ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

パリより愛をこめて

2010-04-20 01:17:04 | は行
久々にアクション系、いきましょう。

「パリより愛をこめて」60点★★


ジョン・トラボルタが
マッチョで荒っぽい捜査官

その相棒に
線の細~いジョナサン・リース・マイヤーズ
という意外性で引きつける
フランス製の
バディ(相棒)ムービーです。


舞台はパリ。

CIAの見習い捜査官リース(ジョナサン・リース・マイヤーズ)

アメリカからきた捜査官ワックス(ジョン・トラボルタ)と
コンビを組まされることに。

口より先に銃がでる(ヒー)ワックスと
頭は切れるが人を撃ったことがないリース
まるで凸凹コンビ。

2人は麻薬密売組織を摘発するが
その背後にはテロ組織が。

そして2人は
意外なテロリストにいきつく――という話。


話は深くないですが
とにかく銃乱射!アクション!に徹した
サックリ95分の娯楽作品。

とかく最近はややこしく
二転三転が常識な昨今のサスペンスアクション系にあって
このシンプルさは
「おっ」という感じではあります。


原案はリュック・ベッソンで、
監督はリーアム・ニーソン主演「96時間」を撮った人。

ジョン・ウー監督の「フェイス・オフ」や
「パルプ・フィクション」っぽいゴリゴリ感に

しっかり女性が絡むあたりが
フレンチ風味ですね。


今日、週刊朝日の「ツウの一見」で
この映画について
スタントマンの橋勝大さんにお話を伺ったのですが
いや、マジでびっくりしました。

番長の目には“一瞬”のアクションシーンを

「え?コマ送りで見ていらしたんですか?」ってなくらい
詳細に分析しながら
見ていらっしゃるんですねー。

そんなお話を伺うと
がぜん、映画がおもしろくなるってもんです。

いやーしばらくは
アクション系にハマりそうですわ。


橋さんのインタビューは5/10発売号で掲載予定です。
その後、このブログで
より詳細をお届けできるようになりそうですので
お楽しみに♪

★5/15から全国で公開。

「パリより愛をこめて」公式サイト
コメント (5)
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AERAに掲載中

2010-04-19 11:18:32 | ぽつったー(ぽつおのつぶやき)
今日発売のAERA

番長の書いた

「書道女子高生」記事と
「木村多江さん」インタビューが

てんこ盛り(?)載ってます♪

立ち読みでもぜひ~♪
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未来の食卓(DVD)

2010-04-18 16:34:46 | ま行
いま応援したい映画をちょっとご紹介。

昨年公開ながら
いまも各地イベントで自主上映で上映が続いている
「未来の食卓」。

オーガニック給食に取り組んだ
フランスの小さな村を描いたドキュメンタリーです。


重要な問題提起をしつつも
説教くさくなく

見終わると真に美味しい
ワインとパンが猛烈に食べたくなる
食いしん坊映画です。


素朴だけど美的センスに優れた
作りはさすがフランス。

出てくる子どもたちも
ほんとカワイイです。

6/15発売の
小学館『小三&小四教育技術』の

「先生におすすめDVD」コーナーで
紹介しようと思ってます♪

ここ最近
農業や食を考える良質ドキュメンタリーが
多くなってきています。

番長も大変に興味ある分野なので
ガンガン応援していきたいと思います!
コメント (2)
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劇場版トリック 霊能力者バトルロイヤル

2010-04-18 01:30:47 | た行

ドラマも映画もちゃんと見たことなくて
これが初「トリック」体験。
え?遅すぎ?

