こんな人物がいたとは……とびっくり。
「エルネスト」71点★★★★
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1962年。
ボリビアの日系人青年フレディ前村(オダギリジョー)は
医師になるために
キューバにある大学の医学部に留学していた。
だが、入学5日目に
「キューバ危機」が勃発。
フレディたちは民兵に志願するか
祖国に戻るかの決断を迫られる。
ゲバラのマインドに共感していたフレディは
キューバに残り、武器を取る選択をする。
そして、それがフレディの
その後の人生を決めることになる――。
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阪本順治監督。
チェ・ゲバラの意志を継ぎ、祖国ボリビアでの戦いに身を投じた
日系青年フレディ前村の物語です。
まず冒頭で
1959年にゲバラが日本を訪問し、
広島の平和記念公園や資料館を訪れているシーンがあって
「え、そんなことがあったのか!」とびっくり。
年配の人に聞いても
意外と知られていないんですよね。
先ごろ、写真展「写真家 チェ・ゲバラが見た世界」も開催され
ゲバラの実の息子さんを取材させていただいたりもして
この映画を通じて
ゲバラという人物を改めて知ることにもなりました。
そして本作の主人公は
ゲバラの理念に共感し、医師の道を捨てて
革命兵士となったフレディ前村氏。
こういう人物がいたとは知らなかったし
演じるオダギリジョー氏が、超・真剣!(当たり前。笑)
最近、「湯を沸かすほどの熱い愛」や「オーバー・フェンス」で
なさけな~いだめんずを、さらりんと演じていて
いい味だなあと思っていたところに
このマジさがまた新鮮で
正義感が強く真面目な好青年フレディの
外面は凪いでいて、しかし内面は熱くたぎっている様子を、
抑えた表情のなかで、よく表現していたと思う。
しかも
全編をスペイン語ですからね!
ワシも映画の影響で、フレディ氏の本を読んだりして
知識が深まったし
ゲバラ役のホワン・ミゲル・バレロ・アコスタ氏もよかった。
とにかく
映画全体がとても実直で、訴えてくるものがありました。
この映画についてオダギリジョーさんに
FILTでインタビューさせていただきました。
マジかっこいいのでw
ぜひご一読を☆
★10/6(金)から全国で公開。
「エルネスト」公式サイト