昭和の時代、観たい映画があってもなかなか観ることが叶わず、年末年始のTVの深夜放送枠に気を配り、他府県に住む友人から、地元ローカル局の映画放送予定を教えてもらって録画をお願いしたり、2番館、3番館まで足を運んだりしました。
それがレンタルビデオ店の出現で、かなりの数の名作映画を自宅で観ることが可能となり、観たいものが多過ぎてお金が足りないのでレンタルビデオ店でバイトを始め、最後は学生の身でありながら数店舗の店長まで任されていました。「レンタルビデオ店物語」は3部作として、このブログでも特集しましたので今回は省きますが、その後のレンタルDVD店に以降しての繁栄から今や、配信時代になってレンタルの時代が終焉を迎えています。
レンタルレコード、レンタルCD反対云々の騒ぎも、今やどこに行ってしまったのでしょう。TVから歌謡番組も姿を消してしまいました。TVドラマも最近は辻褄のいい加減なもの、考証がなっていないもの、そもそも設定に問題や無理があるものが多過ぎると思ったら、漫画が原作!漫画が悪いのではなく、現実離れした設定に納得が行かないどころか、その為に観る気がしない作品が多いという現実があります。
ちょっと社会に歪みすら覚えてしまいます。
昔は良かった・・とボヤくと共に思い出したのが、この東京・渋谷のかつてのTSUTAYA。リニューアル前の渋谷TSUTAYAの館内には、豊富なレンタルCD・DVDがぎっしりと詰まっていましたが、中でも、VHSコーナーは特筆ものでした。他店では手に入らないマニアックなタイトル、DVD化されていない映画作品を豊富に揃えていて、多くの映画ファンに愛されている場所でもありました。
今の若者からは古いと思われる、でも僕にはまだまだ新しいと思われる80年代~90年代の多くの映画作品が、DVD化されずに世の中から消えて行こうとしています。そういう作品を観ることが出来たお店がこの渋谷店だったのですが、このビデオレンタルサービスも終わったそうです。
企業にも人間と同じように、ある程度「寿命」があると僕は考えます。レンタルビデオやレンタルレコード店は終わりました。LDからDVDへとメディアを変化させながら生き延びて来ましたが、ダウンロードも終わり、配信~サブスクと業務形態が変わり、かつてのレンタル店は終焉を迎えました。
パッケージソフトの販売は、これからも僕が生きている間は続くと思うのですがどうなることでしょう。音楽ではSDCDという素晴らしいものが発売されましたが、高額さゆえというか、素晴らしさを実感するためのハード、高級オーディオというかステレオのシステムが売れていないので、ソフトも普及していません。
世の中は進化か退化なのかは分かりませんが変わり続けて行きます。