ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

コングレス未来学会議

2015-06-16 23:41:51 | か行

「戦場でワルツを」監督の最新作。


「コングレス未来学会議」56点★★★


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2014年。

40歳を迎えて最近は新作にも恵まれない
女優ロビン・ライト(ロビン・ライト本人)に

彼女をスキャンしてCG化し、
そのキャラクターに演技をさせたいという
オファーが持ち込まれる。

スキャンされた俳優は、肖像権をスタジオに譲渡することになるが
その代わり多額の報酬を得られる。

すでにキアヌ・リーブスらが契約書にサインしたと聞かされたロビンは
家族の事情もあり、ついにスキャンに同意するが――?!


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「戦場でワルツを」のアリ・フォルマン監督が
「惑星ソラリス」の原作者でもある
大SF作家スタニスワフ・レムの原作を映画化。

これはすごそう……と期待値マックスだったのですが
うーん、かなり……わからない!(笑)


俳優がスキャンされ、CG俳優として映画に出る時代、というのは
ホントにありそう、というか「もうやってんじゃないの?」くらいに
リアリティがあるし、設定はおもしろい。

そして
ロビン・ライトが実名の女優役で登場し、
難病を抱えた息子のために、CG化されること同意する。

ここまでは実写。

で、
ここから話は20年後へと映り
映像もアニメーションになるんですね。


20年後、CGのロビン・ライトは人気者になっていて
さらにスタジオから
「CGではなく、誰もが“ロビン・ライト”になれる
“薬”として売り出したい」
持ちかけられる……という展開。

つまり未来社会は脳内バーチャル世界になっている、という
文脈上にある話ではあります。


あの「戦場のワルツ」と同じく
アニメーションのスローモーションのような動きが
本当に独特で、おもしろくはあるんですが


観ている最中は、これけっこう辛い。

不思議な時間感覚に囚われるというか
正直、眠気がマックス(失笑)。

ただ
「え?」となるラストも
いまじっくり思い返すと
いろいろ考えられるんですけどね。

再挑戦が必要ですな。


★6/20(土)から新宿シネマカリテほか、全国順次公開。

「コングレス未来学会議」公式サイト

コメント (8)
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