青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

緊急地震速報の音と、タイガー・J・シン!

2022-03-19 | 雑学(教養)の部屋

携帯電話、スマホから突然けたたましく鳴り響く「恐怖の音」と言えば、「緊急地震速報の音」です。東日本大震災の時、3.11の後も多かった余震の度に鳴り響き、その音を携帯からもTVからも聞くのが怖くなり、スマホの緊急地震速報の音は鳴らないように設定したことも。イザという時も数秒間が命を救う。でも、トラウマのように、あの音で身がすくむ人も多いのではないでしょうか?

あの緊急地震速報の音の作者は、小久保隆さん。

実は、小久保さんは40数年前の、新日本プロレス参戦時のタイガー・ジェット・シンの入場テーマ曲(サーベルタイガー)の作曲者であり、あのアンドレ・ザ・ジャイアントのテーマ「ジャイアント・プレス」の作曲にも、関わられていたそうです!

シンのテーマと、今から15年前に作った緊急地震速報の音。両方とも緊急事態を煽る音だけれど、小久保さんは、ヒーリングミュージックのCDを数多くリリースするとともに、六本木ヒルズアリーナや東京ディズニーリゾート「イクスピアリ」などの空間音楽を手がける「音環境デザイナー」です。

あの緊急地震速報の音は、東日本大震災以前からありました。

以前、小久保さん本人がインタビューで、「ドコモさんから依頼を受けたのは2007年のことです。その年の年末からサービスが開始されたのですが、僕も一度も聞く機会がなくて。そして10年の5月に初めて自分の携帯からあの警報音が鳴って、どこかで聞いたことがあると思ったら、自分が作った音でして……。」と、語っていらっしゃいました。

あの音が鳴ることが無い日になって欲しい。大自然に対する無理な注文であることは、十分分かっていますが・・・。


「沖田艦長」は何才?

2021-12-10 | 雑学(教養)の部屋

宇宙戦艦ヤマトの「沖田艦長」は何才だと思いますか?

ヤマトに乗船している医師・佐渡先生は何才だと思いますか?

 

高齢者の自動車事故が増えています。これからは年齢に関係なく、飲酒運転も増える季節です。自動車だけではなく、お年寄りの自転車運転も怖い。蛇行したり、前を見ていない、道路をどこでも横断する。本当に寿命は延びても、「表に出るな!」と言いたくなるような迷惑な行動を取るお年寄りが増えています。

でも、お年寄りのイメージも変わりました。僕が新卒で就職した頃は、定年退職者(55歳!)を見れば、「おじいさん」という言葉がぴったりでした。でも、今は60歳の定年退職者はまだまだ若い人が多い!



宇宙戦艦ヤマトの「沖田艦長」は何才だと思いますか?

ヤマトに乗船している医師・佐渡先生は何才だと思いますか?

 



答え:

沖田艦長:52歳
佐渡先生:54歳

その年齢で、あの貫禄はないやろ!(笑)それくらい1970年代~80年代の世の中は、50代はお年寄り。60代はご隠居という感覚だったのでしょう。今とは隔世の感がありますね。


体脂肪、目で見ると怖い!

2021-10-21 | 雑学(教養)の部屋

僕はトレーニングが大好きですが、それは今がそこそこの身体で、それをもっと若く保ちたい。格好良い身体にしたいと思うから。もっと言えば、何もしないでも、普通の体形だからです。

痩せる必要のない女子が、「痩せたい」なんて言っているのは論外として・・。

1キロの脂肪はこんなに多い❗
 
それを消費するのは、こんなにキツイ❗
 
これは今日、病院の待合室で見たものです。
 
皆さん、食事の内容と食事の時間には気を付けましょう。同じものを食べるにも、それを食べる時間によって太り方は全く違います。
 
夜8時以降はお茶か水しか飲まない・・・これを守るだけで、体重が減って行く人が、世の中にどれだけ多いことか・・。

実話・ハロウィーンの大パニック

2021-10-20 | 雑学(教養)の部屋

1938年10月30日のハロウィーン、アメリカが大騒ぎをしたのをご存知ですか?

ラジオから流れてきた、この言葉でパニックは起きました。

“Ladies and Gentleman, we interrupt our program of dance music to bring you a special bulletin from the Intercontinental Radio News.”

~ 皆さん、ここでダンスミュージックの番組を中断して、インターコンチネンタル・ラジオ・ニュースからの臨時ニュースをお届けします。~


「市民ケーン」「第三の男」で有名な、オーソン・ウェルズが演出・出演した、「H・G・ウェルズの宇宙戦争」というラジオ番組が、上の言葉の後に放送されたのです。

番組は、まず音楽番組としてスタート。それを中断して臨時ニュースが入ります。最初は火星で爆発があったというニュース。音楽番組に戻り、次にニュージャージー州に隕石が落下したというニュース。音楽番組に再度戻り、その後隕石落下現場からの中継となり、隕石は円盤で、そこから火星人が出てくる実況中継に・・・。その為ラジオを聞いていた人たちが、駅や教会等に避難するというパニックを引き起こしたのです。



この騒ぎは警察への数多くの問い合わせや、発砲騒ぎだけではなく、番組への訴訟も引き起こしました。また、エクアドルでは、これを真似たラジオ局が襲われて、死者を生む大惨事にもなりました。

