ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

少女ファニーと運命の旅

2017-08-11 21:07:26 | さ行

ハラハラ!

「少女ファニーと運命の旅」70点★★★★


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1943年、ナチスドイツの支配下にあるフランス。

ユダヤ人の少女ファニー(レオニー・ショー)は
二人の妹とともに

親と離れ、同じような子どもたちを支援し、
かくまってくれる組織で暮らしていた。

しかし、誰かの密告により
施設も安全でなくなり、
子どもたちはスイスに逃げることになった。

施設の責任者マダム・フォーマン(セシル・ドゥ・フランス)は
年長でしっかり者のファニーに
「あなたがリーダーよ」と8人の子どもたちを託す。

そしてファニーと子どもたちの
危険な旅が始まった――!


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1943年、ナチスドイツの支配下にあったフランスから
スイスに逃れようとする
ユダヤ人の子どもたちの物語。

実話が基です。


図らずも9人の子どもたちのリーダーとなる
13歳のファニーの

不遜、というのか、
年齢以上の「わかった」感を
主演の少女が堂々と表現していて、とてもいい。

その
意思の強そうな表情とおでこもいい!(笑)


さまざまな視点から無数に語られる
ナチスドイツものですが

本作は
自らも危険な状況で、子どもたちをおそらく「本能で」助けた
無数の心ある人々へ思いを馳せる、という点が光る。

映画自体にも
陽光と子どもたちの明るさがあって

悲劇の歴史を描く筆致としては
サラッとしているかもしれないけど

そのぶん、心にトラウマな傷を残さずに
起こった「出来事」を知ることができる。


子どもと一緒に
「なぜ、この子たちは逃げてるの?」「それはね・・・」と
説明しながら、見ることができると思います。
それって、大事!ですよね。


★8/11(金)からTOHOシネマズ シャンテほか全国で公開。

「少女ファニーと運命の旅」公式サイト
コメント
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