飾られます。
中途半端なイルミネーションではないため、なかなかきれいであることは確かです。
海側から見たコガノイベイホテル。湾曲したベランダがリゾート感を出していますが、建設費もばかにならなかったことでしょう。
さて、夕食はバイキングです。このホテルでバイキングが実施されるのは夏期のみですが、コース料理にあまり期待をしていなかったため、バイキングを選択しました。
ファミリーバイキングという名前の通り、夏休みに遊びに来る家族連れをターゲットにしているのですが、家族連れ以外でも選ぶことができます。
バイキング会場は大宴会場で。テーブルのレイアウトはかなり詰め詰めで、予想通り家族連れがほとんどですが、思ったほどわさわさした感じはありません。
日本酒は、和歌山の酒がそろっているのがうれしいところです。まずは海南市名手酒造の「黒牛」を注文します。
結構甘みが強い、ちょっと癖のある味です。
肝心のバイキングですが、品数も多く、味もかなりおいしいです。
全体的にレベルは高いですが、特にバター、クリームソース系の味が優れていると感じました。
次の日本酒は、やはり海南市の紀伊国屋文左衛門。
先ほどの「黒牛」と似たような味です。
和食系もなかなかのものです。
お茶づけと味噌汁。
デザートも品数豊富です。
正直、思っていたよりもはるかに美味しい内容でした。スタッフの対応もよく、かなり良いホテルでした。
ところで、食事中に、次の日(18日)に宿泊予定の三重県熊野市の「里創人 熊野倶楽部」から電話がありました。
今日(17日)実施予定だった「熊野大花火」が荒天のため18日に延期になったため、道路が混雑しますとのインフォメーションと、折角なので花火を見に行きませんか、との連絡でした。
「熊野大花火」といえば、こちらでは有名で、一度は見てみたいとは思っていたのですが、宿をとるのは至難の業、しかもアクセスの悪い熊野市で実施されるため、時間までに到着できず、また終了後熊野市を脱出するのは下手したら翌日未明になるというような状況で、見ることは相当難易度の高いのですが、その花火大会を今日の荒天のおかげで、見ることができる幸運に恵まれまました。
旅行にはハプニングがつきもの、最近では天下のJTBが予約したはずのツアーが入っていなかったり、長崎空港で飛行機がなかなか飛ばなかったりとか、マイナス側のハプニングが多いですが、このようなうれしいハプニングはめったにあるものではありません。
今日、花火を楽しみにしていた人には申し訳ありませんが、自然現象なのでこればかりは仕方がありません。
思いがけずやってきた幸運を楽しませてもらうことにします。
<2日目に続く>