この日は当時、アメリカ国民の3人に1人以上が聴取していた国民的人気を誇る裏番組に不人気歌手が登場し、多くの人が局を変えた瞬間、たまたま火星人によるニュージャージー州襲撃のくだりが放送されたことも、パニックに拍車を掛けました。更に、放送当時の国際情勢も、このパニックに深く関わっていました。同時期のヨーロッパでは、チェコスロヴァキアのズデーテン地方帰属問題をめぐってナチス・ドイツと欧米列強が緊張関係にあり、アメリカ国民の間でも、ヨーロッパで戦争が勃発し、自国も巻き込まれるかもしれないという懸念が膨らみつつあったのです。このため、火星人による襲撃をドイツ軍による攻撃と勘違いした住民も多く、当日は警察は暴徒の襲撃に備え番組終了後にラジオ局を緊急警備したと言います。

放送後、非常に多くの訴訟がオーソン・ウェルズを含む製作者に対して行われましたが、全て棄却または無罪となっています。なぜなら番組放送中、何度も「これはドラマである」旨の放送をしていたためです。余談ながら、1949年エクアドルにおいて同様のドラマが放送された時も暴動が起きましたが、こちらは放送後暴徒化した民衆によって出演者6名を含む21名が殺害され、プロデューサーは投獄されました。

デマによって人がパニックを引き起こすということは、よく知られています。関東大震災の時は、死者が出ましたし、日本での地震の時にも、動物園から猛獣が飛び出したというデマがネットで拡散されました。

昔はラジオ、そしてテレビの誤報が引き金になりましたが、このようなネットワークはメディアが運営しているものです。ところが現代の引き金は、インターネットです。誰もが情報を発信できる時代だからこそ、その情報性の信ぴょう性が問われます。何事も鵜呑みにせず、自分で情報を見極める目を持つことが必要ですね。


火星人がVan Ness Parkに「着陸した」ことを祝っている記念碑。

この番組の最後に、オーソン・ウェルズはこう告げたといいます。「これは、大人のためのハロウィーンです。今夜の教訓をお忘れなきよう。それではみなさん、おやすみなさい」


真の勝負師とは!

2021-08-14 | 雑学(教養)の部屋

かつて、十二世本因坊丈和という碁打ちがいました。江戸時代後期に唯一「名人」の地位に上がった人です。当時名人になることは、大変な名誉と権勢を手に入れることが出来、しかもその地位は終身安泰!江戸時代の碁打ち達は、この名人を目指して死闘を演じたのですが、その地位につけるのは、勿論技量抜群の最強者だけでした。

ところが、この丈和は、同業者をペテンにかけたり、幕府の有力者に裏工作をしたり、ダーティな権謀術数を弄して、結局全く勝負をしないで名人になってしまったのです!

しかも1度名人になってしまえば、将軍指南役ということで、軽々しく他門の打ち手と戦ったり出来ないし、公式対局も免除されたから、永久に誰とも勝負しなくても良いのです。

しかし、何とか勝負の場に引きずり出して、名人の実力などないことを証明してみせたい他の家元が種々画策し、さる老中のたっての希望ということで、非公式な対局ではあるが、ついに丈和を勝負の場に引きずり出すことに成功しました。

相対するのは、進境著しい若手ナンバーワンの赤星因徹七段。もとより必勝を期していたし、周囲も丈和に敗れることはないと確信していました。

ところが、丈和は強かった。しかも圧倒的に強かったのです。この時の対局は「天保吐血の碁」として有名で、序盤劣勢に陥った名人丈和が、現代にまで語り継がれる3つの妙手を連発し、その後も最善手、最強手の連続で相手を圧倒、赤星因徹七段は吐血して、そのまま世を去ったと伝えられています。

因徹七段の必勝を不動明王に祈願していたという、ある寺の住職は「丈和の技量は、神仏をもってしてもいかんともしがたい」と述懐したとされますが、これほど強かった丈和が、なぜ勝負から逃げ回っていたのか謎とされています。

しかし、彼が勝負を避け続けたことは、まさしく彼が勝負師だったからに他なりません。どんなに強くても、勝負に絶対はない。体調の良し悪し、運不運、一瞬の判断ミス、ほんの些細な事が明暗を分ける。まして命がけの勝負ともなれば、肉体も精神も著しく消耗する。それが勝負です。日々勝負の世界に生きる者に、長生きなどは望むべくもない。

その勝負の過酷さ、凄まじさを知っていたからこそ、丈和は勝負を忌避してきたのですが、それが避けられないと悟るや、全身全霊を打ち込んで戦った。深夜1人で局の検討に没頭し、失禁したことにも気が付かなかった程だったと言いますが、この集中力によって歴史に残る妙手を放ち、名局をものにしたのです。

最後の最後に詰めが甘いと言われる人が世の中には多い。勝負ということを現代の人は忘れ去ったからです。勝負とは勝つか負けるか、つまり生きるか死ぬかの1回きり。後がない戦いの事ですが、現代の人々はゲームよろしく負けてもすぐにリセット出来ると信じている。ましてスポーツを見ても、相手を倒すというより、ポイントを奪い合うゲームとなってしまいました。だから、勝負の何たるかを知らず、真剣に打ち込むことを忘れているのです。

将棋の「王手」とは、文字通り勝敗を決する時に言う言葉で、チェスでは「チェック・メイト」という言葉がこれに当たります。しかし、この言葉には「大失敗」という意味もあるのです。将棋でもチェスでも、安直な王手は味消しの悪手となる場合があるし、それどころか、腰の浮いたところを相手に反撃されて、たちどころに敗勢に陥るという危険もはらんでいます。

因みに、将棋なら王将、チェスならキングがどうやっても逃げられない、絶体絶命の状態、つまり「詰み」のことは、チェック・メイトではなく、「ステール・メイト」(stale mate)と呼びます。