「リトル・ダンサー」製作者による作品。
キュートでウルッと深い!
「僕と世界の方程式」76点★★★★
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少年ネイサン(エイサ・バターフィールド)は
幼いころから人とのコミュニケーションが苦手。
医師から「自閉症スペクトラム」と診断されるが
数字や図形に異常な興味を示すネイサンは、
数学の理解力が抜群だった。
教師マーティン(レイフ・スポール)と出会った彼は
その才能を磨き
国際数学オリンピックのイギリス代表チームの
選抜候補に選ばれるが――?!
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自閉症スペクトラムの少年が
国際数学オリンピックに挑戦するが――?!というお話。
監督はもともとテレビドキュメンタリーで
国際数学オリンピックに出場する学生たちを追いかけ
そこで才能ある発達障害の少年に出会い、
このストーリーを生み出したそうです。
「ザ・コンサルタント」といい
いま、こうした特徴を持つ主人公を描く作品が出てくることは
とてもよいことだなあと感じます。
なぜならば、それは
主人公への家族の接し方、あり方を描くことになり
我々周囲の、主人公へのあり方を描くことにもなるから。
この映画ではネイサンに
「それが、お前のパワーなんだよ」と教えるお父さんが素晴らしいし、
逆に、どうもギクシャクしてしまう
お母さんとの関係などが丹念で、とても見応えがありました。
そして
そんな複雑な主人公を演じる、エイサ・バターフィールドが見事。
人とは違った目で世界を見ている少年の
困難と特別な輝きを、繊細に演じています。
さらに
単なる「すごい数学の天才!」って話じゃなく、
実際のところ、数学オリンピックが主目的でないっていうのも慧眼。
「人生は数学じゃないんだ!」にウルッときますよ。
数学オリンピックのライバル国である
中国の少女の刺客っぷりにはハラハラしますけどね(ハハハ。冗談、冗談。笑)
★1/28(土)からYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開。
「僕と世界の方程式」公式サイト