ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ツレがうつになりまして。

2011-10-07 18:55:30 | た行

これも
リリー・フランキー『東京タワー~』なみに
すり切れるまで使われてるネタだなあ。

映画「ツレがうつになりまして。」58点★★☆

実話から生まれた
人気コミックエッセイの映画化です。


売れない漫画家の晴子(宮あおい)は
夫=ツレ(堺雅人)とイグアナとの3人暮らし。

几帳面なツレは
毎朝、お弁当を作って会社に行く
マジメなサラリーマンだ。

だがある朝、ツレが
「お弁当が作れない」と泣きそうな顔で言う。

しかも「死にたい」と言い出した。

病院に行ったツレは
「うつ病」と診断される。

二人は悩みながらも
病気と向き合おうとするが――?!


原作マンガが発売されたのは2006年。

当時から考えると
「うつ病」認知度は70倍くらいになった気がする。

あまり資料もなかった時代でもあり、
このマンガの貢献度は、実際ハンパないでしょう。
番長もこれ読んでいろいろ勉強しました。

で、ドラマになったりもして、
今回は映画化。

中身は同じ話なんで
それだけ、影響力も貢献度も
まだまだ必要とされているんでしょうね。


で、映画はというと
かなり色味を抑えたほのぼの系。

宮あおいと堺雅人のコンビもいいし、
決して重かったり、シリアスではないんですが、
思ったよりトーンが暗かった。

たぶん
クラシックの選曲のせいでもありますね。

なにより
シリアスではない作品で
「うつに苦しむ」人を演じなければならない
堺雅人が大変そうだった。

これは、難しかったでしょうねえ。
がんばってると思いますが。


やっぱり実写で映像にすると、
扱いが難しい題材なんだな……と改めて
感じさせられました。


それに
昨年の「ダーリンは外国人」もですが
エッセイマンガの実写化で、みんながハマる罠なのか

途中ではさまるイラストが
いまいち。

原作者夫婦がカメオ出演するのまで
「ダーリン~」と同じだし。


どうせ映画にするなら
「モテキ」みたいに
新ネタか、新味入れてぜひお願いしますー。

★10/8から全国で公開。

「ツレがうつになりまして。」公式サイト
コメント (2)
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