アカデミー賞、主演女優賞ノミネート!
「ラビング 愛という名前のふたり」70点★★★★
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1958年。米・バージニア州に住む
白人のリチャード(ジョエル・エドガートン)は
黒人のミルドレッド(ルース・ネッガ)と愛し合っていた。
だがこの時代、バージニア州では
黒人と白人の異人種間の結婚は違法だった。
二人はワシントンD.C.で結婚式を挙げ、
晴れて夫婦となるが
地元に戻った二人は、保安官に逮捕されてしまう――。
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州によって
黒人と白人の結婚が違法だった時代に
その愛を貫くために闘った、実在夫婦のお話。
1967年に、彼らの訴えで法律が変わったそうですが
ほんの60年前の話なんですよね。
アメリカでも
2011年に制作されたドキュメンタリーをきっかけにスポットが当たったのだそう。
そのときに彼らのことを知った
俳優コリン・ファースがプロデュースに加わっています。
非常に静かな作品で、前半はちょっとつらいんですが
とても大事なことを伝えているし、
最後には心震える・・・という感じ。
何が静かかというと、演出もなんですが
とにかく主人公のジェームズ(ジョエル・エドガートン)が寡黙。
妻を守り、家族を守り、
車のエンジンも直し、家も建てちゃう。
家族に危険が及べば、銃を片手に寝ずの番をする――
典型的な“アメリカのお父さん”なんですが
でも、彼は、差別はしないんですよね。
そこが、素晴らしい。
そして
演じるジョエル・エドガートンが
寡黙にして、ものすごい存在感。
「ゼロ・ダク・サーティ」(12年)や
「華麗なるギャツビー」(13年)などにも出てたそうですが
こんなにガツンと印象に残ったのは初めてだと思う。
もちろん妻役のルーヅ・ネッガも素晴らしいですが
彼はオスカー主演男優賞ノミネートでもよかったと思いますなあ。
★3/3(金)からTOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開。
「ラビング 愛という名前のふたり」公式サイト