「劇場版トリック 霊能力者バトルロイヤル」49点★☆


2000年に深夜ドラマとしてスタートし
大ブームを巻き起こした「トリック」。

仲間由紀恵×阿部寛、両者の
意外なコメディセンスを引き出した作品として
チラリチラリ知ってはいましたが

ふーん、こういう設定なのね。


自称・売れっ子マジシャンで
実際は超貧乏な山田(仲間由紀恵)

「どんなに不思議な現象も
すべてトリックで再現できる」という
亡き父の持論をもとに

物理学者の上田(阿部寛)とともに
さまざまなニセ超能力や事件を暴いてきた。


今回、山田は報酬目当てに
ある村が主催する
霊能力者バトルに参加することに。

バトルに参加するのは
手をかざすだけで人の命を操る男(松平健)や
100年先を予言できる女
(当たってるってどうやって知るんじゃ!というツッコミが・・・失笑)

など、強者ばかり。

ニセ霊能力者探しにやってきた
上田を巻き込んで
いま死をかけたバトルが始まった――。


わかれば単純なトリックも
仲間由紀恵に暴いてもらうまでは
やっぱりなかなか気づかないもの。

そうした手品のタネ明かしのおもしろさを
横溝チックな世界のパロディにのせた
エンターテインメントで

なるほど
ウケた理由が、よくわかりました。


「お前らのやってることは
まるっと全部、お見通しだ!」という
仲間の決めゼリフをはじめ

「ふうん、阿部チャンってこういう役なんだー」
「ああー、こういうテンションの笑いなんだー」と

すべて微妙にかじってた知識が
映画への興味を支えてくれた感じ。


ただ
冷静に見れば
笑いのテンションはうっすらお寒いし
いままで散々見てきた人にとっては
物足りないのでは?という気がしてしまいます。

祝・10周年のお祭り、って感じで
見ればいいのかな。


★5/8から全国東宝系で公開。

「劇場版トリック 霊能力者バトルロイヤル」公式サイト
コメント (2)
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ねこタクシー

2010-04-17 05:07:27 | な行
おっさんとブサカワ猫のコンビにぐっとくる

「ねこタクシー」66点★★☆


客との会話が苦手な
冴えないタクシー運転手(カンニング竹山)が

三毛猫の“御子神(みこがみ)さん”に出会う。


タクシーに御子神さんを乗せて
走ってみたところこれが大人気。
「ねこタクシー」として有名になり・・・というお話。


まずお断りしておくと
番長、子どものころから
動物がらみの映画は
よっぽど覚悟しないと見られません。

なぜなら
あきらかに限度を超えた動物好きゆえ
どんな話にも
必ずもの悲しさのカケラを
過剰に感じ取ってしまうから。

「南極物語」も「名犬ラッシー」も
「HACHI 約束の犬」も当然スルー。


でもこの映画のタイトルと
ビジュアルの魅力には逆らえず、見に行った次第です。


で、映画はどうだったかというと
爆笑、というわけではなく
ちょいプッ、くらいの
終始、穏やかなトーンの人間ドラマでした。


話は別段悲しくないし、
軽く吹き出すセリフも多いんですが

やっぱり全体的にどことな~く
もの悲しさが
漂ってるんですねえ。


カンニング竹山さん演じる主人公が
とにかく暗い!(失笑)

照明も
わざと暗めに撮ってあるし

テーマ曲のように全編に流れるのは
けだるく哀愁漂うハワイアン歌謡。


三毛猫の御子神さんは
さすが超然とした演技というか
ものすごい役者っぷりで
確かにカワイイです。


でもやっぱり動物好きって
「カワイイ~」だけではすまない
シビアな裏メッセージを
感じ取ってしまうんですねえ。


例えば
大勢の野良猫たちを飼ってあげてて
近所から通報されてしまう
室井滋さん演じるネコババアとか。
・・・切ない。


内藤剛志さん演じる
保健所の職員の存在とか。

しかし一見、敵に見える彼が
一番正しいことを言っているのが
実に印象的でした。

真の動物好きは
常にこうしたジレンマを抱えているのです。

監督もそこをちゃんとわかって
作ってくれているな、とは感じました。

って、なんか暗くなっちゃいましたが

しっかり
特製「ねこタクシー」クリアファイル
使ってますから!(前売り券特典らしいですよ)
カワイイ!




★6/12からシネマスクエアとうきゅうほか、全国で公開。

「ねこタクシー」公式サイト
コメント (2)
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