5月6日 北西8m 波1.5m 小潮 月齢
6.9 旧暦4/8
大村湾へキス釣りに午前中、行って来たんですがこれまでも紹介してきた事もあるのですが一人の少年との出会いの方が俺の印象深い釣りでしたのでそちらを主に御紹介したいと思います。
朝から天候もよく、やっと風邪も治りかけてきたので近場の大村湾へキス釣りへ出かけた。
いつもの、この辺で釣りをするならば立ち寄る釣り具で、毎回分量が違うんじゃ?と思わせるゴカイを500円分購入。
午前中、やるくらいならばコレくらいで丁度いい分量。
本当は砂虫を欲しいところなんでしょうがコレしか売ってないので質より量で。
仕掛けは投竿にナイロン巻きのSPリール、8号天秤に7号3本針仕掛。
朝、起きてゴソゴソしていたら着いたのは9時前ごろ。
だが、ポイントはしっかり空いてた。
回りには行楽施設もあり、家族連れにて子供が母親と一緒に海沿いで遊び、父親はせっせと薪を組んでBBQの準備。
子供の横で母親が歌う、鼻歌が妙に心地よく感じます。
一投目よりアタリ、手のひらサイズのキスゴからスタート。
後側から時より風が強く吹きます。
釣ってると数組み、交互に家族が寄ってきて「何が釣れるんですか?」と同じ事を何回も話した。
見てるさなかにアタルのですが釣れてくるのは大村湾名物。
Wでインゴチ(ノドグサリ)。
恰好もつかず「釣れた」と喜ぶ家族に苦笑い。
すぐに投げ直し、アタリが来て追い食いさせず見せる為に即、上げます。
釣った頃にはその家族は向うへ・・・・・
一人でブツブツ言ってると一人の少年がチャリンコですぐ近くまで寄ってきた。
ちゃんと挨拶が出来る元気がいい少年で見た目小学生高学年に見える。
釣果を聞くと「有難うございました」と礼儀正しく戻って行った。
しばらくアタリも遠のきたまにアタリがあるくらい。
釣れてもインゴチが続く。
ふと携帯を見ると着信履歴。
鳴ってないので電波が悪いのか掛け直ししても3回目でやっと繋がった。
某釣り具店のA氏から「後ろ後ろ」と向うで手を振る数人。
意外にキスがポチポチ釣れるポイントなので皆で楽しんでいました。
そうこうしてると、先ほどの少年が竿とバケツを持って歩いてやってきた。
ちゃんと、「ここで釣ってもいいですか?」と礼儀正しく断りを入れ無駄口叩かず、釣りの話を好きなのか子供ながらに話をするのだが、中身はしっかりした筋が通る話。
「僕の釣竿は・・」と購入した経緯や号数、天秤を赤いヤツと言ってましたがこの竿で重たいとしっかり感じ取ってる。
天秤をみると25号、竿はリーズナブルの3号竿。
バランスは悪いだろうと思っていたが一先ず見てみようと俺は考えました。
竿の根元から伸ばし始め、最初からガイドにラインを、通す作業をやってたがラインの先がクネッていたので中々、通らず苦戦してたのでハサミを差し出すと嬉しそうに「有難うございます!」とカットしてラインを通し、やっと第一段階が出来たようだ。
ここで俺は口を出そうとしたのだが止め、最後まで釣りながら横目で見てることに。
やり難そうにやっと伸ばし、天秤を固結びを何重に重ね、仕掛けを付けていたが、やっと餌まで付けて糸ふけを取り投げるアイドリングまで構えると巻きに抵抗があったのかガイド間のラインが竿に回転し巻いてるのに気がついたらしい。
また地面に置いてやり難そうにしてたので、ここで教えてあげた。
「最初は竿をたたんだまま、ラインを通し、この赤い天秤を結んで竿を先からガイドを合わせながら伸ばしてごらん」と。
「仕掛けは伸ばした後に付けたが絡まなくていいよ」と補足をつけ、少年の自分なりでやってたやり方からすると大分手際がよくなり理解して最後の準備まで出来た。
ここからは、常にやってたんだろう、投げる姿勢やラインを放すタイミング、コントロール、普通に出来る。
キスの釣り方のサビく事もちゃんと誘いのタイミングも分ってる。
2投でインゴチが少年に来た。
手際よく、針を外し持ってきたバケツに水を汲んで活かして置く。
「上手やね、何年生?」と聞くと俺の長男と同学年の4年生だった。
俺の子供は最近、釣りに着いて来なくなりゲームに夢中。
少しは出来るがここまでは出来ない。
俺の少年時代、関西へ引っ越して行った林君という同級生とよく一緒に投げ釣りに伊万里湾へチャリンコで行ったものだった。
考えてみると俺もこのくらいは出来ていたかな?と思ったのだが、この少年のように礼儀正しくは無かっただろう。
少年が投げる方向、根が荒いのか根掛りが多い。
たまに外れずどうかすると対岸方向まで戻っていき外していた。
2セット仕掛けを用意してたのだろう、餌は残って鉛が無い。
俺が中通し8号鉛があったので、仕舞おうとする少年にサルカンと一緒に差し出した。
「礼を言うのですがコレは使った事が無い」
中通しの理屈を話し、ダイレクトに当る事をラインを引っ張って教えると飲み込みが早い。
結ぶ仕草はやはり固結び、本をみながら練習しなさいと一回編んでやると目をキラキラさせて見ていた。
ふと目をやると沖に毛数が少ないと思われる人魚か?
ゆっくりと沖へ泳いで行ってるのですが丁度、投げる半径内。
あたりでもしたら大事になるのでチョイ投げで入れる。
しばらくインゴチばっかりだったが、その辺にキスが居た。
見えなくなるほど泳いで行ったハゲ毛数が少ない親父さんのおかげなのか。
少年はまた根掛り、鉛をあげたものだからすまなそうにしてた。
ついに切れてしまったので、もう一個あったので差し出した。
嬉しそうにまた仕掛を作り直してたが、俺のハサミは自分の持ち物のように使っていたのだが、その辺は最初に断りを入れてたのでヨシとする。
俺も最後の餌となり、ラストを入れる。
待望の最後に1発来た。
大物までは行かないが24cmの良型。
先に少年は道具を仕舞い込んでいた。
少年はこの一匹を見て導火線に火が点いたのか、釣り人の燃える何かがあったのだろう。
驚きから、ガラスが割れるような衝撃に自分も釣りたいと仕掛がもうない事に腹だっていたのだ。
無情にも沖からは先ほどの人魚が戻って来る。
俺はもう帰る事を少年に告げ、礼をいう少年は先に戻って行った。
意外に風が出た午前中、暇もする事無く少年と話せた数時間、良いもであった。
3時間の釣行だったがインゴチとキスゴはタイ記録、計28匹。
そう釣れなかったが、家族で食べるのには、このくらいで丁度いいものである。
帰りに、電話をくれた某釣具屋の方と挨拶をし帰路に戻ると、途中で父親を連れまた竿を持ち出しポイントまで戻る途中だったみたい。
親から息子がお世話になったそうでと礼を言われたが、親の教えがいいのであろう。
人とのふれあいやマナーが子供の頃から出来てると、今である釣り人のマナーやトラブルは少ないものであろう。
あの少年は、大人になるにつれ、釣りから遠のかないで欲しい。
俺からみたら立派な釣り人だった。
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