青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

“阪神軽食堂” を知っていますか?

2024-06-15 | 昭和・懐かしい大阪の風景

僕が学生時代に柔道部の先輩に連れていかれた、忘れられない場所がありました。今では知らない人も多いかと思います。それは阪神電車・本線「梅田」駅改札横に位置し、通勤前後や周辺のビジネスマン、買い物客の中高年女性、甲子園球場の観戦客らが多く訪れていた「阪神軽食堂」です。

そこは狭い通路の狭い敷地内に、いろんな飲食店がひしめいた場所でした。「先輩から何でもいくらでも食え!」と言われたのが納得の安さ!かなりお酒の入ったお客も多く、阪急沿線住まいの僕には、当時はあまり馴染のない客層の食堂街に驚きました。

この阪神百貨店横の階段を降りれば正面は改札口がありホームですが、その左に1958年(昭和33年)9月、地下2階に「阪神軽食堂」としてオープンした同フロアがありました。

写真は昭和40年(1965年)頃のもの。まだ出来た所で綺麗な場所でしたが、それが徐々に変化して行き、いつの間にやら本当に雑多な雰囲気の場所に。時間を取らずに軽く食事を取る人々と、安い値段で酔っぱらうお客が混在していました。昭和50年(1975年)頃から僕はここを知っていますが、綺麗な場所とは思えなかったし、いわゆる普通のカップルがデートで行くのには相応しい場所ではなかった。僕は甲子園球場に阪神ー巨人戦を観戦に行く前の腹ごしらえに、ここを使ったものです。

そして社会人になり気が付いたらこの場所は、阪神梅田本店地下2階「フードテリア」と名前を変え、綺麗に改装されたスペースに様変わりしていました。

長い営業に幕を下ろす営業終了は、平成26年(2014年)3月31日。その頃はお店も昔とは違い、「アサヒビアダイニング スーパードライ阪神」「らーめん 麺匠 梅田一番」、カフェ・サンドイッチ「ヘンゼル」、パスタ&ピザ「プリモ ピアット」、飲茶「蓬莱飲茶551」、「カレーショップ ベンガル」、お好み焼き・焼きそば「銀杏家」、すし「兵太郎」、「ごはん屋 旬」「天ぷら 森」「うどん・そば 讃州一番」の11店舗でした。

ここで食事をせずとも立ち寄った方もいるだろうと思われるのが、「ミックスジュース」のお店です。阪神百貨店の名物ミックスジュースは、店内には勿論お店がありましたが、ここにも出店していました。

現在でもこのお店だけは、姿を留めています。

梅田がどんどん変わり続け、マルビルも解体が進んでいますし、昭和の香りを留める場所が今では本当に少なくなりました。



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