現代ホラー、これが最前線。
「ヘレディタリー/継承」71点★★★★
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緑の中に建つ、重厚かつモダンな一軒屋。
その家で、グラハム家の祖母・エレンが亡くなった。
娘であるアニー・グラハム(トニ・コレット)は
夫(ガブリエル・バーン)、高校生の息子(アレックス・ウォルフ)、
そして
人付き合いが苦手な娘(ミリー・シャピロ)と粛々と葬儀を行う。
が、その日から奇妙な出来事が一家に頻発する。
部屋に出没する不思議な光、話し声――。
そんななか、一家に最悪の事件が起こる――!
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全米で大絶賛!
洗練かつ古典も感じる新世代ホラーです。
冒頭、ドールハウスを使った映像表現に引きずり込まれ、
これが、この映画の最大のキモだとワシは思う。
このミニチュア模型の世界と、現実の空間が交じる
“場”つくりと、その映像表現が実に魅力的なんですねえ。
基本「家」で起こる異変が恐怖のベースなので
この場つくりが非常に大きいのだ。
で、お話はというと
一家の祖母が亡くなり、その娘(トニ・コレット)と家族に
異変が起きていく――というもの。
洗練のなかに
「後ろに何かが・・・・・・!」古典的なギャッ!と驚かしの手法を盛り込んでいる。
ただ、それもすごく直截というよりは、やんわりソフトで、
そのへんにもセンスを感じます。
そして
この人がいれば、な映画クオリティ担保の一人、トニ・コレットが
めちゃくちゃいいダシ、出してます。
奇しくも同週公開の「マダムのおかしな晩餐会」で
超・ビューティーなマダムを演じてますので
ぜひ、見比べていただきたい!
ただ、ですね。
ホラーって、好きなんですが
最後、納得できることが少ないのがワシ。
これも「結局、こういうことだったのか?」と「?」が残りまくりですが
タイトルが非常に大きなヒント、ということでしょうね。
★11/30(土)からTOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開。